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謎のツインテール

「はぁ........はぁ.........」


ヒミングレーヴァはジークフリートにより、半日ほどいたぶられていた。超速再生と言う力を持つが故に死ねないのだ。だが、漸く再生の能力が働かなくなってきている。


(.......ようやく痛みから解放される。)


安堵とした様子のヒミングレーヴァを目にジークフリートは槍を胸から引き抜く。そして何故だと言わんばかりにジークフリートを見上げる。痛め付けられせいで、言葉を発する事が出来ない。だが、目の前に立つ男は意地の悪い顔で立っていた。


「おいおい、死ねると思ったら困るな。後二日は付き合って貰わないと困る。」


この男はまだ拷問したりないと言うのか。絶望に満ちた表情を見せるとジークフリートはにぃいと頬を上げ、嬉しそうに微笑む。



「___________絶望してくれたようで何よりだ。」



両目を潰され、視界が見えなくなる。暗闇の中でただ、痛みを感じ続ける事しか出来ない。


『あぁーあ、ヒミングレーヴァってばちょーマヌケじゃん♪』


ネーデルラント城に響く甲高い女の声。ジークフリートは辺りを見渡すと、真横に黒髪ツインテールの黒口紅をした少女が立っていた。ジークフリートは即座に距離を取ろうと反応するが、その少女が舌を出すと、城壁まで吹き飛ばされてしまう。


「がはっ!!」


そして身体が城壁へと衝突し、血を吐き出す。


「「ジークフリートっ!!」」


待機していたディートリヒとロキが直ぐに駆けつける。


(___________僕たちの索敵をすり抜けて城内に入って来たのか)


ディートリヒはヒミングレーヴァがいるであろう方向へと顔を向ける。


「んっ、何処に言った!!?」


既に謎の少女の姿はなく、ヒミングレーヴァの姿もなくなっていた。


「.......は、はは」


ジークフリートは濁った目をしながら乾いた笑いを見せる。ロキは悦に入るようにジークフリートの表情をうっとりと見る。


「好都合だ。どうせあのツインテールの女もヨルムンガンドの親衛隊だろうからな。顔は覚えた。」


血を拭い、立ち上がる。そしてジークフリートはジークリンデの遺体がある場所へと歩き出す。


(___________________ジークリンデ、安心しろ。俺にはヘルがいる。)













「____________よ、愚妹。」


世界樹から世界の様子を観察していた冥界の女王の元に、一人の爽やかそうな青年が現れる。ヘルは振り向かず、世界を見続ける。


「お久しぶりですね。ラグナロク以来ですか。」

「あぁ、親父が死んじまって以来だな。」


ヘルの隣に立ち、世界が波に呑まれる姿を悠々と観察する。


「.....なんでアースガルズの味方をする?」

「味方などしておりませんよ。」

「いいや、してるね。世界蛇の本体は世界規模の巨体さを持つ。そして監視網も比例してな。だから、意識がない間の記録も全て見た。お前さんがアースガルズに肩入れし、死者を甦らせていることも。なぁ、一体どうしちまったんだ。何故、あの人間の言うことに従う?」


冥界の女王ヘルは苦笑をしながら、兄であるヨルムンガンドの(核)へと身体を向ける。


「____________知れたことです。惚れた女の弱みですよ。」


ヨルムンガンドはその言葉を聞き、唖然とするが直ぐに頬を釣り上げ爆笑した。


「あっははっはははっは!!フェンリル兄さんが聞いてたら怒り散らしてただろうよ。」


あぁー笑ったと一息つくと、ヨルムンガンドはヘルの肩を掴み、一言告げる。


「___________ヘル、冥界に戻れ。お前さんは邪魔だ。」


ヘルは世界蛇が使役する蛇達により拘束される。


「っ、ヘル様ッ!!!」


後方にて控えていたガルムが女王のもとへと駆けつけようとするが上半身を消し飛ばされる。


「今は兄弟の時間だ、番犬。冥界で愚妹に生き返らせてもらうんだな。」


ヘルは拘束に抗うように暴れるが、蛇達の拘束を解くことが出来ない。


「愚妹、お前さんの失点はここが世界樹のてっぺんであることだ。領域は展開出来ない。世界を滅ぼしたら冥界への穴を開けてやる。だから安心してラグナロク後の世界を楽しめばいいさ。」


異界へと引きずられるヘル。ヘルはもがいていたが、無駄であることを理解し受け入れる。そして異界へと沈み行く中、細目で兄であるヨルムンガンドへと忠告する。


「ジークフリートさん以外は殺めてもいいですよ。ですが、彼に手を出してご覧なさいな_____________」


ヘルは歪な笑みを浮かべると、最上の殺気を持って最後に告げる。


「_______________"お前"を冥界の公共隷属物にしてやる。」

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