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レギンは丸投げする

「そう言えば、従者であるお前には同室をする者がいるのだったな」


昼食時に雇い主であるクリームヒルトからルームメイトの話題を出される。


「あーそうっすね。」

(何とか話題を変えねぇーとな.......)


レギンはジークフリートとの契約により彼の素性を他者に語ることが出来なくなっている。ルーンの契約とは魂の契約。破れば尋常ではない苦痛が当事者を襲い、死後も続くと言う。


「連れて来い。」

「え、それは........無理、かもですねぇ、あはは」


クリームヒルトの眉間に皺が入る。


「遠慮せずともよい。挨拶をしたい。連れて来い。」

「い、いやいや!クリームヒルト様のような高貴なお方がお会いするような奴じゃないっすって!」

「それを判断するのはお前ではない。いいから連れて来い。」


レギンは心の中で「いやあああああ!」と叫び声を上げる。


「そいつ、「c」組なんで.......日取りがあわないっすよ!」

「なら今合わせろ。それが従者としての勤めだろ。報酬に見合うだけの仕事をしろ」


クリームヒルトは頑固だ。一度言い出したことは曲げない。故にレギンは考える。


「_________聖女の奴に許可とってください」

「は?」


ひぃ!?と呻き声を上げそうになるのを堪える。


(ブリュンヒルデの野郎に丸投げするしかない.....うん、そうするしかない!)


ジークフリートはブリュンヒルデの従者だ。そう、従者なのだ。


(筋を通すなら聖女からの紹介であるべきだろ!俺は天才か!)


にっしっしと小さく笑うとギロリとクリームヒルトに睨まれる。直ぐに笑みを消し、ルームメイトが聖女の従者であることを説明した。


「__________聖女の従者、だと?」


弁当箱が膝から落ちるクリームヒルト。そして立ち上がり、レギンを鋭い眼光で見下げる。


「お前はずっと、その従者と同室だったのか。」

「えぇーと、はい、そうなりますね、です、はい」

「それで私に報告もなしと」


ゴゴゴゴと背景に見える程、クリームヒルトが怒りを抑えているのが感じられる。レギンは必死に言い訳をするが聞く耳を持ち合わせないと言った様子でレギンの頭へと手を置く。


「言ったな。私はジークフリートと言う男を探していると」みし

「はい!言いました!!」

「公爵家の力を使い探したとも言ったな?」みしみし

「あ、あのクリームヒルト様ぁ!?あ、頭が痛いのですが!」

「S級冒険者を数名雇ったことも知っているな。」みしみしみし

「はぁあいいい!!小国が買える程の金額を費やしたと聞きましたぁ!!!」

「それで私個人の貯蓄はほぼ尽きたともいったな」みしみしみしみし

「それはクリームヒルト様のせいではぁああああぎゃああああ」

「そうだ。それで残った端金全てをお前を雇う為に注ぎ込んだんだ。」みしみしみしみしみし

「割れちゃう!割れちゃうって!!!何か出ちゃうから!!!!!」

「にも関わらず適当な働きばかり。授業中の大半を眠り、模擬戦闘の際は学園の器物破壊。そして挙句の果てに雇い従者であるお前に私がお弁当を作る始末。」ぐぎぃ

「」ちーん


レギンは職業適性故に模擬戦時に学園側に多大な被害を出す。広範囲爆撃。彼女が得意とする戦法。訓練所などいつも木っ端微塵になる。そしてその際に出る被害は公爵家が負債している。


「分かるか.......私の痛み、苦しみが?」


その為、公爵令嬢であるクリームヒルトは本家からの仕送りが打ち止めになっていた。学食費もまともに払えない程、現状金欠なのである。


「何故私がお前を処断しないか分かるか、レギン。お前を一人の友人として気に入っているからだ。」


本来であらば学園から追い出されるのだが、「七英雄」の一人「覇王」の職業適性を得ている為在学を許されている。余談ではあるがヴァルハラ学園には自炊が出来るように食料品店も存在する。


「_______________私と友人関係になれたことを感謝するのだな」

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