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スケッゴルドの覚悟

十解(フィンブルの冬)の存在目的は『スローライフ計画』の達成に重きが置かれる。


(ベルンの野郎が言うには世界が平和になるにはもう一度、滅びなければならねぇらしい。)


滅びと言っても人類の粛清ではなく改正するための手段として人口を半減させると言った狂った計画だ。


(平和な世を作るには俺達が立ち上がって生き延びた人々を導く事が最善だとさ。)


俺はもちろん反対した。大量殺戮を進んでやる程、俺は狂人にはなりきれない。それに人類を半減させるなど『ラグナロクの再来』でもなければ不可能だ。



「ベルン、偽りの英雄が世界を本当に統治出きるとでも思ってんのか?」



ベルンは俺の言葉を聞き、鼻で笑った。


「統治できるできないじゃない。僕たちが次代を作るんだ。アングルボサの呪いにも怯えず、人同士の戦争が起こらないように.........そして何よりも子供達が元気に暮らせる、そんな平和な世界があってもいいだろう?」

「..........その為にお前はアースガルズの人間を虐殺してもいいってのかよ。お前の願望は矛盾してる。」


ベルンの目が鋭くなる。


「必要な犠牲なんだ。君も知っての通り、ヴァルハラ大陸は六大国で構成されていた。だけど、クラキ国がベルン国を属国、いいや、侵略することで国名は剥奪され、五大国となった。」

「それは.......」


ベルンが言う通り、ベルン国は実質滅びた。奴隷に等しい扱いを生き残った民達は受けている。スケッゴルドは悔しそうに拳を握り締める。


「僕は多くの民達が傷つく姿を見てきたんだ.........クラキ国を許すことは当然できない。だけど、復讐心だけでは世界は救えない。例え大きな犠牲を払おうとも人は今一度一丸となるべきなんだ。」


ベルンの極端過ぎる思考にスケッゴルドは尋ねる。


「それでも俺はお前の無差別殺戮を形容することはできない。一体何千、何億の人間が死ぬことになる。そもそもお前とお前の仲間にそれが可能な程の戦力があるのか?とてもそうとは思えねぇ。」

「君は知らないだろうけど、この学園の長は冥界の女王ヘルなんだ。そして彼女はロキに世界蛇の復活方法を伝えた。次期に鍵である水中神殿の封印は解かれ、世界は混乱に陥る。」


ベルンの突然の発言にスケッゴルドは言葉を失う。


「お、おいおい......薬でもキメてるのか?」


神話の化物の名前をさも存在するかのように語るベルン。だが嘘をついている目ではない。


「僕達【十解】は計画を達成させる。スケッゴルド、君には十解の末席に連なって欲しい。僕たちには君の力が必要だ。」


ベルンは手を伸ばす。


「..................俺は」


話が本当だった場合、世界蛇の出現でヴァルハラ大陸の七割は海へと沈む。そして総人口は半数....いいや、それ以上の被害を出すことになるだろう。


「_______________世界蛇は復活する。嘘偽りのない事実だ。だから残念だけど海側に領地を持つ君の男爵家は深海へと沈むことになる。両親や弟へ警告し、避難をさせれば命は助けられる。だけど君は恐らく彼らに伝えない。」


スケッゴルドから殺気が溢れる。


「男爵家のしがらみは断ち切れるだろう?」

「てめぇ...........ベルンッ」


ベルンはスケッゴルドの過去を調べ上げていた。男爵家の本当の長子がスケッゴルドであること。そして家族間に亀裂があること。


(スケッゴルドの両親が溺愛をしたのは彼の弟であり、スケッゴルドではなかった。いないものとして扱われ続けてきたと聞く。)


貴族間では珍しくない話だ。


(家督すらも弟へ継承すると男爵は言ったらしいね。君はいつも元気に振る舞うけれど、時折、僕と同じ瞳を見せる時がある。)


スケッゴルドには手を取って欲しい。貴族制度など撤廃してしまおう。君には平和な世界で【彼女】と幸せに暮らして貰いたいんだ。


「_____________スケッゴルド、僕達と行こう。」


痛みを知るものこそが他者を労る事が出来るのだから。


「俺は...............」













「いいぞ、スケッゴルド!!!」


処刑者の剣と大斧による応酬がバルドル領に響き渡る。両者の一撃一撃は大地を抉りとり、空気を揺らめかせる。


(俺は...........世界なんてどうでもいい。ただ、ダチや惚れた女が楽しく笑って暮らせるならッ!!)


他の有象無象はどうでもいい。大斧使いによる『三』ある覚醒能力の一つ【渾身の一撃】をへヴリングへと解き放つ。


「がッ!!!」


大斧は肩へと深く突き刺さり、地面へと膝をつく。だが、処刑人の剣で渾身の一撃を何とか受け止めることに成功するへヴリング。


「覚醒能力.........厄介なものよ。脆弱な人間の為に主神オーディンが与えたという祝福。」


処刑人の剣でスケッゴルドを押し返す。


「この老骨を嘗めてもらっては困るッ!!」

「嘗めてなんかいねぇよぉ!!!」


スケッゴルドは押し返された推進力を使い、第二の覚醒能力【回心の一撃】を繰り出す。へヴリングは即座に防御の構えを取るが処刑人の剣を粉砕し、首を撥ね飛ばした。


「____________俺はいつだって全力で挑む。余力も妥協もしない。それが俺の戦士としての誉れだ!!」

日間6位に食い込むと言う偉業を成し遂げましたよ!

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