『88』 何かヤバい虫が………!!
『………何なんだね、君達は』
「おっ?いい声だ_______」
「ぶほっ………!?で、でででデカすぎる………!!」
_____ドスンッ!!パキパキッ!!ペキッ!!キチキチキチ…………____
「はぁ~い、なぁんにも聞こえなぁ~い。なぁんにも見えてなぁ~い」
(絶対にムカデ………!!馬鹿でかいムカデだよ………!!見なくても分かるし、確認すらもしたくないよぉ………!!)
さっきまで考えられないくらいの数の虫を倒していたけど、今度は何かボスキャラが来たみたいです!!しかも、音!!この音を聞いてくださいよ!!
…………パキパキパキ………ペキッ………これは果たして何を現している音なのか?ズバリ!!ムカデが動いている音なんですよ!!私はもう、目を閉じるしか無かった。音的にも、最初に出てきたムカデのよりも100%………嫌、1000%大きくなったのが出てきたよ………!!
本当なら、このパキパキって音も聞きたくないんだよ。もうキモくてキモくてキモすぎる!!はぁぁ……!!もー!!ムカデとか戦いたくないよ!!
うぅ………目を閉じて姿が見えないのは良いんだけどね。この”さうんどえふぇくと”だけはどうにもならないんだよ。流石に、本当に何も聞こえなくて何も見えていないっていう状態は、戦えるわけがない。
聞こえる音で距離感を計ったり、どんな動きをしているのかを読み取っているから、耳栓までしたらフルボッコですよ。いつの間にかやられているパターンですよ。
だから、聞こえちゃうのは我慢している。何だろう……視界に入っているっていうことの方が私は無理だと思ったからね。こんなデカいムカデ……頭の中に焼き付いて一生忘れることの出来ない思い出になんてしたくないもん。
『おい、私の話を聞いているのか?君達は何者かと聞いている』
(くぅぅ………あのムカデさん、無駄にイケボなんだよね………今にも壊れそうな切ない男の人の良い声………でも、出しているのがムカデなんだよ!!)
「アヤヒ………お前、大丈夫か?目を閉じたまま百面相してるぞ?」
「早く………早く………倒しちゃいましょうよぉ………」
「おぉ……そうだな!!よっしゃぁぁ!!ムカデを倒すぞぉぉぉ!!」
『私を倒す……?君達……私の質問にも答えない上に、そんな物騒なことをいきなり私に向けるなんて………許すまじ!!』
私はムカデが居る方向に向かっていった。目を絶対に開かないようにギュッと瞑っていた。そして、剣を抜くと同時に素早く距離を詰めながら、両方の剣に炎のスキルを纏ってムカデのことを斬り付けようとした。
しかし、剣にはムカデに当たった感触が無かった。かわされちゃったみたい………どこに行ったのかをムカデの音を頑張って聞き分けようとしたら、真上から何かが落ちてくるような音が聞こえてきた。
ヤバいと思って咄嗟に瞬間移動でその場から離れた。けど、それでも何かが地面に落ちた音が聞こえたわけじゃない。あのムカデさん……一体何をする気なのかな。
また辺りを警戒していたら、背中にとんでもない衝撃を食らってしまった。その衝撃の重さに耐えきれずに、思わず意識を飛ばしそうになった。
「ぐほっ………!!うぅ………!!」
『私は……話を聞かない奴が大嫌いだ!!』
(全然、近くに居たことに気付かなかった………!!あれだけ音を出していないのに、いきなり音を出さないで近寄ってくるなんて……!!)
全く、分からなかった……!!私は吹き飛ばされて地面を転がって、最後に何か柔らかいクッションみたいなところに当たって止まった。目を開いてみると、大きいマツタケの芯の部分に当たっていたみたいだった。石の壁だったら、多分気を失っていたと思う。
はぁ………もう、目を閉じて戦うのは無理かな?もう、我慢して普通に戦うしかないよね。危ないんだもん。




