小学生編
最初の記憶は小学4年生の夏休みの最後の日だとはっきり覚えてます。8月31日俺はその日が登校日だと勘違いして学校に行くと鍵はかかっておらず自分の教室までいきランドセルを机の横にかけて待っていた。久しぶりに会う友達にワクワクしてニヤニヤしてたのをよく覚えてる。
馬鹿すぎる。もうこの頃から頭の構造が昆虫だったと思うくらいの馬鹿ガキでした。1時間くらい待って誰も来なくて馬鹿の俺でもさすがに違和感を感じて他のクラスを見て廊下に出てウロウロしてると担任だった先生に見つかり事情を説明すると笑われて職員室まで連れていかれた。
「1日も早くくるなんて真面目だね」
そう言われ小さなお菓子をもらい食べながら帰った。味は上手くも不味くもないが不思議と覚えている。その頃の俺の学力は酷いもんだった。たとえば算数の九九は小学生1年か2年で教えられ覚えるもんだが4年生の俺は1の段すら言えなかった。
そんな俺を育ってた親とは言うと親父は絶賛不倫中で母親は常にイライラしていた。妹が3人もいたが運動も勉強も出来て同じ血筋なのかと思う。
夏休みが終わり通常の授業が始まると俺の思考停止時間が始まる。算数の時間は先生の話が微塵も理解できない。たぶん割り算とかルートなんちゃらと言っていたが九九すら言えない俺には異次元の世界だった。
国語の時間は好きだった。算数のように理解不能の数式ではなく先生が黒板に書いた文字をノートに書いてればよかったから、しかしテストとなると別だ。
「なんだこれ」
ひらがなでかかれた文字を漢字で書きなさいとテスト問題が出る。ひらがなは理解できた、しかしそれを漢字に変えろと言われると昆虫並みの脳みそから一切出てこない。あれだけ書いたのに、今思えば俺は書いてるだけだった。
頭を使わず手だけ動かして頭の中は空っぽ。普通はそれでも指が覚えるものだといつか聞いた事がある、確かに体で何回も繰り返し覚えた事は忘れないと言われれば納得だ。しかし俺はそれすら忘れる異常体質だったのかもしれない。異常体質とか書くと心が躍るな、こーゆの大好きだぜ。
「うぉーいコクゥ」
俺の本名から作られたあだ名はコクマンタだった。本当に昆虫ぽくなってきた。だが長いと思われたのかコクと略され、後に長い付き合いになるケイ君が体育館の長い校長の演説が終わると声をかけてきた。
「お前さ周りの奴ら背伸ばしてるじゃん」
長時間の体育座りで皆背中を伸ばしてる。俺も伸ばそうとするとケイ君は肩をつかみ止めた。
「でもさこんな周りに大勢いる中じゃ好きに動けないじゃん」
「確かにケイ君はすげぇなぁ」
「だからさ二人だけで早めに教室に戻り広い場所で好きにやろうぜ」
ケイ君はたまに天才かと思う謎の発想をする。普通こんな事思いつくだろうか? 俺達二人は教室に誰よりも早くいき馬鹿みたいな声で吠えまくり背中を伸ばした。
「あぁん! おぉん……んおおぉおおおお!!」
これだけだとケイ君まで馬鹿みたいだが勉強はしっかりやっていた。5年生になり新担任の熊田とかいう生徒から恐れられた先生からも馬鹿をやるが上手く捌ける器用さも兼ね備えてる謎の性能を誇る友達。それがケイ君。
「おいコク、お前早く走れたらジュースおごってやるよ」
もう一人の友達が達郎、体は小さいが気は強くなんだかんだで賢い黒髪眼鏡。俺は昆虫なので取り柄が運動しかなくジュースまで言われたら本気を出した。それがそこそこ早かったのか後に陸上競技なんちゃらとかいう小学生が集まって競う大会に出場することになった。
その時代はあるバスケ漫画がとんでもなく流行り男子生徒は皆ミニバスケット部に入部した。俺も誘われ入り漫画を読んでみると面白いなんてもんじゃなかった。毎週バスケ漫画が乗っている雑誌を買うのが楽しみになるほどだった。あれは反則だ、あんなのを小学生が読んだらバスケやるって。
なんか文章を纏めるのが下手でいろいろ書いたがまとめると。
昆虫俺
謎の天才ケイ君
常識人と見せかけたタチの達郎
バスケ最高
親に買い物頼まれたでジュース買ってきます。続きは風呂に入り全身塗り薬を塗ってから書くかぁ~……あぁ過去を振り返るのってなんでこんな気持ちがいいんだろうか。




