表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
寝取りの才能だけで勇者になれますか?~はい。堕とした美少女達が大活躍します~  作者: T-愛坂
第一章【呼び覚ませ。寝取りの才能】
4/57

3話:童貞を捨て、初めての寝取り【ヤンデレ暗殺スライム(美少女)】

「はぁっ……はぁっ……」


 蝋燭のわずかな灯りに照らされる地下牢に、激しい息遣いが響き渡る。

 夜通し、俺はただひたすらに……人の姿をしたスライム少女と交わった。

 生まれて初めてのセックス。

 次期勇者として厳しい修行漬けで育ってきた俺に、セックスの正しいやり方なんて知らない。

 だから俺は、ただ本能のままに……激しい欲望を彼女へと吐き出した。

 貪るように。喰らい尽くすように。溶け合うように。

 父親の寝取りの才能を開花させるべく、ひたすらに腰を打ち付けた……のだが。


「もう、これ以上は無理だ……」


 ベッドの上。疲れ果てた俺は、汗だくになりながらその場に崩れ落ちる。

 そして、荒くなった息を整えながら……隣で横たわるスライム少女を見た。


「んふふ~♪ いっぱい出したね?」


 余裕の笑みを浮かべながら、ニコニコと俺の顔を覗き込んでいるスライム少女。

 あれだけ何度も抱いたというのに、彼女は少しも疲れている様子すらみせない。


「おかしい……寝取りの力で、女はイキまくって、俺の股間がないと生きられなくなるんじゃないのか?」


 俺のイメージでは「んほぉぉっ、もうだめぇ、このチ○ポがないとだめなのぉ」というような喘ぎっぷりになるものとばかり。

 しかし実際は、気持ちよさそうに声を漏らしてはいたものの、白目を剥いたり、あへあへ言ったり、涎を垂らして痙攣するような事は一度も無かった。


「んぅ……よく分からないけど。快感自体は、そこまでじゃなかったかも」


「……グサッとくる事を言うなよ」


 勇者の才能はともかく、寝取り男の才能すらも、俺には受け継がれてないというのか。

 そう思うとなんか非常に虚しくなって、視界が涙で滲んでくる。


「でも、それはこれから……私と何度も練習すればいい」


「……まぁ、そうなんだけど」


「あと……これだけは、言える」


にゅるんと、柔らかい腕で俺の体に抱きついてくるスライム少女。

 そしてそのまま彼女は、俺の頬にスリスリと頬ずりを始める。


「ネトレにえっちな事をされると……頭がフワフワして真っ白になる。ずっと一緒にいたいって気持ちが、どんどん……胸の奥からあふれてくるの」


「そう……なのか?」


「うん。好き……ネトレ、大好き。もっともっと、私にえっちな事をして」


 ぎゅうっと、俺を抱きしめるスライム少女の力が強くなる。

 さらには頬ずりだけではなく、ちゅっちゅと俺の頬に口付けまで始める始末だ。


「これは俺の力なのか? それとも単に、スライムがエロいだけとか……」


 たまたま最初の相手が俺だったから、こうして俺にゾッコンになっただけで。

 もしかすると、他の男が相手でも同じような結果になった可能性もある。


「うーん。もっとサンプルを取る必要があるな。俺の寝取りの力が本物かどうか試すには、別の女を……」


 思わず俺が、自分の考えを口にした途端。

 ピタリと、スライム少女のキス攻撃が止まる。


「……ネトレ、他の女の子とも、えっちするの?」


 視線を下にズラすと、スライム少女がじぃーっと俺の眼を見つめていた。

ハイライトの消えた、血のように真っ赤で……どこか恐ろしさを感じさせる瞳で。


「あ、あれ? お前……青髪じゃなかったか?」


 しかもいつの間にか、青色だったはずの髪色までもが真っ赤に染まり始めている。

 たしか、スライムって怒らせると赤く変色するんだったっけ……?


「私以外とも……えっちな事、しちゃうんだ。私のネトレなのに……」


 グググッと、俺の体を締め付ける腕の力が万力のように強くなり始める。

 このままではまずい。そう判断した俺は急いで話を誤魔化す事にした。


「そ、そんな事より! お前に大事な話があるんだ!」


「……大事な話?」


「名前だよ、名前。まだ、お前の名前を聞いてなかっただろ?」


「……そんなもの、ない。魔王様に作られた暗殺用スライム、というのが俗称」


 まだ頭は赤い。しかし、腕の力はかなり緩んできた。

 このまま話の流れを変えて、彼女の怒りを収めよう。


「そうか。だったら、俺がお前の名前を決めてもいいか?」


「本当?」


「ああ。だってお前は俺の初めての相手で、これから先……誰よりも一番大切な女の子なんだから。名前が無くちゃ不便だろ?」


 出来るだけ、キザったらしく。格好つけて、俺は彼女の耳元でささやく。

 するとこれは、効果抜群であったようで。


「~~~っ!」


 スライム少女は髪だけではなく顔まで真っ赤にして、だらしない笑みを浮かべる。


「え、えへへへっ……私が一番?」


「そうだ。お前以外の女なんて、ただの復讐の道具だよ」


「……そういう事なら、他の人ともえっちしていいよ」


 俺が頭を撫でると、スライム少女は幸せそうに俺の胸に顔をうずめてきた。

 一時はどうなる事かと思ったが、なんとか切り抜けられたか。


「それじゃあ早速、名前なんだけど……アイってのはどうだ?」


「アイ? どうして?」


「……俺が一番愛する女だからに決まってるじゃないか」


 このスライム少女は俺に対する強い独占欲と、キザな言動に弱い一面を見せた。

 だからここは、その独占欲を満たしつつ、格好つけた態度を取るのが一番だろう。


「むふぅっ……! むふーっ! むふむふむふぅーっ!」


 実際、俺の予想は当たっていたようで。

 アイと名付けたスライム少女は興奮した様子で鼻息を鳴らし、再び俺の顔に頬擦りをしてきた。


「好き……ネトレ、好き。大好き、大好きっ、だぁいすきっ! 」


「ああ、ありがとう……」


 なんか思っていた方法とは違う形にはなってしまったが。

 これでもうアイは、完全に俺の言いなりになった。


「……俺のこと、どれくらい好きなんだ?」


「そんなの……言葉じゃ、言い表せない」


「魔王様とどっちが好き?」


「誰が相手でも、ネトレしか勝たない」


「じゃあ、魔王様の命令と俺の命令……どっちが大事?」


「ネトレの命令に決まってる」


「勇者になった俺を殺すのは?」


「そんなの、もうどうでもいい。ネトレと愛し合う事が……私の生きる意味」


 はい、これにて攻略完了です。

 だけど、まだ油断してはいけない。


「でも、ネトレが私を一番に愛してくれなくなったら、その時は……うふふふ」


「お、覚えておくよ」


 一寸先は闇。下手を打てば、逆に俺の身を滅ぼす可能性があるという事を。

 決して忘れないようにしないとな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ