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第25話 SDBドーントレス艦爆隊の悲劇

 収容作業中の間隙をついて『エンタープライズ』と『ホーネット』の残存機から成るSDB爆撃隊19機が戦場に到着していたが、護衛戦闘機を持たない攻撃部隊は惨めである。


 『蒼龍』の被弾があってから直掩の零戦隊は上空に引き上げられており、飛来したSDB艦爆と正面から対峙する格好となっていた。そのため、適切な急降下ポイントにたどり着く前に撃墜されるSDB艦爆が相次いだ。


 結局、19機のSDB艦爆のうち爆弾を投下できたのは8機で、それも空母が退避行動をしているため、まったく精度を欠いたものになり、命中弾を得ることはできなかった。


 午後1時20分、敵機動部隊攻撃隊(繁岩隊)第2波が帰還し、艦戦24機中24機、艦爆45機中39機、艦攻41機中36機、計110機中99機を収容した。


 ここで南雲機動部隊は一転して南下を始める。


 午後1時30分、ミッドウェー島基地攻撃のため朝に続いて第2次ミッドウェー島空襲部隊艦戦36機、艦爆24機、艦攻24機の計84機を発進させる。


 ミッドウェー島にはレーダーが設置してあるので、仮にミッドウェー島基地に退避している飛行機があったとしても地上破壊することは難しい。飛行場は破壊してもすぐに修復されてしまうので攻撃対象から除くとして、海岸砲等があると艦砲射撃を実施するうえで厄介なので破壊しておきたいところだ。


「戦艦での艦砲射撃は心理的効果が大きいので、攻略前に実施しておいたほうが良いでしょう」


 私がそう言うと、インド洋作戦前の3月7日にクリスマス島艦砲射撃を実施していたためか、意外に素直に司令部が聞き入れてくれたのには少々驚いた。今回は攻撃の恩寵バフが乗るので大した砲撃になるに違いない。


 午後3時10分、第2次ミッドウェー空襲が始まった。当然、飛行場はガランとしていて飛行不可能な機体だけが並べられているだけだ。


 空襲部隊は、手つかずの基地施設のうち燃料タンクや発電所、給油設備、対空陣地などを破壊し、残る飛行場や敵陣地などは艦砲射撃で叩くことになった。

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