『89』 もう何も怖くない
ムカデとのご対面です。うんうん、まさに頭に浮かべていた姿と大きさのムカデさんでしたね。
シンプルに気持ち悪いっ!!もう嫌だ!!あぁ~、見たくない!!見たくない!!見たくない!!
でも、見ないと戦えないんだよ………!!くぅぅ………何て不利な状況なんだ……!!せめて、直通触らないようにしなきゃ……!!
あんなに気持ち悪い姿から出てくるイケボ。見た目とのギャップが酷すぎるよ!!目を閉じて声だけ聞いていれば、爽やかなイケメンさんが喋っているイメージが頭に浮かぶのに、目を開けたら………アウト。
あぁぁぁぁぁ!!!!ってなる。今は気持ち悪きすぎて言葉が出ないんだけどね。怖いを通り過ぎちゃっているんだよ。気付いたら、怖いっていうのが無くなっている。
まさに………もう何も怖くないってことだね。意地を張っている訳でもなく、本当に怖くなくなっちゃったのだ。慣れちゃったのかな?何でなのかは分からないんだけど。
とりあえず、あのムカデをさっさと倒そう。怖いっていう気持ちが無くなっても、気持ち悪いっていうのはずっと残っているから。もともと、気持ち悪いっていうのが酷くなって怖いっていう気持ちになっちゃってたからね。
「よぉし、どうやって攻撃を仕掛けていこうかな~?」
『フッ………考えている時間は無いはずだが?』
____パキパキッ!!ヒュン……!!ズドォンッ!!____
「うおっ…………!!やっぱり、攻撃が重いなぁ…………でも、これくらいなら…………まだ全然弾ける!!」
『おっと?私の尾をいとも簡単に弾いた人間は久し振りだな。今回ばかりは、ちょっと面白い戦いになりそうだな』
「私は楽しむ気なんて1ミリも無いけどね!!さっさとあなたを倒して先に行かせてもらいます!!」
ムカデの尻尾を弾いて剣を構え直して体制を整えた。今度は『ぺいん・ばるきりあ』に灰色のスキルを纏って、『あいあん・めいでん』に炎を纏ってみた。ムカデは、不気味すぎる笑い声をあげながら、気持ち悪いくらいの素早さで地面を這ってきて私に向かってきた。
ヤバい………もはや笑えてくるくらいに気持ち悪い。こんなところでムカデらしさなんて出さなくていいよ。
頭に付いている2本の牙みたいのも、連続でカチカチカチカチ!!って連続で音出している。そのまま、それで私に噛みついてきた。
その噛みつき攻撃を『あいあん・めいでん』の方で受け止めた。ジュゥゥゥと焼ける音が耳に入ってくる。虫が焼ける音とか聞きたくなかったんですけど……………てか、熱くないの?こんなにガッツリ噛みついているんだから絶対に熱いでしょ。
焼けている音を出していながらもずっと剣に噛み続けているムカデに対して、空いている方の『ぺいん・ばるきりあ』を頭の少し下辺りに向かって突き出した。当たってムカデは吹っ飛んだけど、当たった感触的に効いている感じじゃなかった。
何かね、ものすごい硬かったんだよね。ちゃんと入ったはずなのに、弾かれちゃったような感触だったんだよ。剣が欠けちゃうって程じゃないけれど、このままじゃ絶対に終わんなくなっちゃうよね。
『そんな攻撃で、私の体を貫けるわけがないだろうが。寧ろ、あれが攻撃だったのか?ハハハッ!!笑わせないでくれ。何が目的かは知らんが、私を倒したいなら真面目に戦ってくれたまえ』
「はい!!!!どぉぉぉぉぉん!!!!」
____バチバチッ!!ズガァァンッ!!____
『おぼぼぼぼぼぼぼ………!!あがががが…………』
「ラークさん!!割とナイス!!」
「わ、割となんだな………」
ムカデが話している間に、ラークさんが顔面に雷を纏った斬撃を3回連続素早く入れた。斬撃自体は、私の時と同じように、硬そうな音が出ていたから効いていないけど、雷の方が効いているみたいで、今まで出したことのない声を出して地面に倒れた。
あっ、もとから地面這っていたような体勢だったから、倒れたというより………………なんて言えばいいか分からないので、次に行きましょう。




