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ストーカーの定義とは

「____________ニーベルンゲンの災い。」


アースガルズとヘルヘイム全土を巻き込んだ百年戦争。冥界の女王ヘルによる「死」の根絶を目的とした侵略戦争。生者と死者の戦いは長い時を得てようやく終結されたのである。


「アースガルズ側........ヴァルハラ大陸の1/3は女王の領域になった。」


オーディンと魔帝の奮闘もあり、なんとかアースガルズとヘルヘイムの間に障壁を展開したのである。そしてアースガルズ側に流れた多くの死者達はスクルドの傀儡使いの餌食となり、意思を剥奪され、奴隷階級として働かされていた。


「死国ヘルヘイム.......結構落ち着く場所なのに。」

「わ、分かった......分かったからそろそろ俺の上から退いてくれないか!」


倒れるヒミングレーヴァの上に正座で座るジークリンデ。職業適正「槍使い」として完成されたジークリンデは戦乙女として一流の実力を誇っていた。


「敗者が口を開くな。」


冥界で努力を続けた彼女はヒミングレーヴァを大きく実力で上回り、時折彼を呼び出しては修行相手(サンドバッグ)としていた。


「にぃにも大変。あんな化物の相手を毎日しないといけない。」


冥界の女王はヘルヘイム領域内では全知全能に等しい能力を待ち合わせる。


「お、おい、あまりヘル様の悪口をぁが!!?」

「敗者が口を開くな。」


ジークリンデは小さく口角を上げ、笑う。


(にぃにはいつになったらスローライフを送れるんだろうね。)










「ジークフリート............君という存在がこの世界にもたらした功績は大きい。どの世界でも絶対に辿り着かないであろう終着点へと足を踏み入れたんだ。」


アースガルズの果て、今はもう誰もいないトゥーレの塔にて、道化師は黄昏る。


「親愛なる隣人として君に会い「ロキきゅん♡」.......おほん、会いたいけれど、冥界の女王のガードが固くてね、中々、会いに「ロキきゅん♡」..............おい」


道化師は腰に纏わりつく重装騎士を睨み付ける。


「ヘズ・バルドル.............離れろ。」


一人語りの邪魔をされ、機嫌が悪くなるロキ。ヘズ・バルドルはお構い無しに顔をロキの衣服へと埋める。


「すーはぁ.........いい匂い。」

「き、気色悪いっ!離れろ、イかれ女!!」ぐぐぐ


頭を掴み引き剥がそうとするが、離れない。


(なんなんだ、この女はぁ!!?)


ヴァルハラ学園時代から狂気にも近い執着心を自身に対して見せるヘズ・バルドルに鳥肌が立つ。というかなぜ、この場にいるのかという疑問符が頭に浮かぶ。


「拙も一応は十解だったんだが?」


心の声を読み、そう答えるヘズ・バルドルに寒気を感じる。


「........だとしても、僕をストーカーするのをやめてくれないかな。」


定期的に現れる彼女の存在に恐怖心が芽生えている。死んでから既に百年。彼女と先のような会話を何度も繰り返しているのだ。


「ロキきゅんもジークフリートにしてるじゃないか。」


.................。

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