侵攻してもいいですか?
世界に喧嘩を売ると言うことはそれ相応の覚悟をしなければならない。現在顔バレもとい存在が知られているのは自分のみだ。十解の皆に離反でもされれば俺のスローライフの夢は途絶え、処刑エンドを辿る事になる。
「既に乙女ゲーから逸脱している。」
世界蛇を討伐し、この世界で異物であるジークフリート(自分)が世界へと宣戦布告をしたのだ。原作ではではなかった戦乱の世へとじきに突入する。だが、恐れる事はない。何故ならば十人の戦士達(英雄級)を戦力として保有しているのだから。
「十解第一席ロキ•ウートガルザ。うちの参謀であり、要だ。ロキが死ねば俺達の計画は完全に破綻する。スローライフ計画は訪れないと言ってもいい。だから決して死にに行くような真似はしないでくれ。」
例えば自身が危機に瀕したさいに命をとして守ったり、自己犠牲とした秘術で命を捧げたりなどしてみろ.....俺のスローライフは無へと還る。
「僕の存在価値はジークフリートの為にある。友として運命の相手として、僕の全ては君のものなんだ。君が望むことを叶えよう。君の野望を掴もう。だから君も死なないでおくれ。もし君が死んでしまったら世界そのものを冥府へと誘ってしまう。そして僕もそれに追随して冥界へと旅立とう。」
ロキは優しい笑みで自分の手を取る。歪んだ友愛に冷や汗が出るが、ロキの存在はスローライフを掴む為に重要なピースだ。原作のボスキャラは伊達ではないとう事をこれまでの活躍で示している。
「__________それでは侵攻する前の注意事項、そして作戦を伝えるよ。」
ロキは十解が集う塔の最上階にて説明を行う。
「ニザヴェリルはドワーフが統治する大国であることは誰しも知っていることだね。僕たちのような英雄級の実力、又は七英雄に比類しうる職業適正、魔具を保有する組織は希だ。勇者シグルドやボズヴァル・ビャルキなどはいい例だね。だが各国に二人か三人居ればいい方だ。それに比べて僕たちは10人もの精鋭に恵まれている。幸いな事にニザヴェリルには僕たち以上の実力を持つ勇士はいない。」
事実、ニザヴェリルには小人の王ドヴェルグを含んだ【七人の小人】しか存在していない。彼らは鍛冶士ではあるが戦士ではないのだ。
「小人の王ドヴェルグを除いた六人は剣、槍、弓、斧、盾、甲冑にて各分野に突出した者達がその立場に就くことが許され、ニザヴェリルで権力を振るう事が許されている。そして各鍛冶士達はその分野に優れた伝説の武具を装備して出陣してくる筈だ。」
戦士としての力量は並程度だろう。だが、武具らは超一流であり、最高峰の武器を手に戦闘になることが予想出来る。
「警戒すべき相手ではあることは確かだろうね。だけど最も警戒すべきは城塞都市ニザヴェリルの堅牢な守りと対侵入者専用の巨人兵団だ。この巨人兵団は魔術無効のルーンを施された最高峰の鎧人形。そしてその武装は全て魔具なんだ。総勢で七体存在する。恐らくだけど、七人の小人と連携して僕たちの迎撃に当たりにくるだろうね。」
魔術を跳ね返す七体の巨人、そして伝説級の装備をフル装備で纏い出陣する。英雄級の戦士など無用と言う訳だ。
「ルーンだよりの戦士や、力しか取り柄のない戦士じゃあ相手にならない。でも、十解には様々な方法で彼らを妥当する方法があるね。」
ロキはクリームヒルトとハーラルへと視線を向ける。
「ふん、重力制御で巨人兵団を一掃しろとでも言うのだろう。スクラップにしてやってもいいが.......褒美は出るのだろうな?」
上目遣いで此方を見てくるクリームヒルト。
「活躍次第だな。世界を統一した暁には各十解の願いは必ず叶えると誓うよ。」
モチベーションは必要だ。ディートリヒを含めた男衆はその言葉を聞き覚悟とした表情を見せていた。何を願うかまでは分からないが予想は出来る。
「僕の場合はダーインスレイブの力を使えばいいんだね。」
偶然拾ったダーインスレイブを主武装として装備する美髪王ハーラル。
「あぁ、だが状況を見極めて使ってくれ。周囲の状況、そして相手の装備によって防がれる可能性もある。その場合、ハーラルが死んでしまう。グローア達に助けられた命を無駄にして欲しくはない。」
ダーインスレイブは切り札として使う。歯向かうドワーフの一斉除去に役立つ。
「さて、注意事項は説明した通り二つだ。巨人兵団、そして七人の小人達。次に侵攻作戦を説明するよ。第一次侵攻はクリームヒルトを主体とし、破壊の限りを尽くす構成で挑むよ。ディートリヒ、エイル、アスラウグ、、ヘズ、エイリークを前線に、後方にはカーラ、グローアを配置する。カーラにはアングルボサの呪いを召喚して戦況把握に勤めて欲しい。そして彼女を守る仕事をするのが君だ、グローア。」
第一次侵攻で首都を壊滅に追いやる。そして第二次侵攻で残存兵力をダーインスレイブで一掃する。それがロキの提示した作戦内容だ。
「さぁ、侵略の時間だ____________」
ロキは言葉を紡ごうとすると皆は声を合わせこう言うのだった。
「「「「________ファフニールのお宝は見つけたかい?」」」」
ロキは若干引いた顔で数歩下がる。
「ぼ、僕の台詞................」ひ、ひっひ




