表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
106/381

ウルズの泉に帰って来てしまった......

「ジークフリート、私はもう貴族ではない。」

「あぁ、知ってる。」


レギンが馬を引き、馬車の中でクリームヒルトとの二人きり。彼女は頭をこてんとジークフリートの肩へと乗せ、甘えていた。


「お前ももう貴族ではないのだろう。」

「そうであって欲しいかな。」


クリームヒルトはジークフリートの手を繋ぎ、上目遣いで見上げる。


「私達はこれで一緒だな。」


優しい微笑を浮かべる。クリームヒルトは二人きりになるととことんと甘えたがるのだ。


「俺に縛られなくとも、クリームヒルトはもう自由なんだ。これからは公爵家のものとしてでなくクリームヒルトとして好きに生きてみればいいさ。」

「だからこうしている。私はお前といたい。それ以外はいらない。」


この状態のクリームヒルトは本当に愛おしいとさえ感じるよ。めちゃくちゃいい匂いするし。


(考えて見ても欲しい........前世では女の子にモテない一般人だったんだぜ?)


異世界来てモテればそりゃ嬉しくないと言えば嘘になる。それにクリームヒルトは美女で、ブリュンヒルデは美少女。内心ではちょっと嬉しいとさえ感じる時だってある。けれどね、長期的な視野で見ると二人とも地雷なんだ。


(性別不詳のロキきゅんエンドだって考えたよ........でも一番ヤバイのは彼奴だよね?)


一番敵に回してはいけない危険人物。それら三人との距離を上手く保たなければならない。飴を与えすぎず、鞭を与えすぎずね。前世でのハーレム主人公の親友という立場の経験は本当に役立っている。自分で言うのもなんだけど、キチガイ達の扱いの上手さよ。才能と言ってもいいね。


(全ての達成条件が完遂次第、俺はまた死んだことにしようと思ってる。)


大狼、フェンリル戦がきもだな。『魔法袋』は実家に帰った時にいくつか拵えて来た。これからの戦いでは必要になってくるだろうし。それにエギルの兜は常時、魔法袋に入れている。


(残す自分の戦力強化は『冒険家』の覚醒だ。)


どうすれば覚醒出来るのだろう。感情の起伏が激しい時に目覚めるとか言われているけれど、一向に覚醒能力に目覚めないんだが。戦闘経験だって豊富だよ?


「おかしいなぁ........」

「どうしたんだ、ジークフリート?」

「クリームヒルトはどうやって覚醒したんだ?」


クリームヒルトは肩から頭を離し、対面側へと座る。


「お前への執着心、嫉妬心が限界に到達した際に「覚醒」をした。」


やはり感情の爆発が「覚醒」を促すのか。確かにドラゴン○ールの○飯も人造人間が殺されたショックと悲しみが原因で覚醒してたもんなぁ......でも俺、結構現実主義過ぎて結構ドライなんだよね。ジークリンデも然り。


(シグルド兄さんは女々しい部分があるから覚醒出来たんだろうなぁ)


まぁ覚醒について追々調べていくしかないか。


『おーい!ウルズの泉についたぞー!』


馬車を引くレギンから声が掛かる。直ぐに返事を返し、クリームヒルトと共に馬車を降りるとお馴染みの景色が目に広がる。


「_________私達の愛の巣だ。」


.............ヴァルハラ学園に戻って来た。戻って来てしまったんだ。

ブクマ、感想、コメント、評価、お待ちしております!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ