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止めろッ!!!

「______________ディートリッヒ!止めろ!!!」


ジークフリートは火柱の発動と共にベルンへと叫ぶ。


(_______________言われなくてもっ!!)


ベルンはジークフリートが叫ぶ前から既に剣を抜き、火柱を叩き斬る。


「うっ........おほ.............」

「はぁ...............はぁ.............」


火柱から出てきたのは全身焼き焦げた桜髪と赤髪だった。両者共に原型を留めていることが奇跡と言っても良い程の重傷だ。


(それでも二人は倒れない、か。)


ベルンは鋭い眼光を両者へと向ける。互いに勝負を譲る気がない。


「.......はぁ.......はぁ..........ごく.....」


赤髪は焼けた魔法袋から一つの小瓶を取りだし、飲みほす。するとみるみると傷が回復し、瀕死に近い状態から元の状態へと戻っていく。


「........狡いとは思ってくれるなよ。」


片手剣を拾い上げ、桜髪の首筋へと当てる。


「_____________________俺の勝ちだぜ。」


赤髪は桜髪へと向かい言い放つ。闘技場の観衆、そしてルーン放映を見ていた視聴者達は誰もが赤髪の勝利であるとそう思った。


「..........俺の勝ちだ?」


「っ!?」

(このヒス女、剣が動かねぇ!!)


片手剣を素手で掴み、全焼した肌の痛みを無視して赤髪へと身体を近付ける。


「私がてめぇ見てぇな雑魚に.........負ける訳......ぇだろうが...........」

「ヒス女っ、てめぇ!」


桜髪から異常な程の魔力が溢れだす。桜髪の指を切り落とそうと腕を振るうが桜髪の圧倒的握力により離れない。



「..............拳刃士の本当の力をっ「うん、勝負は其処まで!」



剣帝に意識を刈り取られる桜髪。赤髪は膝をその場で着く。


(あのヒス女、一体何をしようとしてた?)



寒気が収まらない。


(あのまま戦ってたら俺は多分.......死んでた。)


圧倒的死を感じ取ってしまった。


(この桜髪........何者だ?)


医療班に運ばれていく桜髪を目に未だに恐怖を拭いきれない。



「______________勝負はドローだね。」



剣帝がそう宣言する。そして神聖国王へと身体を向ける。


「どうしますか、王よ?」


神聖国王ジークフリートは大きな笑い声を上げ、世界へと伝える。


「___________良い試合であった!だが、両者共にまだまだ未熟よな。十解の末席である十席は二人に兼任して貰うとしよう。だが、それは今だけの話だ。神聖国への貢献度、そして如何に優秀な戦士であり将たる器であるのかは民達に委ねる。」


ジークフリートは一年後の同じ日に神聖国民から集計を取り、どちらが十解に相応しいのか、もしくは両者に兼任して十席を務めるかを決めろと言う。


「喧嘩しないで上手く二人でやって行く事だね!」


剣帝がウィンクをする。赤髪は何とも言えない表情を見せながら立ち上がる。そして両頬を叩き、剣を空高くに掲げる。


「刮目して聞きやがれ、てめぇーら!!俺の名前はソル!!!フィンブルの冬、第十席【ルーンの赤鬼】だ!!!」


アルフヘイム人から十解の地位を己の力で手にした若き新生。闘技場からは喝采が上がり、赤髪は周囲を見渡す。


(くそ.......モヤモヤするぜ。せっかく手にいれた最強の称号だってのに.........ヒス女、一年後に必ず決着をつけてやる。)

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