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スケッゴルドの怒り

モルドの遺体を丁重に地面へと寝かせ、限界の身体に鞭を打つ。スケッゴルドの目は怒りに燃え、ただ目の前に立つ人外を殺すことだけに集中していた。


「_____________やはり貴殿は素晴らしい才能の持ち主だ。」


へヴリングは心底嬉しそうにスケッゴルドを称賛する。そして処刑人の剣を深く構える。


「決着をつけよう。貴殿の怒りが吾輩を上回るか、無駄死にするか。剣を振るえば分かる。」


へヴリングの言う通り、これは遊びごとではなく正真正銘、本物の戦いだ。男爵領は大海の底、恋慕した少女は冥府へと誘われた。全て全てが自分の弱さに直結した結果だ。


(.........いつも俺は判断がおせぇーから負けるんだ。)


大火傷を負った両腕。関係ない。痛みは後で感じればいい。ルーン魔術で肉体強化をすることで無理矢理と大斧を掴み上げる。


「はぁ......はぁ....」


この一撃で決める。全ての力をこの一撃に。余力はない。例え刺し違えてでもこの一撃だけは当てる。


「..........モルド」


小声で彼女の名を呟く。そして、大斧を引きずりながらへヴリングへと向け、走りだした。


「来いッ。貴殿の蛮勇を見せてみよ!勇気を示してみよ!!吾輩は此処だ!!!」


ヘブリングは迫りくるスケッゴルドへと処刑人の剣で突きを放つ。スケッゴルドは無意識の内にそれをギリギリの所で避ける。


(掠ったな)


スケッゴルドの右頬に薄い切り傷が出来る。へヴリングは即座に処刑人の剣の効力を発動させるとスケッゴルドの右頬は大きく避けた。


「終わりだ、人間。」

「あぁ..........終演だよ、化物ッ!!」


怯んだスケッゴルドへと止めを差そうとする。だが、スケッゴルドは下段から大斧を振り上げる。



【渾身の一撃】



筋力を×100倍にして放つ究極の一撃。スケッゴルドはなけなしの魔力を注ぎ込み、覚醒能力を行使する。


「あぐあっ」


へヴリングは肉体を真っ二つへと切り裂かれる。そして天へと振り上げた大斧を重力に任せるようにへヴリングへと振り下ろした。べちゃりと肉が潰れる音が耳に入る。再生をする様子がないことからへヴリングが息絶えた事を確認し、スケッゴルドは大斧から手を離した。


「俺は.......俺は.........」


モルドのもとへと急ぎ、歩きだすが限界が近い。涙を流し、視界がぼやける。両腕の筋肉からは悲鳴を上げるように血が流れ出ていた。だが構わないと言わんばかりに手を伸ばす。せめて意識を失う前にもう一度、彼女に触れたい。ただ、その思いだけがスケッゴルドを突き動かす。


「絶対に......世界.....蛇を...........」


どさりとその場へと倒れ、スケッゴルドは完全に意識を手放してしまう。魔力枯渇、そして限界を越えた覚醒能力の連続使用。寿命を大幅に削る戦い方であったのだ。



「______________お前はよく頑張った。今は安心して眠ってろ。後の事は俺がどうにかする。」



アングルボサの呪いの残党達が倒れたスケッゴルドを喰らおうと周囲を囲っていた。だが、一帯の化物は冒険王の手により、一掃されることになる。

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