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結ばれる運命

「_________うんうん、予想通りの結末だね。」


服従の首輪を付けられ、四つん這いになるスキールニル。そしてその背には諸悪の根源であり主犯であるスコーネの女王スクルドが足を組みながら座っていた。


「私の仲間は全滅したようだ。聖女ちゃんのギミック上、本当なら生き返る筈なんだけど、流石は外伝ものの主人公。その特性すらも封印出来てしまうとは.....怖いものだね。」


他人事の様にアスラウグ・ロズブロークについて語るスクルド。その眼前には長剣と長槍を構えたジークフリートがスクルドに対し刃を向けていた。


「スキールニルに劣る君では私には絶対に勝てないよ、山田廉太郎。潔く負けを認め、国を明け渡しなよ。そうすれば私と三三三が後は何とかししてあげるからさ。」


クスクスと笑いながら優しくスキールニルの頭を撫でる。


「本来の目的は田舎でスローライフなのだろう?なら、好きにスローライフを謳歌すればいい。」

「...............」

「君を守る守護者達はアスラウグ・ロズブロークを除き死んだ。私もフェンリルやブリュンヒルデを失った。痛み分けで和解してもいいだろう。無駄に戦う必要はない。私はスキールニルと共に永久の愛を生きる。そして君は元々の婚約者であるアスラウグと結ばれる。ハッピーエンドで物語を締め括ろうじゃうじゃないか。」


ジークフリートの眼光が鋭くなる。


「.........ふざけんじゃねぇよ。」


この女のせいで自分と鴉羽三三三は死んだ。そして転生したこの世界でも再び自分達の前へと立ち塞がり、勝手な事をほざいている。


「.......仲間殺して、スキールニルの自由剥奪しててめぇだけハッピーエンドだろーがよ。何が痛み分けで和解だ、バカ野郎。」


この女は絶対に殺さなければならない。この場で確実に。


「ふふふ........そう、そうだよね。君は前世でもそうだった。」


小馬鹿にする笑い声。癪に触る態度。昔を思い出す。


「小悪党になりきれない小心者のいい子ちゃん。それが君だ。」

「お前が俺を語るな、殺人鬼ッ!」

「語るさ。君を最も理解しているのは私だろうからね。」


卑しい笑みだ。殺意が込み上げる。


「三三三と一番親しかった君を観察していた。徹底的に君という人間をね。当時の私には余裕がなかったのさ。三三三を取られ、恐怖、憎悪、殺意だけが膨らんだんだ。それで限界を迎えた私は山田廉太郎を殺した。三三三を狙えば、山田廉太郎と言う人間は彼を庇うだろうからね。その予想は見事に当たってくれた。」


スキールニルへと視線を向ける。だが、スクルドによる魔術の影響なのか虚ろな目をしている。意識はどうやらない。


「だけど君が死んだ後に災難な目に合った。愛しい三三三がなんと私に刃を向けたんだ。あの殺意のこもった目は忘れられないよ。」


興奮したようの頬を紅色に染めるスクルド。



「刺されて良かった......良かったんだけどね、考えてしまったんだ。私が死んだ後、三三三はどこの誰とも知らない馬の骨と結ばれるのかと。」

「だからスキールニル、鴉羽を殺したのか......」

「そう........そうすれば未来永劫、三三三は誰とも結ばれない。私も自決して永遠になれる。」


狂っている。この女は正真正銘、頭のネジが外れた狂人だ。


「と思ったのにこんな意味の分からない異世界へと転生してしまった。だけど僥倖だね。傷心していた私の前にジークフリート、君は現れてくれた。長かった.....数十世紀という無限とも思える時間、生きた甲斐があったんだとこれ程幸福に思った事はない。」


スキールニルを立ち上がらせ、頬擦りをする。


「やっぱり私と三三三は結ばれる運命なんだ。」

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