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【受賞・書籍化】悪役騎士、俺。 ~悪役令嬢を助けたら、なぜか国を建てることになった件~  作者: 九條葉月


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ダブルアホの子

「……ん? 悪役令嬢?」


「……へ? ヒロイン?」


 ほぼ同時に首をかしげるシャルロットとアリス。


 何か通じ合うものがあったのか、何の打ち合わせもしていないはずなのに交互に喋りはじめた。


「――グラン・サーガ!」


 原作ゲームのタイトルだな。


「破滅の王国と七人の騎士!」


 原作ゲームのサブタイトルだな。


「カルスは!」


「おバカだけど爽やか系イケメン!」


 王太子(あのアホ)のことだな。エリザベス嬢の元許嫁。

 ちなみに実際のカルスは爽やかさゼロなので、たぶん原作ゲームでのキャラ設定を確認しているのだろう。


「ベイラスは!」


「脳筋イケメン!」


 第二騎士団長の息子で、メイスの元許嫁だな。


「ミルトンは!」


「魔法の才能がないのに知識だけはあるコンプレックス系イケメン!」


 魔導師団長の息子でミラの元許嫁。


「アートスは!」


(アーク)に婚約者を寝取られる不憫系イケメン!」


 寝取ってねぇよ。

 いや原作ゲームの話か。

 いやいや原作ゲームでも寝取ってねぇよ。


 ちなみにアートスとは俺の異母弟で、次期侯爵。シャルロットの元婚約者だな。


「リットスは!」


「自分が頭いいと思っているアホ!」


 言い方ぁ。


 ちなみに彼は宰相の息子。婚約者のリースは病気と称して領地に引きこもっているので集団婚約破棄&追放は回避している。相変わらず要領がいいやつだ。


 しかし、まともなイケメンがいないな原作ゲーム。いやシナリオを書いた俺が言うなって話なんだが、そこはほら依頼先の要求に従った結果なので目をつぶって欲しいところ。


 それはとにかく。

 原作ゲームでの攻略対象を確認し終わったシャルロットとアリスは一旦口を閉じ、


「まさか」


「あなた……」


「「前世の記憶が?」」


 息ぴったりなシャルロットとアリスだった。お前ら実は双子の姉妹とかないよな?


 おっと、いつまでもここに突っ立っていては後続がやって来られないな。


「よし、話が纏まったところで次行くか」


「い、いやいやいや!」


「待ってくださいよ!」


「アリスだよ!? ボクたちの婚約破棄の原因だよ!?」


「因縁の相手が再会したのだから、もっとイベントがあるべきでは!?」


 さっさと歩き去ろうとする俺の服の裾を掴むシャルロットとアリスだった。


 シャルロットの文句は分かるが、アリスはこのままスルーしてもらった方がよかったんじゃないか? わざわざ自分で申告するあたり、真面目というかなんというか。


「こう、『よくもやってくれましたわね女狐が!』とか!」


「こう、『はんっ! 取られる方が悪いのよ!』とか!」


「あるだろう色々と!?」


「あるでしょう色々と!?」


 真面目というか、なんというか……アホだな。アホの子二人。


「「ひどい!?」」


 同時に嘆くシャルロットとアリスだった。やっぱ仲良いよなお前さんたち?







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