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剣帝vs勇者

「______________連戦は流石にキツいかな、勇者ッ!」


ベルンはシグルドと激しい剣撃を繰り広げる。地形は変わり、綺麗であった庭園は無惨な姿と成り果てていた。


「口が回る男だ。」

「剣術も上手だよ!」


勇者の剣術を凌駕する腕前。だが、持ち前のセンス、そして勇者の特性から剣帝へと食らいつく。


(くっ、流石は剣の帝と呼ばれるだけはある。純粋な剣術では奴には遠く及ばない、か。)


剣を地面へと叩きつけ、地割りを引き起こすシグルド。


「勇者らしからない戦い方だね。」


ベルンは空中へと飛び、地割りの被害から逃れる。


(勇者は何処に行った.........?)


土埃が舞い地上の様子が把握出来ない。


【______________グラム=バルムンクッ!!】


足場がない状況を作り出し、魔剣の解放を口にする勇者。


(即断即決、早期決着.......前に戦ったときは戦闘狂だったのに、君も変わったんだね、元生徒会長さん。)


どのようなものであれ切り裂く勇者最強の斬撃。空中に飛んだベルンに逃げ場は存在しない。何もしなければそのまま胴体を切り裂かれ、エイルと同じく冥界へと旅立つことになるだろう。



【______________次元斬りッ!!】



だが、ベルンには剣聖の覚醒能力がある。空間すらも切り裂く防御不可の最強の一撃。


(やはり、剣帝が保有する最強の攻撃術、【次元斬り】を仕様してくるか。だが___________)


シグルドはベルンの後ろへと飛躍し、第二撃目を放つ為に魔剣を振るう。


「___________グラム=バルム「次元斬り」


ベルンは後部を見ることなく次元斬りを口にする。


(くっ、裂けられんッ!!)


勇者は対応に間に合わず、次元斬りを正面から受けることになる。



「.......流石は勇者様。今ので命を奪うつもりだったのにその程度で済むんだ。」



直撃を喰らった筈のシグルドの身体は原型を保っていた。


(纏う鎧に次元の歪みが出来ている。それが収束して割れた........?)


シグルドが身に纏っていた鎧が砕け、上半身が顕になる。


(エイル•ワルキューレとの戦いでは使用しなかったが.........)


シグルド•ネーデルラントが身に纏う装備品は全てが一級品であり、何かしらの効力を持っている宝物級の代物。


「この鎧が砕けるとはな.........」


防御力はないが、一度だけどんな攻撃でも身代わりになってくれると言うものだ。自動ではなく任意での起動の為、発動する際には気をつけなければならない。


「今代の勇者が何故、歴代最強と呼ばれるのか理解したよ。」


引き締められた肉体。輝かしい程に煌めく魔力。この男が勇者であると世界が伝えているのではないかとさえ錯覚出来る。


(........ネーデルラント家の秘宝がこれ程めんどくさいとはなぁ。師匠にどんな宝物が眠ってるのか具体的に聞いて置けば良かった。)


ベルンは髪に隠れた瞳を覗かせ、嗤う。


「僕は剣帝__________剣の頂に立つ男だ。本物の最強が誰なのか、教えて上げるよぉ勇者ぁ!!」


魔力による肉体強化で縮地にも近い速度で勇者へと斬り掛かる。


「ぐぅ!!!」


胸部にクロスの斬撃を喰らい血飛沫を上げるシグルド。だが、中指に嵌める蒼色の指輪が光ると自動で回復し胸部の傷跡は消え失せる。


(自動回復も待ち合わせているのか........なら、回復出来なくなるまで攻撃をするまで!!!)


シグルドを圧倒する剣捌き。シグルドは反応出来ずに身体の至る箇所に傷が出来ていく。


(.........指輪に亀裂が入り始めている。回復限界が近い。)


急所だけを抑え、何とかベルンから距離を離そうと走り出す勇者シグルド。


「______________僕はもう君を逃がさない」


背を見せたシグルドの首を狙い剣を振るう。ベルンはこれで決着だと自信を見せるが。


(勇者に撤退の二文字は存在しない。)ザシュ



_____________ベルンの右手が切り落とされる。


「ッ......」

(こいつ...........僕と同じで技を叫ばずとも魔剣解放を扱えるのか........)


ルーン魔術で右腕を焼き、止血する。そして、深く息を吐き出しシグルドを睨み付けた。


「先ほどまでの余裕はどうした、剣帝?」

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