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白銀少女戦記 〜醜悪と華麗の境界に、唱う偶像達〜  作者: 結城斎太郎
†フェアリー・ディファレント†

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『74』 夜空は星が振るようで

 時は流れて、夜。テントに入ってスマホをいじっていた私だけど、充電が無くなりそうだったから、テントに備え付けてあったコンセントに充電器を差して、充電をしていた。


 バッテリーの減りを割と気にするから、充電しながらのスマホの操作はしないようにしている。あれって1回でも充電しながら使うとアウトらしいからね。よくは分からないけどさ。

 

 暇だから、テントの外に出て少し散歩してみようと思った。

 ベテランさんが用意してくれたテント、本当に色々と整っていて良かった。手軽なアパートって感じなんだよ。お風呂付いているし、ユニットバスじゃないし。

 Wi-Fi飛んでるから、通信量とか電波の良し悪し気にしなくても良いしね。予想以上に凄くて文句なしですよ。寧ろ、これで文句がある人のほうがおかしいって思う。


 しかも、テントなのに出入口に鍵を掛けられるというのが素晴らしい。あまりそういうことを気にしていないけど、いざあると嬉しいもんだね。

 あっ、気にしないっていうのは、覗かれても殴っちゃえば何とかなっちゃうし。”せーとーぼーえー”ですから、”せーとーぼーえー”。うんうん、何か”せーとーぼーえー”って響きが良いよね。



「って、何となく外出てきたけど………何しよう」


(森は絶対に入りたくないし、かと言って特にすることも無いしな~)


「あっ、あそこに高台みたいのがある。あそこから景色でも眺めてみようかなぁ~?」



 入り口の近くに、登れそうな高台みたいなものを見つけたから、あそこから登って何かを見渡そうとした。人って、本当に暇になると景色を眺めたくなる………これを分かっている人、求めます。


 特に階段とかあるわけじゃなかったら、適当に登れそうなところからよじ登って上に登った。上まで登ってみると、良い感じに座れそうなスペースがある。

 結構広々とした感じで、良い具合に平らな感じになっているから、座り心地は悪くないと思う。まぁ、岩の上に座るんだから、ある程度お尻が痛くなるのは我慢だね。



「よいしよっと、ふぅ………おっ?おぉ~、景色というか星が綺麗だなぁ~」


「星が満ちていくようどぅぇぇぇぇえええ!!!!」


「だ、誰!?って、ラークさんだよね?」


「フッフッフッ。俺も居るぜ?俺とラークは心と体で繋がっているだよぉぉぉん!!!!」


「キモっ、クサっ」


「おいおい、勝手に草を生やさないでくれよ。そこまで面白いことを言ったつもりはねぇぞぃ?」


「嫌、色々クサいし、気持ち悪いし、汚い」


「はぁ?臭くもねぇし汚くもねぇよ」


「そうだぞ?そこは否定するからな?」


(き、気持ち悪いは否定しないんだ…………)



 せっかく静かに星をゆっくりと見ようとしたのに、2人が登ってきて騒いでいるから、ゆっくりと見ることは無理そうだった。も~、何で来るの?てか、何で外出てここに居るって事が分かったの?

 2人が私を挟んで隣に座って、星を見ることになった。何で私が間なの?年上の男の人2人に挟まれるって、簡単に言って嫌なんですけどね。


 本当に勘弁してほしいレベルです。落ち着いて星見られないから。


 どうしよう………降りたい。ここに居るなら降りてテントでゴロゴロしていた方が良いんじゃないかなぁって思えてくる。そっちの方がゆっくり出来るし。


 別に、星が本気で見たくて来たわけじゃないもん。ただ少し暇だなぁ~っていう軽いノリで来ただけだからさ。



(よしっ、降りよ_______)


「アヤヒ。くれぐれも無茶はするなよ?」


「えっ?い、いきなり真面目なこと言ってどうし_____」




 

 

 _____ポンッ_____






「えっ………!!ちょっ………!!なっ…………!!」


「お前は強い。すこぶる強い。だけど子供だ。こんなところで無茶して、死ぬ事なんて無いんだからな」


「ラークの言うとおりだ。こうして、お前を陰ながら見守るのが俺達の役目だ。例え、お前の方が強くても、お前がピンチになれば………命を懸けなきゃならねぇ義務がある」


「な、な………そんなマジなこと言われても………後、頭撫でるのは………」


「気持ち悪ぃかもしれねぇ。けど、俺達はこのスタンスを貫かせてもらう」


「守るべき物は……死ぬまで守り通さないとな」



 えっ……………2人がこんな暗い顔をして、こんなこと言うなんて………でも、確かに言われた通りかもしれない。お城に入ったら、私は絶対に無茶をする。だって、この世界を作った人に直接「まもってくれ」みたいの頼まれたから。


 少しの無茶くらい………当たり前だと思っていた。けど、この2人にとっては当たり前じゃなかった。こうやって、ストーカーじみたことをしていたのは、私のことを守るため………私を死なせないように考えてくれていたから。


 ちょっとまだ混乱しているけど、2人が私のことをずっと考えていることを今、改めて感じている。気持ち悪いけど、私のことをちゃんと見ていてくれていた。


 そう思えてきて、嬉しくなった。ヘヘッ、もう少しだけ………ラークさんに撫でられていたいかも。



「うーん、やっぱりお前の髪の毛フワフワしてて気持ちいいわ。ずっも触っていてぇ気分だわ」


「ペロペロしたい?」


「したい」


(あぁ………また始まったよ………これに関しては慣れるまでには時間が掛かりそうだよ)

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