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第49話 空母『大鳳』の被雷

 6月20日の朝も小沢艦隊から12機の水偵が索敵のために発進していった。


 この日は日米双方とも索敵には苦労したようで午前中は何の音沙汰もなく過ぎていった。


 午後3時40分、米索敵機が小沢機動部隊を発見し、艦戦85機、艦爆77機、艦攻54機の計216機からなる攻撃隊を発進させた。一方、午後4時15分に小沢機動部隊も米機動部隊を発見し、艦戦17機、艦爆33機、艦攻14機の計64機からなる攻撃隊を発進させた。


 午後5時30分、米空母からの攻撃隊216機が小沢機動部隊のもとへと到達し、零戦18機がこれを迎え撃った。F6F85機の前に零戦隊も15機撃墜を報告したが、18機全てが撃墜された。艦船の被害は空母『飛鷹』に攻撃が集中し轟沈したほか、空母『隼鷹』が被弾2発の中破、他にも空母『瑞鶴』も被弾し小破、空母『大鳳』は被雷1の小破、空母『千代田』が命中弾1発の小破となった。また、鈍足のタンカー2隻も撃沈された。


 空母『大鳳』の被雷は艦首部で、乗っていてそれほど衝撃はなかったものの、航空機燃料のガスが漏れており、艦首部の隔壁を閉鎖する措置が取られた。


 午後6時20分、薄暮を利して小沢機動部隊の最後の攻撃隊が米機動部隊第4空母群に向かっていた。前日、空襲を受けた空母『エセックス』は緊急修理も終わり通常通り航行が可能になっていた。


 艦爆18機が『エセックス』に襲いかかるが、直掩のF6Fがそうはさせじと食い下がってくる。結局、11機の彗星艦爆が急降下態勢から投弾し3発の命中弾を与えた。近くにいた軽空母『カウペンス』、『ラングレー』には15機の艦爆が急降下爆撃を実施し、それぞれ2発ずつの250キロ爆弾が炸裂した。


 また、同時に天山艦攻も水面近くからギリギリのラインを飛行し雷撃した結果、空母『エセックス』に魚雷2発、軽空母『ラングレー』に魚雷1発を命中させていた。


 瑞鶴艦攻隊の石田少佐は「ワレ、エセックス級空母1隻ヲ撃破、軽空母2隻ヲ撃沈破セリ」と報告した。

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