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勝手

(とはいえ、かっこつけても打開策はなし。どう乗り来る?考えろ、ジークフリート。)


スクルドを守りきり、スキールニルを下す方法。


(彼奴は今頭に血が上ってる。だから単調かつ、狡猾な戦い方はしてきていない......だけど、冷静になられたら負ける。鴉羽三三三は天才だ。本物の主人公の器なんだ。俺見たいなサイドキャラとは訳が違う。直ぐに最適かつ最短で俺を無力化する方法を考え付いてしまう。)


魔剣をぎゅっと握り締め、魔力糸の猛攻を断ち切る。だが、直ぐに魔力糸は魔力で結合し、襲い掛かってくる。攻撃の手数で押せば此方が押し負ける事をスキールニルは見破り始めている。


「................あんた、私を生かした未来で何を求めるつもりなの?」


剣をがむしゃらに振るう最中、スクルドはジト目で問い掛けてくる。


「今忙しいの見えてねぇーのか?ったく..........俺は何もしねぇ。」

「は?」


ぎろっと睨み付けてくる。


「鴉羽とくっ付けてやりたかったが、ありゃ無理だわ.........あいつの意志が強すぎる。俺がTSでもしない限り誰ともくっかないぞ、多分。」


自尊する訳ではないが、鴉羽三三三の中に置ける山田廉太郎(自分)の優先順位は恐らく頂点に君臨する。恐らく頼めば何でもする。そのレベルでこの主人公様は自身に対し、盲信しているのだ。


(ほんっと、お前らは似た者同士だよ。)


心の中で苦笑をする。流石は幼馴染と言える。


「........逆に三三三がTSしたらあんたはくっつくの?」

「そりゃ完璧超人かつ絶世の美女になるだろうからな。二つ返事ではいって答えるだろうさ。」


そんな会話を戦いながら展開していると、スキールニルの耳が赤いことに気づく。


(........見なかった事にしよう。)


自分は同性愛者ではないのだ。そう、これは例えばの話である。もう一度言う。自分は同性愛者ではない。


「まぁ、何が言いたいかって言うと.......鴉羽三三三に縛られた人生ではなく、自分の好きに生きてみろってこった。」

「こんだけ人を殺した殺人鬼をよく生かそうとするね。魔力回復したら三三三以外、全員殺しちゃうかもよ?」


ジークフリートは魔力糸を弾き、校舎外へと飛び出る。そしてスクルドに答えるのだ。


「__________しないな。」


地上へと着地したジークフリートはその場から離れる為に走り出す。


「ジークフリート......鬼ごっこは感心しないな。もう俺達はいい大人だ。」


スキールニルは割れた窓から走り去っていくジークフリートとスクルドをただ眺める。そしてスクルドへと視線を向け、歯軋りをはじめた。


(またジークフリートを奪おうとするのか.............させはしない。もう手放しはしない。)


そして校舎から飛び降り、地上へと着地する。


「_____________あまり俺を煩わせるな、雅。」







「人を殺した?殺人鬼?今さらなに言ってんだ。俺はスローライフ計画の為に侵略戦争を引き起こし、大陸を統一した。そして同時に多くの命も奪った。お前は鴉羽を手に入れる為に計画を練り、その結果多くの命を摘み取った。そこに大きな違いはない。」

スクルドを下ろし、ジークフリートは剣を見せる。


「みんな自分勝手して生きてんだ。奪って後悔するなら最初からやんなって話だろ。なら、どうすりゃいいかなんて考えるまでもねぇ.......認めて前に進むしかねぇのさ。自分の残虐さも含めてな。」

「善人の言葉じゃあないね。この世界に天国と地獄が存在したら、絶対に地獄行き確定。」

「お前もな。だが、残念なことに此処には冥界の女王が支配するヘルヘイムしかない。」


ジークフリートは魔力袋から魔力回復薬を取り出し、スクルドへと投げる。


「背負うのも疲れた。それくらいの魔力があれば自衛くらいは出来るだろ。」


スクルドは目を見開く。だが、何も言わずに魔力回復薬を口へと流し込んだ。


(回復したのは1/10程度か.........この魔力量でも現代の一流魔術士の出力は出せる。)


スクルドは即座にジークフリートから距離を取る。


「山田..........あんたはお人好しだ。そしてバカだ。だけど、そんなバカに感化され始めている私は大バカなんだって.........」


夕空を見上げ、やるせない笑みを見せるスクルド。


「なんでもう少し、早く気付かなかったかな。」


杖を出し、ジークフリートへと向ける。


「好きな人を好きで居続けたかったんだけどな。だけど、それは多分、難しいことなんだ。幼馴染が困っていたら、先ず寄り添って助けになってあげる......そんな簡単な事を私は忘れていたよ。」


ジークフリートの身体から傷がなくなっていく。


「山田廉太郎.......あんたは私に三三三を諦めて好きな事をしろっていったよね。なら、あんたの行く末を見せてよ。あんたが自分の傲慢を突き通した先で何を手にして、何を失ったのか。」

「..........勝手にすればいい。だけど、俺には依存するなよ。お前の愛は重そうだ。」


ジークフリートの皮肉に頬をひきつらせるスクルド。だが、直ぐに表情を戻し、小声で呟く。


「______________そう、なら勝手にする。」ボソッ

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