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許せない

「アスラウグの気配が消えた.........?スクルド、お前、まさかっ!!」


スクルドは首を横に振るう。


「私は何もしてない............けど多分、アスラウグ・ロズブロークは巻き込まれた可能性が高い。」


スクルドは魔力を手のひらに圧縮させ渦を創る。


「スキールニルが無理矢理と自分の心象結界に干渉したことで生じた次元の歪みとでも言うべきか............それに飛び込んでしまったようだね。」


魔王城のような空間から夕暮れ時の教室に切り替わった際に出来た次元への歪みだ。


「恐らく廉太郎の助太刀の為に無理矢理と結界内に入ったんだ。それも最悪なタイミングでね。その結果、何処かに飛ばされてしまった。」


スクルドが言うに、心象を模した結界は次元の歪みが出来るという。そしてその歪みは指定した次元軸ではなく、違う世界線へと繋がっているらしい。


「............戻ってこれるのか?」


スクルドは首を横に振り、申し訳なさそうに否定する。


「死んだ際に魂は戻ってくるよ。だけど、無限とも存在する他世界からこの世界に戻ってくる事は限りなく不可能だ。」


アスラウグ・ロズブロークはこの世界から完全に消失したと言う。


「そんな...........」


ジークフリートは膝を着き、下を俯く事しか出来ない。元々の婚約者であり、最後まで自分へ付き従ってくれた貴族令嬢。


「俺は..........」


アスラウグだけには幸せになって欲しいと心の底から願っていた。あのような形で貴族時代に婚約破棄となり、疎遠になってしまったから。








「俺がこいつを押さえてる、行けッ!!!」


親友を助ける為にナイフを持った夜桜雅を押さえつける。だが形勢は直ぐに逆転される。彼女は護身術、並びに柔道黒帯。大外刈で地面に組伏せられ、ナイフを首筋に突き付けられる。


「邪魔をしないで........いつも違う子ばかりを見て......そして、お前ばかりが三三三を独占する...........」


ここで死ぬのだろう。親友である鴉羽は何とかこの場から逃げ切れたようだ。


(俺にしては上出来だよ.........親友が逃げるだけの時間は作れたんだ......)


来世では田舎で可愛い嫁さん捕まえて、スローライフを送りたいね。そう、願いを込めて目を瞑る。


「誰だよ、おまえ....何処から....ぐっ、離せぇ!!!!」


だが、一向として死が訪れない。恐る恐る目を開くと.........


「________________良かった、ご無事で。もう貴方様を襲う外敵はおりませんわよ、ジークフリート様。」


夜桜雅は顔を壁へと押さえつけられている。そしてそれを押さえつけているのは黒鎧の騎士だった。









「________________俺はやっぱり雅の事が許せないよ。」


スキールニルはスクルドへと視線を向けるが、怒った様子は見せていなかった。


「だから、ジークフリートの為に在れ。依存ではなく共存して見せろ。それが、お前が自由に生きるための命題であり、課題だ。」


スキールニルは魔力糸を引く。すると空間に亀裂が入り、人一人が入れる空間が現れる。


「裏切った十解をいつでも殺せるように施してた保険をこんな形で使う羽目になるとはね.....。」


異空間へと片足を踏み入れるスキールニル。そしてジークフリートへと視線を投げる。


「______________アスラウグを探しに行く。俺が戻るまでの間、絶対にジークフリートを守りきれ。」


そう言い残すとスキールニルは異空間へと消えていった。

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