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この世の不条理を全て踏み潰し進んで行く姿を見てください。
リーグ子爵と従者達の首を領主の館に捨て置いて行き、宿に戻る。
「お前達は自由だ、ただ首を屋敷に置いてきた、もしかしたら子爵の父親はすぐに動くかもしれないな、そうだなこのまま戻っても捕まる可能性があるか?ならお前らの家族達をこの街に呼び寄せても良いぞ」
パーティ5人で話し合い、すぐに決断する。
「頼む」
やはり決断が早い、高ランクになれば即決即断しないと命取りだからな。
「子爵らの部屋が空いてるはずだからそこに連れてくるぞ、それから伯爵に今回の件は俺がした事と話すから時が経てば領地に戻れるかもしれないな」
夜が明け朝食を取って領主邸に行く。
「という訳でリーグ子爵は首だけになって領地に戻りました」
「ハァァ」
メルビ伯爵は大きなため息を吐く。
「いやわかった子爵には言ってあった、それを違えた、それは伯爵である私の言葉を無下にしたと言う事、王とリーグ子爵の父上には手紙を送る、リーグ領の民に被害がないように願いたい」
貴族なのに頭を下げてきた、やはり好感を持てるな。
「リーグ子爵を脅す為に山を1つ消し飛ばしましたが、領地の人間もそれを今頃知っていると思いますね、あそこはリーグ子爵の鉱山だですよね?夜中だったから人は居ない事は確認しましたが、もしかしたら領地の民は困るかも?」
「・・・・それは困るだろう」
「ならそれは戻します、それと迷惑料としてこれを」
龍の鱗と角や肉をいくつか渡す、龍の鱗1枚で白金貨数枚で取引される、1つ貴族が潰れる事件としても、これだけで元が取れるし、この鱗を手紙と一緒に王に献上すれば、どれだけの相手を敵に回したのかわかるはず。
「迷惑料としてももらいすぎだと思うが?」
「いえいえ、これからも迷惑かけるかもしれませんし、その都度払いますけど、ああ、それなら彼らの庇護もお願いします、別に匿って守るではなく、この領地の住民として登録するぐらいで構いませんから」
「それぐらいは全く問題ない、Aランクパーティが来てくれるだけで助かるし」
それからは早かった、この世界貴族となると手紙はカッターバードと言う魔物で送るので辺境から王都でも1晩ぐらいで着く、平民は馬車や行商にギルドを通して持っていてもらうので時間はかかるが、貴族は戦争の情報とかすぐさま王都に届けたいからな、王都には俺と敵対する事はあってはならない、セイラン国を潰した者だと書き、龍の鱗も一緒に送っているので信憑性もある、リーグ子爵の父親には私の言動を無視し敵対し、
下手をしたら伯爵領にも被害があったかもしれないと遺憾の手紙を送っている、山が1晩で消え、元に戻ったのも俺がやったと、王にも報告し敵対するなら伯爵の派閥すらも敵となる旨を書き送っている、リーグ子爵の父親は半信半疑だったが山が消え元に戻った報告も受けている、朝メイドの悲鳴で起きリーグ子爵以下同行していた者全ての首が並べられていた、まず門番も居たのにどうやって中に入ったのか?、玄関の目立つ場所に全て並べられていた、その事からも尋常では無い事が起こった事は想像出来る、非常に無念だが既に領主を引退している身、メルビ伯爵と敵対する訳にはもいかないと諦める事にした、騎士やメイドの遺族には賠償金を払い溜飲を下げてもらうようにした。
なるべく日を空けずに投稿出来たら良いなと思ってます。
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