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ロキは人心掌握に優れている

「ま、待ってくれ.....たんま!」

「諦めは平凡、煌めきは奇抜、立ち上がれよ軻親断機」


冷めた目でスケッゴルドを見下ろすロキ。その瞳に恐れを感じてしまう。


(ジークフリートとの計画の為、学園の者達を強くしなければならない。けど、怠すぎる。こんな非凡な者達を育てづとも七英雄だけ育ててしまえば事足りると僕は考えるけど.......)


ジークフリートに頼まれたら断れない。彼の頼みならなんだって聞こう。この命でさえも捧げる覚悟がある。彼の喜ぶ顔だけが僕の生き甲斐であり、この世に誕生した理由だ。素顔を見たことはないけれども。


「ほら、立って.......続けるよ?」


スケッゴルドへと手を伸ばし、立ち上がらせる。今度は彼が自分に怯えないように微笑を浮かべて。


「うぅ、わ、分かった.....限界までやればいいんだろ!」


ロキの笑みに赤面するスケッゴルド。


(ロキの野郎.....本当に男かよ?くそ、かわいいなぁ!)


だが直ぐに邪念を振り払い斧を構える。


「そう、僕をよくみて。どう動くのか。そして君がどう動くべきなのか。集中するんだ。」


ロキが右側へと足を一歩、踏み出す。スケッゴルドは間髪入れず斧を用いて下段から大振りに斧を振り上げる。


「違う!僕が右に出たら斧を左手に変えろ!そして君から見て左側から振るうんだ!!」


再び大地へと組伏せられるスケッゴルド。


「敵が反応する速度を極端に抑える!そうすれば最小限の動きで君の斧は相手を捉えるんだ。」


スケッゴルドは顔を地に抑えつけられつつも素直に頷く。


(ロキの野郎の師事は的確で実力が上がるのを明確に感じられる。)


何度も組伏せられようと自分へと的確な師事を出し、成長を促す。真面目に自分へと向き合ってくれている証拠だ。


「.........感謝するぜ、ロキ」


周りはライバル。それに自分の成績はあまり良くない。俺なんかの面倒を見てくれる奴なんていない。それでも向き合ってくれるロキはいい奴なのだろう。


「学園に通ってる。それはいずれ君が世界を救う一人になる、と言うことだ。弱さを嘆いている時間があるのなら努力しろ。辛いし諦めたいと言うのなら、それを諦めろ。天啓で戦闘職に選ばれたからにはそれに見合った活躍を示さなければならないんだ。」


ロキの真っ直ぐな瞳に心を打たれる。それ程までの覚悟を持って、お前はこの学園に入学したのか。


「スケッゴルド___________君は英雄になれる。」


ロキのその一言が俺を奮い立たせる。斧使いなんて活躍できない三下戦闘職だと諦めていた。適当に学園を卒業して冒険者になって平凡な人生を終える。そんな敷かれたレールを歩いて良いのだろうか?


「否ッ!!俺は強くなってやるぜッ!モルドやジークフリート、七英雄に選定された奴をぶっ倒して序列を上げてやる!」


そしてロキの野郎にだって勝ってやる。認めさせやる。


「そんでもって言ってやるぜ、ロキ!俺はてめぇが見初めた男だってな!!」


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