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白銀少女戦記 〜醜悪と華麗の境界に、唱う偶像達〜  作者: 結城斎太郎
†フェアリー・ディファレント†

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『83』 一応、丸く収まりました

 涙が止まったところで、スマホの画面で自分の顔を確認した。ちょっと目の周りが赤く腫れているけど、砂埃が目に入ったとか言えば誤魔化せるかな?

 まぁ、そこ自体に触れてくるかも分からないんだけどね。触れてくれなければ、それはそれで良いからさ。


 大丈夫かなって思って、2人のところに戻った。2人から同時に頭をクシャクシャに撫でられた。

 2人の様子からして、ドラゴンさんに語り掛けていたことは聞こえていなかったみたいだね。正直、ドラゴンさん以外には聞こえていなくて良かった。



 頭をガッツリ撫でられたせいで、前髪に付けているヘアピンがポロッと取れた。

 100円ショップで売っていたヘアピンだから、特にそこまで大切ってわけじゃないけど、地割れの部分に入りそうになっていたから、慌てて拾って付け直した。


 すると、入り口の方からベテランさんを含む全員がやってきた。ベテランさんは私達に向かって真っ先に駆け寄ってきた。途中、地割れに足を引っ掛けてコケそうになっているのを見ちゃったのは笑いそうになった。

 ねぇねぇ、いきなりそーいうのぶち込まないでよ。本当に笑っちゃいそうになるから。私は口をおさえて笑いを我慢していた。ラークさんは下を向いて、ユーリさんは後ろを向いて笑いを我慢していた。

 

 それなのに、何も無かったように来るんだよな………何となく困るね。



「だ、大丈夫か!?」


「お前こそ、足元不注意大丈夫か?思い切りコケてたよな?100%地割れに引っ掛かっていたよな?」


「そこは触れないでほしかったね。うん………笑わないでね?恥ずかしかったんだから」


(あっさり認めちゃったところも笑えてくる………)


「あっ、ドラゴンの方はどうなったの………って、あれ?あの卵の側にいるのが………さっきのドラゴンなの?」


「うん。ちょっと色々ありましてね………」



 ベテランさんにドラゴンさんのことを聞かれて、誤魔化せるような言葉が思い付かなかったから、「色々あった」みたいなことを言って、頭の後ろを軽く掻いていた。

 ベテランと2人が首を傾げていたけど、それ以上聞いてくることが無かった。とりあえず、安心して溜め息をもらした。


 私はドラゴンさんの方をチラッと見てみる。卵を守るようにして、スヤスヤと寝息を立てて気持ち良さそうに寝ていた。実際はスヤスヤっていうよりは、グォー!!グォー!!っていう、鳴き声なんじゃないのかなって思うくらいの寝息を出していた。


 ほ、本当に寝ているのかな?目も半開きだし。嫌、目が半開きで寝ている人は割と居るか。去年の修学旅行の時に同じ部屋だった友達(ここ来る前に遊ぶ約束をしていた奴)が、先に寝ていたから寝顔を撮ったら、目が半開きで寝ていたんだよね。


 うん………口も開いていたし、涎と鼻水垂れていたし……ハッキリ言って、凄い不細工な寝顔だったのを覚えている。

 何で、今思い出したんだろ?勝手に思い出しておきながら、どうでもいいって思ってしまった。



「まっ、これで先に進めるわけだし。どんどん行っちゃおうかな?」


「おいおい………まさか、あの3人だけでドラゴンを大人しくさせちまったのか?しかも、1人は女の子だぞ!?」


「」


「ブイ!!ブイ!!ビィィィクトリィィィイイイ!!!!」


「そこに痺れろぉ!!憧れろぉい!!そして、崇めろ!!」


『ブォォォオオオ!!!!』


「『ヒィッ!?すみませんでしたぁぁ!!!!』」


(な、情けない………勝った相手の寝息でビビるって………)

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