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澆薄なクリームヒルト

「___________聖女、話がある。私と屋上に来い。」


クリームヒルトはブリュンヒルデの腕を掴み、彼女を連れだそうとする。


「待て。ブリュンヒルデに何のようだ?」


スノッリがクリームヒルトを止める。


「えー何か面白いことでもするのかにゃ~。自分も入れて欲しいなぁ~?」


ディートリッヒもスノッリと同じく、ブリュンヒルデを守るように前へと出る。


「___________私がいつお前達に話をかけた?失せろ、有象無象ども。」


覇王の圧をぶつける。スノッリは「ぐっ」と呻き声を漏らし一歩下がる。


「........話があるのなら先ずは俺に話せ。」

(ブリュンヒルデの手前、引く分けにはいかないッ。俺が彼女を守らなければならないんだ)


ディートッヒもまた冷や汗を流しつつもブリュンヒルデへと視線を向け、クリームヒルトへと向き直る。


「君についてはあまりいい噂を聞かないんでねぇ、序列一位のグンテル卿。ブリュンヒルデちゃんを放して貰おうか?」


二人は引き下がるつもりはない。クリームヒルトはそれを察し、ブリュンヒルデを掴む手を放す。


「感謝することだな、貴様達の生まれが高貴であったことを。そうでなければこの場で処断していた。聖女ブリュンヒルデ、単刀直入に聞く。貴様の従者に会わせろ。」

「___________私だって会いたいわッ!!」


ブリュンヒルデは逆ギレする。聖女が叫んだことで周囲から注目を浴びる。


「従者のシステムって何!?普通、ご主人様と一緒にいるべきじゃないの!!なのにクラス別だし、部屋も違うし......ベルンくんとの決闘以来会ってないし!それにピクニックデートだってベルンくんが代わりに行くことなったからって一緒に行ってくれなかったし!あぁあああもぉむらむらするぅ!!!」


「む、むらむら?」


スノッリが唖然とした様子を見せる。ディートリヒは逆にブリュンヒルデの様子を面白がって見ていた。


「貴様もしや........嫌われているのか?」

「いやぁあああああああああ言わないでぇ!!!」


頭を抑えしゃがみこむブリュンヒルデ。周囲の生徒はまた聖女が叫んでいるよと冷たい視線を向けていた。


「ん?クリームヒルト様と聖女が一緒にいるなんて珍しいっすね!」

「レギンか。どこに行ってた?」

「小便っすね~。」


クリームヒルトは眉間に手を当てる。


「慎みを持てといつも言っている。ここはならず者が戯れる冒険者ギルドではないのだ。いつまでも田舎坊主のような振る舞いをしていると行き遅れた領主の娘のようになるぞ。」

「わぁーてますよぉ!!.........別に小便くらいでそこまで言わなくていいじゃんか」ボソッ


頬を膨らませ拗ねた様子を見せるレギン。その態度にクリームヒルトは深い溜め息を吐く。


「はぁ......興が削がれた。聖女、機会があればまた話そう。出来ればお前の従者も連れてきて欲しい。」

「は、はぁ......機会があればで良ければ。て言うか私も機会が欲しいよぉ!!うわあぁああああんん!!!」


ブリュンヒルデが泣き出す。それを見たクリームヒルトはなんとも言えぬ表情で彼女を一瞥すると、レギンを連れ帰路へと着くことにする。


「そ、そうか。ではレギン、帰るとしよう。」

(おかしな女だ。従者を確認次第、あまり関わりを持たぬほうがいいな。そうしよう。)

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