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ヘズ・バルドルvsブリュンヒルデ

ヘズ・バルドルはバルドル辺境伯の長女であり、現在は十解の一人として大国に属さない地方の領地を統括していた。


「バルドル様____________神聖国王より緊急召集令状が届いております。」


世界蛇の影響から未だに立ち直れていない地方区域の復興作業に精を出していたが、緊急召集が掛かる。


「無視しろ。他の十解で事足りる話だ。」

「令状の他に言伝も預かっております。」


神聖国兵の話に耳を傾むける。


「____________十解序列第一位ロキ・ウートガルザの余命が迫っている。元ヴァナヘイム領は襲撃を受け、壊滅状態だ。だが、ロキの働きによりその主犯が銀狼フェンリル並びに聖女であることが判明した。現在はロキの覚醒能力により、ヴァナヘイム領域内に封じ込めている。少数精鋭の部隊を連れ、ヴァナヘイム領まで助力に来て欲しい。以上。」


ヘズは即座に動き出す。


「この場にいる兵だけでいい。至急で召集しろ。装備が整い次第、ヴァナヘイム領へと出立する。」


クラキ国との大戦には参戦しなかった。顔見知りと戦う勇気がなかったんだ。その気持ちを知ってか知らずか、ジークフリートは拙を咎めなかった。


(それに勝手をしている拙を十解の肩書きを残したまま放任させている。)


悪いとは感じているよ。神聖国は平和の先を目指している。その手伝いをすることが本来の職務であろう。けれど、大国外の辺境では飢えている子供達がたくさんといるのだ。


「ロキきゅん.............」ボソッ


拙が架け橋となり、彼らを救わなければならない。それこそが神聖国王直属の戦士団『十解』としての役目であると信じている。



「鉄拳☆制裁」



聖光を纏った聖女の得意とする正拳突き。凄い威力だ。強風を生み出し、鎧の一部が砕け散る。


「っ.............」

(ニザヴェリルの戦いでさえ傷一つ追わなかったこの重装鎧を拳一つで破壊してみせるか...........やはり、学園時代の比ではない程に成長を遂げている。)


勝てる勝てないで言えば、恐らく拙は勝てないだろう。


(だからといって負けるつもりは毛頭ない。)



だがやはり、七英雄と一般の戦闘職の間には差がある。


「ロキきゅんの仇敵を此処で討たねば、死んでも死にきれん.........」


上半身の重装鎧をパージし、巨大なランスを聖女へと向ける。


「ロキきゅんの為に拙も命を掛けよう。」


低く腰を落とし、突進の構えを取る。


「またそれぇ?学ばないなぁ。」

「同じかどうかはその身で確かめるんだな。」


淡い光の粒子がヘズから溢れ出る。


(ブリュンヒルデと同じ聖光.............)


聖重騎士の基礎性能は筋力強化、そして自己再生力である。そして覚醒能力を使用した場合、貫通力と速度が大幅に上昇する。それでは寿命を使用した場合はどうなのか。



「________________ぐっ!!!?」




ブリュンヒルデの半身が一瞬にして吹き飛ぶ。


(攻撃が........見えなかった........)

そしてその衝撃で残った身体の一部が空高くへと投げ飛ばされる。


「へぐっ」


そしてそのまま地面へと身体を強く打ち付け、ぐしゃりと肉塊と化すブリュンヒルデ。


「はぁ...........はぁ...........」

(これが覚醒能力の先............命を捧げ行使する戦士の輝きの力か.........)


聖重騎士の覚醒能力の先を短時間ではあるが、ヘズ・バルドルは使用した。能力の不可で肉体はボロボロで、息が上がる。それもその筈だ。視認できる場所にのみ限るが、A点とB点を設定し、その点との間を光の速さで移動すると言う単純な能力である。


(肉体に聖光を纏い、魔力防壁を成してもこれか.........)


限界突破の能力発動時に巨大な槍、ランスを前方に突き出すことで点と点の間のものを圧倒的貫通力で破壊することが出来る。この能力の前に突き破れぬものはヴァルハラに存在しないだろう。


「おほ、おほ.........その能力、ヤバイね............ロキくんのも凄かったけど、火力面で桁違い..........ブリュンヒルデじゃないと、死んでるよね、へへへ。」


化物のような回復能力を持つ聖女。肉体の半分を失って尚も死んでいない。


(流石はロキきゅん..........この化物を一度殺してるなんてやはり貴方は天才だ。)


ヘズは深く息を吸い込み、吐き出す。


「大丈夫。この女が回復出来なくなるまで破壊すればいい。」


このヘズ・バルドルがいなくともベルンやグローア、グンテル郷がいる。それにアルフヘイムの英雄王もジークフリートに心酔している。この国は安泰だ。


「ブリュンヒルデを殺したいなら、ここ。頭を壊さなきゃ死なないよ?心臓は潰されても脳があれば勝手に回復してくれるし、しっかりと狙わなきゃね♪」


可愛らしく首をかしげ、頭へと手を置くブリュンヒルデ。


(奴の言う通り、頭が弱点なのだろう。だけど、拙の能力は狙いを定められない。)


圧倒的貫通力と速力を持つとは言え、光中移動中は身体が固定される。


「ふふ、あひゃひゃひゃ!!!ヘズちゃん、ざ・ん・ね・ん♪せっかくつおいのにブリュンヒルデにはかないませーん☆」

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