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カーラは画策する

「_____________その技の隙が命取りだぜ」


拳を突きだした状態で左右から「ハティ•ベイビー」が襲い掛かる。そして追加で召喚された二体が後方と上部から襲いかかろうとしていた。


(死角からの四方向同時攻撃)


ブリュンヒルデは身体に聖光を一瞬にして纏わせる。


「精進潔斎」


そして纏わせた聖光は膨張すると360度全方位に爆散する。保健室は大きな衝撃により吹き飛ぶ。無論、ハティ•ベビーは跡形もなく消滅した。


「.............逃げた」


クリームヒルトの周囲にあらかじめ張っていたルーンの結界を解除し、吹き飛ばした保健室の惨状を見て嘆く。


「あぁもぅ、また怒られちゃうなぁ。」























「はぁ.......はぁ........」


カーラは重症に近い怪我を負ったが何とか保健室から抜け出すことに成功する。そして今は校舎裏にて腰を下ろし、ルーン魔術で怪我の治療を行っていた。


(あの聖女.........頭が可笑しんじゃねぇーか)


クリームヒルトを巻き込まない為にブリュンヒルデは彼女の周囲にあらかじめ簡易結界を張っていた。だがその事を知らないカーラはブリュンヒルデはクリームヒルトもろとも保健室を吹き飛ばしたものだと勘違いしている。


「.....聖女の危険性を彼奴らにも知らせねぇとな。」


聖女が手段を選ばない外道であるとカーラは認識していた。


(俺の「覚醒能力」がそう易々と公共の場で使えるもんじゃねぇのが痛いな.....あのふざけた一撃は覚醒能力を使えば容易に塞げた)


「召喚士」という職業をカーラは天啓で選定されていた。そして通常の使い方が下級の「アングルボサの呪い」を召喚し使役すると言うものだ。「ハティ•ベイビー」程度ならば10体から20体は召喚可能で、使役出きる。


(覚醒能力は通常の能力に付け加えて、「成体」を一体召喚出きるようになる。ファフニールの堅牢さを盾に........俺は何をバカな事をいってんだか。使わないって誓っただろ。)


「ニーズヘッグ」や「ハティ」、「ファフニール」を一体使役出きると言う破格の性能だ。だがおいそれと覚醒能力は使えるものじゃない。術者が死亡すれば召喚したアングルボサの呪いは暴走を始める。故に覚醒能力の使用は限られた場面でしか使用してはならないと己に枷を課しているのだ。


「________まぁいい。元来の目的であるクリームヒルトの排除は完了したんだ。それに聖女を糾弾するいい素材も手に入った。殿下には申し訳ないが彼奴にも消えて貰う。」


聖女の危険性はこの身で理解した。それに前々からジークフリートへの態度は余る。平民出身の癖に我らが王子に近すぎたのだと怒りを表情に見せる。


「ジークフリートぉ、もう大丈夫だぜ......クリームヒルトは消えた。消してやった。それに聖女の野郎もじきに消える。戻れる。もうすぐなんだ。昔みたいに俺達だけで愛しあおう........俺はお前が恋しいよ。」


光のない瞳で一人「へっへっへ」と歪な笑みを見せる。

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