27
この世の不条理を全て踏み潰し進んで行く姿を見てください。
「レイ殿は何故・・・メルヒ領に来たのですか?」
「えっ?依頼を受けたからですけど?」
「依頼ならもっと良い依頼もあったのではないですか?貴族や豪商の護衛とかなら依頼料も高く場所によっては楽も出来たと思いますが?」
「ああ、私は登録初日にAランクになったのですよ、ギルマスはSランクにすると言ってましたが、王都のギルマスだけだとSランクになれないらしく、王様や他のギルマスの承認も必要とかで、そんな登録初日の私が信用なんてある訳ないじゃないですか?なので面白そうな依頼のあったメルヒ領に来たのですよ」
「そ、そうなのですか」
登録初日にAランク?いやそれより、彼の言ってる事に嘘が無ければメルヒ領をどうにかしようと来た訳でない、私の事も知ってたとして丁寧に扱ってくれる、やはり伯爵様や他の騎士団に害意か無ければそのまま依頼完了で帰ってくれるかもしれない、戻ったら伯爵様と団長に報告だ、もしレイ殿の意に反すれば私は騎士団を辞職するつもりで報告しよう、領民を守って死ぬなら本望だけど、貶める為に全く歯が立たない者に向かうつもりは無い、死ぬ未来しか無い事で死にたくはない。
「それでは先に進みましょうか?」
それから3日かけ色々狩った、その中でもフェンリルは良い素材になる、リースも首を一振りで落としたのを見てびっくりしていた、そしていよいよ中心部ボロボロになっているが城壁のような物がある、その中心に龍が鎮座している。
言葉が通じるか一応声かけしてみるか。
「こんにちは」
気軽に声をかけてみる、戦いになったらリースは流石に邪魔になりそうなので城壁の外、少し離れたところにテントを出して待ってもらった。
反応は無い。
(まだ話せないみたいね、元々居た龍の子供みたいね、と言っても100年ぐらいは生きてるけど)
「(喋れるようになるのは何年ぐらいかかるんだ?)」
(500年ぐらいかしら?)
「(子供かぁなんか罪悪感あるな)」
(まぁ気にする必要は無いけど、罪悪感があるなら殺す必要は無いんじゃないの?)
「(うーんせめて鱗と爪ぐらい貰えないかな?)」
(巣の中に鱗と爪ぐらいは落ちてるんじゃないの?)
「(おお、それは良いな、ならそれを回収していくか)」
気配消して巣に入る、時間を止めても良いんだけど、動いてる龍を見てみたいのでそれで近付いていく、体長は30mぐらいあるのか?
「(子供でもこんな大きいのか?)」
(いや子供って言ってもここに居た龍の子供ってだけで成龍よ、喋れ無いけど知能は高い)
「(そうなんだ)」
(500年ぐらいで言葉を喋り、1000年ぐらいで古龍と呼ばれ人化出来る)
「(えっ?龍人とか居るの?)」
(人間の嗜好品とか楽しむ龍も居るからね、数は少ないけど居るわよ)
「(見てみたい、会いたい)」
(世界を回ればいつか会えるでしょ?)
楽しみがまた1つ増えた、巣には鱗も爪も落ちてたので回収して後にする。
なるべく日を空けずに投稿出来たら良いなと思ってます。
少しでも気になり続きを読みたいと思いましたら星やブックマークしてくれたら活動の励みになります。
よろしくお願い致します。




