表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【受賞・書籍化】悪役騎士、俺。 ~悪役令嬢を助けたら、なぜか国を建てることになった件~  作者: 九條葉月


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

111/338

鷲?


「――ん?」


 ミラやメイスと協力し、ニワトリっぽい魔物を土魔法で封印している最中。


 なにやら気配を感じた俺は空を見上げた。先ほどまでは魔物らしき影はなかったんだが……。


「鷲か?」


 猛禽類っぽい生き物が俺たちの上空を旋回しているな。俺たちを獲物にしようとしているのか、それともニワトリの魔物の肉を狙っているのか……。


『――ピィイーッ!』


 猛禽類独特の鳴き声を上げながら、鷲が地面に降りてきた。……敵意はなさそうだな。


 そうして鷲は舞い降りたのだが――デカいな。体長は俺の身長と同じくらいじゃないか?


『ピィイ!』


 俺を一瞥してから、ニワトリっぽい魔物の肉をついばんでいく鷲。いや魔物?


 そのニワトリ、不死身というか回復するんだが、食べて大丈夫か? 胃の中でくっついて大暴れするのでは?


『ピィイ』


 心配するな、とばかりに一鳴きする鷲。いやまぁ平気ならいいんだが。


「むっ! これはマズいよアーク君! ボクたちも肉を確保しておかないと!」


 慌ててニワトリの残骸に駆け寄り、尻部分(尾羽付き)を確保。空間収納(ストレージ)に突っ込もうとするシャルロットだった。


「なんだ? 食べるのか?」


「食べないよ! これは貴重な素材かもしれないからね! 全部食べられる前に取っておかないと!」


「素材って」


 なんか冒険者みたいなことを言っているな? ……いや冒険者やっている令嬢もいるにはいるが。


「むぅ! 入りきらないね!」


 さすがに『銀髪持ち』の空間収納(ストレージ)にも限界があるのか、空間収納(ストレージ)にしまってあるものを次々に取り出しスペースを確保するシャルロットだった。テントに、乾燥食料に、水が入っていそうな瓶に、下着を含めた着替えに――いや下着って。


 まずはラックの頭を掴んで横を向かせ、俺も下着から視線を逸らす。


「ぬおぉ……グギッて、首がグギッて……」


 しゃがみこむラックだが、まぁ下着から目を逸らせたから別にいいか。


「ちょ、ちょっとシャルロット様! さすがに下着を放り出すのは!」


「ん。下品」


 見かねたのかメイスとミラが慌てて近づき、シャルロットの代わりに空間収納(ストレージ)に色々収納してやるのだった。


 ちなみにエリザベス嬢はというと、首がグギッとなったラックに回復魔法を掛けてやっていた。それはまぁ俺も悪いんだが、「温かい……エリザベス様の心のようですね……」「まぁ、ラック様ったら……」とすかさずイチャイチャする二人だった。爆発しろ。


『ピィイ』


 そうだそうだとばかりに一鳴きする鷲だった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ