腐れ縁だが、友人なのだ
「________あ、クリームヒルト。ちょー久し振りだね!ここのミルクティー、すっごく美味しいよ?」
アルフヘイムのお洒落な喫茶店で普通に茶菓子を頬張っているブリュンヒルデを発見する。クリームヒルトは頭に手を起き、ため息を吐く。
「貴様という奴は...........はぁ、まぁらしいと言えば貴様らしいか。」
クリームヒルトは対面の席に座り、ブリュンヒルデと同じものを注文する。
「ブリュンヒルデ.........あの戦いで死んだと報告が上がっていたが、やはり生きていたか。」
「うーん.......死んでたが正しいと思うよ。脳天ぶっ刺されて、完全に心臓も止まってたと思うし。」
喫茶店の店員が紅茶とスコーンをクリームヒルトのテーブルへと置く。
「.........これからどう生きていくつもりだ?」
カップを手に取り、紅茶を啜る。
「さぁ.......分かんない。なんか見るもの全てが変わって見えてさ、ブリュンだけが取り残されたような、そんな寂しさを感じるよ。」
「.....ヴァルハラ大陸は神聖国によって統一された。以前のようにとは行かないさ。」
ブリュンヒルデは苦笑を見せる。
「ジークくんが思い描いていた通りに未来が進んでいくね。いい事だよ。」
「ブリュンヒルデ.........私個人としては貴様は十解に連なるべき勇士であると評価している。」
クリームヒルトは一友人でもあるブリュンヒルデに対し励ましの言葉を送る。
「ジークフリートに私から「いい、同情なんていいよ.....らしくないなぁ。ブリュンヒルデがジークくんに嫌われてる事は知ってるよ。ブリュンだけが十解に誘われなかった.......それが答えだよ。」
ブリュンヒルデはミルクティーを飲み干し、席を立ち上がる。
「そろそろ故郷に帰る。大丈夫。神聖国王には何もしないよ。姿を見せたのだってクリームヒルトと少しお話をしたかっただけだし。」
「貴様........そのリスクを理解しているのか?これからの人生、貴様は他の十解達に命が狙われる可能性があるのだぞ!」
クリームヒルトはブリュンヒルデの胸ぐらを掴み激昂する。
「はは、そうだね。だけど、クリームヒルトなら_______________ブリュンヒルデを守ってくれるでしょ?」
どこか安心したような、諦めたような表情でクリームヒルトを見る。クリームヒルトはそんなブリュンヒルデの顔を見て胸ぐらから手を離すことしか出来なかった。
「これからどうするつもりだ?もし行く先がないのなら、私の右腕として城勤めでも..........」
ブリュンヒルデは顔を左右に振るう。
「もぉ、調子狂うなぁ.......クリームヒルトってこんなにブリュンヒルデに優しかったかなぁ。もっと刺々しい反応を期待していたのに肩透かしだよ。でもそっか...うん、うん..........決めた。クリームヒルトならいいよ。」
「.............ブリュンヒルデ?」
ブリュンヒルデは一人で納得したようにクリームヒルトへと抱き付く。
「貴様っ、何をして「ブリュンヒルデは大丈夫。大丈夫だから、少しだけ待ってて。クリームヒルトはブリュンヒルデの友達だから、大切なものは『共有』する。」
そう言い残すとブリュンヒルデはクリームヒルトを喫茶店へと残し、去って行った。




