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原作の流れ<2>

『ニーベルンゲンの災い<恋の先にある北欧伝説>』

アニメ版一期では悪役令嬢であるクリームヒルトの暴走、そして彼女の死で幕を閉じた。二期はその続きからとなる。


クリームヒルトの暴走により、パーティー会場では多くの者達が犠牲となる。その中には彼女の取り巻き達も含まれていた。


「...........私が治さないとっ、治さないといけないんだ!」


聖女であるブリュンヒルデは献身的に怪我をした生徒達を治療し、多くの命を救った。結果、たくさんの者達がブリュンヒルデの事を認める様になる。


「君の活躍は聞いているよ。それに君のクラス内での待遇も.....すまない、私がしっかりしていればこのような状況は生まれなかった。」


二期のメインフォーカスはシグルド•ネーデルラントとの関係性にある。フロールフはクリームヒルトとの件で暫く王城で謹慎となってしまったのだ。その為、シグルドがフロールフと入れ替わる形で彼女を支えることになる。


「今日は送って頂き有り難うございます!」

「何か困り事があれば何でも言ってくれ。君の為ならば、直ぐに駆けつけよう。」


シグルドはブリュンヒルデに対し、罪悪感を感じていた。そして罪滅ぼしをするように彼女を守ろうと心に誓う。それからシグルドは毎日とブリュンヒルデの送り迎えをするようになる。ブリュンヒルデも満更ではなく、内心では高揚としていた。


(初めてだ、このような気持ち........私は彼女を異性として意識をしているのか)


初めは罪滅ぼしのために彼女へと優しく接していた。けれど、徐々に恋心へと変わっていく。


「シグルド先輩といるとなんだか凄く落ち着きます。」

「ブリュンヒルデ.........私は、君の事が」


二人の距離が徐々に近づいていくのだが、それを邪魔するように世界は混沌へと誘われていく。



『混濁な快楽、頽廃は腐敗、遊ぼう、壊そう、破鏡不照♪』



大陸中にアングルボサの呪いが溢れ出る。『ハティ』『ニーズヘッグ』『ファフニール』などの一級の化物達が各地で暴れ出したのだ。


「我が学園からも戦力を投じる。死を恐れるな。臆せば死ぬぞ。覚悟せよ。貴様達が英雄と在らんことを。」


学園長ウォーデンが宣誓する。学園の生徒達は溢れ出るアングルボサの呪いを止める為に各地へと派遣される事となった。そしてブリュンヒルデもまたアングルボサ呪いと戦う為に旅路へと出る。


「待て、あの先から人の気配がする_________」


ブリュンヒルデが合流した旅団の一人が何かを発見する。


「___________人が呪いを使役しているというのか?」


道化師の容姿をした怪しい人物がアングルボサの呪いに対し命令をしている姿を偶然にも見かけてしまったのだ。



『混沌を楽しもう、破壊を生もう、世界は再生が必要だ』



旅団は足を止め、その道化師の動向を探ろうとする。だがその刹那、目が合ってしまう。そしてアングルボサの呪い、『ハティ•ベイビー』の群れが一斉に旅団へと襲い掛かる。


『今宵は無礼講♪各地を回るは英雄の凱旋♪』


狂気に満ちた眼で嗤う道化師。両手には短剣が握られ、血に染まっていた。途轍もない恐怖を感じる。肌が、魂がこの道化師から逃げろと叫んでいる。


「ネーデルラント侯爵家長男シグルド_________参るッ!」


ブリュンヒルデと同じくこの旅団に配属された侯爵家長男シグルドは超人的速度で魔剣グラム=バルムンクを振るう。


『七英雄の『勇者』......ひっひっひ』


道化師の肉体が魔剣により、半分へと裂かれる。しかし切り裂かれた上半身は奇怪にも動きだしシグルドを襲った


「人ではないのか!?」


とシグルドの視点では道化師との熾烈な戦いを繰り広げることになるが、ブリュンヒルデの視点ではそうではなかった。


(ハティ•バイビーの群れが消えた.......?)


ハティ•バイビーの群れに囲まれていた筈だが、目の前から群れが幻想のように消えていく。そして周囲を見渡すと皆が皆、心此処に在らずと言った様子で立ち尽くしていた。


「..........シグルド先輩!!みんな!!!」


シグルドも同様に魔剣を持ったままその場で立ち尽くす。


『君は七英雄の一人、『聖女』だね』


道化師は立ち尽くすシグルドの頬を短剣の刃先でなぞり、ブリュンヒルデの恐れる姿を愉快に観察する。


『幻想は無双、武装は夢想、役夫之夢。彼らは夢の中で戦っている。いくら声を掛けようとも届きはしない............七英雄の各素性を僕は知っている。その中でも君の存在は平凡だ。だから学園では除け者にされ、孤独を強いられる。』


道化師はブリュンヒルデを含む全ての七英雄を調べ上げていた。


『覇王の暴走の際に君は差別なく治癒に努めたね。まさに英雄が英雄たらんとする善行だ。だけどそれは本当に君が望んだ行いだったのかい。君を侮辱した学友達を憎んでいないと本当に言えるのかい。こんな世界なんて消えてしまえと望んだことは一度はあるだろう............だけど僕はそんな君を尊敬する。君が望むなら絶望と恐怖に満ちた明るい世界を特等席から見せて上げよう。』


道化師は悪魔のような笑みで手を差し伸ばす。


「私は.........そんな世界は嫌だ!誰もが笑って過ごせる、そんな平和な世界を願っているの!だから貴方の思い通りにはさせない!」


道化師は何処か寂しそうな表情を見せると、頬を上げる。


『希望を持てることは素敵なことだ。その意思こそが人類の希望たる七英雄の在り方なのだろう。だけど現実は非常かな。君達には混沌と絶望、抗えない絶対的な『死』であるラグナロクの再来と対面して貰うことになる。止めたくば来るがいい。大陸の最果て、トゥーレにある塔で待つよ。』


道化師はその言葉を最後に空気へと消えていく。


「くっ、奴は何処に.........ブリュンヒルデ?」


道化師が消えたと同時にシグルドの意識が戻る。そして他の旅団の者達も。ブリュンヒルデは事の状況を説明し、最果てにある塔へと目指さなければならないことを説明する。


「私達が止めよう。ラグナロクの再来だけは引き起こさせては駄目だ。」


解放されれば三人の巨人は目を覚まし、大勢の人間が死ぬことになる。そして最悪の場合、人類は根絶やしにされる。旅団は即時ウルズの泉へと帰還し『七英雄』を召集、そしてクリームヒルトとフロールフを除く七英雄達が集まる。


「__________世界を救おう。」


シグルドの言葉と共に一行は大陸の最果てトゥーレを目指し、旅をする。そして長く危険な旅を乗り越え、トゥーレの巨塔へと到達する。



『ひっひっひ........ようこそ、僕のヨトゥンヘイムへ。世界は君達の手に掛かっている。さぁ、楽しもう。苦しもう。足掻いて、抗って、自分達の無力さを晒せ。』



塔の最上階にて待ち構えるは玉座に座る道化師。そして二体の『ハティ』が両側に控える。挑むは七英雄が勇者達。戦闘は激戦とし、三日三晩続いたという。しかし、最終局面に置いて、道化師は覚醒能力を最大限に使用し、七英雄達を再び幻術へと落とす。


『_______貴様のせいで私は殿下と結ばれることが出来なかった!私はただ、フロールフと共にいられれば良かったんだ!!』


皆が皆、夢の中でトラウマを見せられる。そしてブリュンヒルデもまた幻影であるクリームヒルトに罵倒雑言を浴びせられる。涙を流し、ただ謝ることしか出来ない。心が折れてしまう。


『人は心が脆い.......後悔からは立ち直れない。だけど立ち直れなくともいい。それはしょうがないことなんだ。楽になりたいだろう。鎖から解き放たれたいだろう。』


道化師は聖女を哀れむように短剣を胸部へと差し込もうとする。だが、その手は誰かに止められてしまう。


「君の言う通り、僕も彼女も後悔から立ち直れないのかも知れない。だけど、前へと進むことはできる。」

『君は___________ぐぶっ、』


道化師の胸から刃が突き出る。そして刃は即座に引き抜かれ、倒れるように玉座へと座った。


「助かりました、フロールフ殿下。」


道化師を刺したのはシグルドだった。そして彼の精神支配を解いたのはフロールフ王太子。


『そうか、『聖者』の覚醒能力は呪いや精神異常の完全排除だったね.............』


口から血を吐き出し、片目を閉じる道化師。だが表情は笑っている。


「フロールフ、先輩.......私、」

「心配しなくていい。これからは僕が側にいる。」


意識を取り戻したブリュンヒルデを抱き締め、そう告げるフロールフ。シグルドはその様子を致し方ないと言った表情で見守る。


『そう、英雄の物語は何時だってハッピーエンドで幕を閉じる..........ひっひっひ、だけどこの物語はそうじゃない。僕が死んだ時、時は動き出すんだ。刮目せよ。虎視せよ。ラグナロクの再来は今、始まる_____________ファフニールのお宝は見つけたかい?』

主人公が見た乙女ゲー原作のアニメの2期内容が↑

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