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世界蛇の尾にて

(先走りやがって........)


ヒミングレーヴァは舌打ちをすると立ち上がる。そして、漢剣を抜刀し振り返る。


「来るとは思ってたが.......まさか世界蛇の上まで追ってくるとはな。」


ドーヴァが殺された。あの異様な雰囲気を放つ道化師に。この時代の人間は脆弱だと勝手に評価を下していたが、どうやらそれは間違えのようだ。



「____________ジークフリート•ネーデルラント。」



この人間の名前は忘れたくても忘れられない。憎悪だけが蝕む。ネーデルラント領の生き残りを惨殺し、最後に対峙したこの男に敗北した。そして四聖蛇公である自分を半日もの間、拷問に掛けた。


「覚えていてくれて良かった。お前らは母体を介して知っているだろうが、女型の四聖蛇公は死んだ。それにもう一人はクラキ国に属する狂戦士と相討つことで消滅している。残されているのはお前と筆頭四聖蛇公だけだ。」


この男の言う通り四聖蛇公はへヴリングを含めて自分だけだ。漢剣を血が出る程に強く握り締める。


(対象に恐怖心を与える武具、それが『エギルの兜』であることはドーヴァから聞いた。)


対策は既にしてある。世界蛇の身体と密着している状態であれば精神は世界蛇と同調して平常に戻る。故に父親の上に立つ限り、その兜の影響はうけつけない。


「師匠、この戦いには僕も参加させてもらうよ。」


ディートリッヒはジークフリートの隣に立ち、宝剣エッケザックスを両手持ちで構える。ジークフリートもまた手元に両槍をクロスに構える。


「あぁ、一緒に戦おう。」


二体一という構図ができる。


「___________________シグルド生徒会長との戦いでは活躍できなかった。挽回させてもらうッ!!」


ディートリッヒは駆け出す。それに追随するようにジークフリートも駆け出した。


(戦力差は此方に分がある。今回は最初から止めをさすつもりで行く。)


ディートリッヒによる初撃を漢剣で緩やかに受け流し、剣をそのままジークフリートへと向け振るうヒミングレーヴァ。だが、ジークフリートは攻撃を双槍で受け止め、膂力でヒミングレーヴァと鍔迫り合いをする。


「今だ!!」


ヒミングレーヴァの背後からディートリッヒは覚醒能力である次元切りを発動させようと刃を横薙ぎに振るう。


「防御不可避の一撃___________ヒルデブラントの歌(次元斬り)ッ!!!」


ヒミングレーヴァは前蹴りでジークフリートを吹き飛ばし、次元斬りを跳躍することで回避する。


(..........あの技はやべぇ。)


再生能力があるとは言え、頭部をやられたり、肉体の欠損が激し過ぎた場合は肉体が崩壊する。そしてこの緑髪が使った技を喰らっていたら死んでいた。


「お前の固有能力......極めれば確実に七英雄を越える存在になる。」


ディートリッヒの前に着地し、漢剣を翳す。


(ジークフリート•ネーデルラントはお世辞にも強いとは言えねぇ。だが、戦い方は上手い。だがそれだけの話だ。警戒すべきは緑髪野郎の武技。)


弱い奴が強い奴と戦うための術を知っているのがジークフリート•ネーデルラントの強みであり、攻撃が当たりさえすれば勝負が決まる危険な剣士がディートリッヒなのである。


「面白ぇ.......血が滾るような戦いをしようじゃねぇーかっ!!」

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