表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
180/381

美髪王の決意

次期ヴェストフォル国王ハーラル・ホールファグレは祖国へと帰投し、戦況を見極めていた。世界蛇の出現により、海面側に位置するヴェストフォルは滅亡の危機に瀕しているのだ。現在はヴェストフォル•ルーン騎士団の魔術により王都には強固な結界が張られ、津波や地震などの災害を防いでいる。



「__________父上、我らもクラキ国に習い兵を出兵させるべきです!」



ハーラル・ホールファグレはヴァルハラ学園にて「b」組序列第三位であった男である。そして王子であるにも関わらず冥界へと足を踏み入れ、ヘルと交戦した経験も備えている。だが、戦績は言わずもがな良くはない。しかし、彼自身は自信に満ち溢れ、勇気を兼ね備えた勇士であることにはかわりない。


「ならぬ。報告を聞いたであろう。十二の狂戦士が全滅したのだ。あの一騎当千を誇ったボスヴァル•ビャルキも例外なくな。我が国にはあの男を越える英雄は存在しない。他国の吉報を待ち、軍備に備えるのだ。世界蛇が討伐され次第、ヴァルハラ大陸は戦乱の世となるのだからな。」


ホールファグレ王は息子であるハーラルへと諭すようにそう説明する。だが、ハーラルは食い下がらない。


「ビャルキ殿は冥界に赴いた際にも恐れずに剣を振るい戦った。そして此度の戦いでも勇敢に立ち向かい命を掛けて敵を討ち取ったのです。ヴェストフォルやクラキを含めた五大国は長く続く冷戦の関係ではありますが、彼は僕の一クラスメイトであり、かけがえのない友人だった。父上が兵を派遣せずとも僕は世界蛇へ立ち向かいます。ここで怯えて何もしなかったら僕は死んだ時に彼に顔向けができない。」


ホールファグレ王へと背を向け、歩き出す。


「っ.........ハーコン、エイリークよ。」


ホールファグレ王は溜め息を吐き、王を守護する近衛師団(ラーデ•ヤール)を呼び出す。


「お呼びでしょうかぁ、陛下?」


ハーコン・シグルザルソン。近衛師団副団長を務める踊り子の外装をした女戦士。職業適正は「大公」を司る。


「玉座に持たれかかるな、ハーコン。申し訳ありません、陛下。この者には後できつく言い聞かせておきます。」


エイリーク・ハラルドソン。近衛師団団長を務めるフルプレートメイルを装備した男戦士。職業適正は「血斧王」を司る。


「構わぬ、何時ものことだ。して呼び出した理由は言わずとも分かるな。」


二人へと鋭い眼光を向けるホールファグレ王。二人は王の前で跪き、承知しておりますと答える。


「お前達は我が国の主力であり、英雄級の実力を持つ猛者。クラキ国のベルセルク共にも拮抗して見せた実績がある。その力を見込み、息子と共に世界蛇の討伐に赴いて欲しい。」


世界蛇の討伐。古今東西全ての大国で語り継がれる神話の化物。その化物を倒せと命じる。二人は立ち上がり、胸へと手を当て宣誓する。


「「我が祖国、ヴェストフォルに勝利を!我が祖国、ヴェストフォルに自由を!」」


ハーコンとエイリークはハーラルを追うように王の間を後にする。


「____________大神オーディンよ、我が息子が英雄と足らんことを願いまする。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ