計画は順調である
ヴァルハラ大陸はかつて六大国により統治されていた。だがノルン国の衰退により五大国となる。そして先の戦いにてヴェストフォルは滅びてしまった。残された大国はクラキ国を含めた四大国のみだ。
(世界蛇の影響で大打撃を受けたとは言え、四大国の首都は未だに健在。それに各国共に主力を残してる。)
ヴァルハラ大陸統一は一筋縄ではいかないだろう。既に開戦の狼煙を上げたのだ。引き返すと言う道は存在しない。
(この手は多くの血に染まるな。いいや、既にヴェストフォルの血肉の上に立っているか。)
スローライフ計画には必要な犠牲だ。どんなに犠牲を出そうとも最後に平穏な世界と生活を得られればいい。
(今さら後悔なんてしないさ。)
昔を思い出す。親友の鴉羽が普通の生活を送れるように裏から常に手を回していた。だが一歩のミスで全てが破綻してしまった。鴉羽の幼馴染の暴走を俺は止められなかった。
(一つのミスで全てが狂う。そんな繊細な状況下にいた。)
だが今回は違う。俺の未熟さをカバーするようにロキ•ウートガルザが暗躍してくれている。原作に置けるボスキャラに相当するトリックスター。悪知恵に置いては右に出るものはいない最強格。
(スローライフ計画を完遂させてやる.......そして田舎で嫁さん貰って平穏な余生を暮らすんだ。)
王冠なんて欲しい奴にくれてやる。ディートリッヒやハーラルあたりが上手くやってくれる筈だ。統一後は国を上げて銀狼を討伐してハーピーエンドにしようじゃないか。
(俺に好意を抱いている奴らには悪いが、俺は全てが終わったらとんずらするぜ。)
カーラは正直に言うと物凄くタイプだが、諦めるしかない。彼女を連れて行くと他もついてくるしな。
(ロキからは..........逃げられなさそうにないが......)
方法はある。アスラウグ、そしてエイルを上手く利用し封じるのだ。その間に俺は姿を眩ませられる。
「くくく、あはははははは!!!」
勝ったな。俺の計画は順調だ。ブリュンヒルデのせいで破綻したスローライフを再び軌道に乗せたんだ。後少しで戻れる。何者にも縛られない本物の自由が。
「鴉羽.......俺はやるぞッ!!この呪われた顔で俺は勝利を手に入れて見せるんだ!!」
トゥーレの外周を塔の最上階から見渡し高らかに笑い声を響かせる。
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