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魔帝の企み

「ヴァナヘイムの戦闘狂共が倒されたか。」


本格的に危機感を抱かなければならない。


(世界蛇の出現で各大国の領土が格段と狭まったとはいえ、二大国がこの短期間に落ちた。神聖国の脅威は計り知れない。)


そして神聖国が恐らく次に狙いを定めて来るのは我が大国__________


「_________________アルフヘイム。」


我が国にある最大戦力は七英雄の一人である【魔帝】、そして七英雄にも劣らぬ実力を誇るアルフヘイムの王であるスキールニルだ。だが、アルフヘイムの王は戦いに乗る気ではなかった。


(寧ろ神聖国に国を明け渡そうと画策している。)


それ程までに神聖国の王ジークフリートに並々ならぬ感情を抱いている様子なのだ。


「それだけは防がンといけねぇ!!」


我が国を此処までまとめ上げた手腕はどうした。大国を一つに結束させた雄々しいお前は何処だ?


「てめぇが俺達に魅せた覇道をてめぇで汚すンじゃっての。」


魔帝はフードを深くかぶり、バサッとマントを広げる。


「_________________人造人間を起動させる。」


アルフヘイムの地下深くには五体の死骸が収蔵される施設が存在する。その死骸らは特別な液体が入ったカプセルへと保管され、眠りにつくようにプカプカと浮かんでいた。


「まさかまたお前さんらを眠りから呼び起こさなきゃあならんとはな。」


魔帝はカプセルへと手を触れる。


(昔は魔王なんて呼ばれた時もあった.............)


若げの至りという奴だ。魔帝などと言う職業適正に選定され、図に乗っていた数世紀前の話。



________________【五人の死人】



【魔帝】が密かに戦力として保有をしている人造戦士。スキールニル王でさえ、その存在は知らない。


「過去の【七人の英雄】を媒介に造り上げた俺様の私兵団だ。元は七人いたんだが、先の大戦で二人死んじまった。」


【五人の死人】の出力は七英雄にも劣らない。しかし、欠点として魔帝が死亡した場合、全死人は活動を停止する。


「____________俺は死なねぇよ。」


スキールニル王に膝をついたあの日から俺は生涯を掛けて王を支えると誓ったのだ。


「お前さん以外の王は認めねぇンだ。」


スキールニル王のカリスマは本物だ。一度、自身を完封なきまでに下した実力も確かだ。故に無抵抗のまま国を明け渡すなどという愚行を許してはならない。


「____________行こうか、敵を屠りに。」

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