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刻限

ニーベルンゲンに置いて第一部のラスボスを務めた悪役令嬢ことクリームヒルト。彼女は本来であればシグルドの手により粛清される運命にあった。だがこの世界ではジークフリートの介入により、フロールフに向く筈だった恋慕の感情はジークフリートへと向けられる事になる。


「ジークフリート........お前の目指す世界で私は女帝として君臨するだろう。好きなだけ自由と言うものを謳歌すればよい。世界の統制は私が受け持とう。だがな、同時に私はお前に側に居て欲しいとも願っている。国財を散財してもいい。気に食わぬなら殺人も許そう__________だから私に絶対的な愛を注いでくれ。」


城塞都市ニザヴェリルの門下にてクリームヒルトは手を翳す。


『赤色の外套、美姫とした容姿.......そしてグンテル公爵領の貴族刺繍。クラキ国の我が儘姫か。何故、ニザヴェリルにいる。』


その姿を国門から確認したドワーフの門兵は警戒とした様子でクリームヒルトを窺う。


「神聖スヴァルタールヴァヘイムの礎となれ、小人達よ。さすればニザヴェリルの民達への一切の危害は加えないと誓おう。」


クリームヒルトは声を上げ、宣誓する。しかし小人達、ドワーフは憤怒とした様子で国門に配備されている数十基もの砲台を展開し、照準をクリームヒルトへと合わせた。


「バルドル領の小娘が侵略者に加担するとはな。貴様を国賊として屠った後にクラキ国に謝罪要求と賠償を求めるとしよう。」


警告もなく、無慈悲に無数もの砲弾がクリームヒルトへと向け放射される。その一弾一弾にはルーン魔術による加工が施され、一流の戦士と言えど着弾すればミンチになる程の威力が内包されていた。


「_________威嚇射撃もなしに直撃を狙うか。」


クリームヒルトへと全ての砲弾は着弾し、大きな爆炎を上げ、土煙が舞う。ドワーフ達はやったか!と口を揃えて言うが、そんな筈もなくクリームヒルトは何事もなかったかのように煙を振り払い姿を現す。


「慈悲をくれてやる必要はないという訳だ。良い。その方が侵略者らしく蹂躙出来るというもの。覚悟を決め潔く死ぬのだな。」


手をかざし、国門を重力制御にて引き剥がすように破壊する。ドワーフの門兵達は高台から落ち、落下死するか瓦礫に押し潰され死んでいった。


「__________さぁ、戦争の刻だ。」


転がる死体を踏み潰し、進軍を始める。クリームヒルトの後部にはそれに付き従うように第一侵攻を務める十解メンバーが姿を現し、ニザヴェリルの領地へと足を踏み入れるのだった。

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