試験の結果は
今日はテスト用紙の返却日。 自分の中間試験の実力が分かる時である。 良くも悪くもこれで今の自分の学力が出てくるのど。
「それでは試験用紙を返す。 浅倉から順に番号順で取りに来ること。」
そしてそれは各科目ごとに返されるので最低でも2日は掛かるのだ。 そして最終的に試験の合計の順位も張り出されるのだ。
「・・・うーん。」
「一ノ瀬君どうだった?」
「この科目は微妙だったかな。 ちゃんと勉強したんだけどなぁ。」
そういいながら真面目が見ている答案用紙を岬が見てみると「78」と数字が書かれており、丸やチェックが数ヵ所に書かれていた。
「苦手な科目にしては頑張った。 それだけ取れれば十分じゃない?」
「うーん。 まぁそうだよね。」
納得した真面目であったが、岬の答案用紙を見ると「82」と書かれており、勉強不足を真面目は痛感したのだった。
それから何日かに分けられた答案用紙を確認して、生徒会の仕事も部活も終えた真面目は、自室ですべてのテストの答案用紙の合計点を確認する。 中間試験は5科目なのでそこまで多くない。 そして採点した結果は
「362点。 平均は72.4点、かぁ。 足を引っ張ったのは英語かぁ。」
真面目はそれだけを確認して溜め息を付く。 苦手な科目でも70前後ではあったし、得意科目は80点を越えていたが、それでも英語が50点。 つまり平均を大きく下回っている。 次の課題は英語だと分かる時であった。
「真面目。 夕飯出来たわよ。」
「はーい。」
そうして降りていき夕飯を食べようとリビングに入ったものの、微妙に食事が喉に通らなかった。
「どうしたんだ真面目。 食欲が無いのか?」
「いや、そういう訳じゃないんだけど、うーん・・・」
「本当に何があったのよ。」
「今回のテストでちょっとね。」
「なに? あんた赤点でも取ったの?」
「そうじゃないけど、結果として奮わなかった部分があるというか、まだまだ伸ばせたというか。」
表現が上手く出来ずに困ってしまう真面目。 だが2人はそんな真面目に納得はしていたのだった。
「まああんたの事だからもっと勉強しなきゃとか言ってるんだろうけど、そんなに切り詰めること無いわよ。 あんたが頑張ってるのは私達が一番知ってるから。」
「無理をしないで息抜きすることも大事だぞ真面目。 次のために頑張ればいいのさ。」
夕飯を食べながら壱与も進も真面目がしっかりとしていることを言ったので、真面目も特にこれ以上は考えないようにしたのだった。
「まあ、他の科目が頑張っているから、別に良いと言えば良いんだけどねぇ。」
それでも自分の中ではまだ納得が出来ていない真面目ではあったものの、両親が「頑張りすぎ」だと言うのだから、今回ばかりは休むことにしよう。 そう思いながら明日の準備をした後に、ゆっくりと眠りについたのだった。
そして翌日の登校時に階段を登り終えた所に、人だかりが出来ていた。 何事かと思ったが、 張られていた紙を見て真面目は納得した。
「こう言った順位が出るのが良いことなのか分からないんだよね。 競争させたいのは今の社会に必要なのかどうなのか。」
「こうやって競争による意欲向上は社会を生きていく上では必要なことらしいよ。」
その言葉に横を向くと既に岬が立っていた。 しかし岬もこの人だかりの中に突っ込んでいく勇気は無かったようだ。
「もう少し落ち着いてからにしよう。 どのみちこの数じゃ見えない。」
「そうだね。 まだ時間はそれなりにあるし。」
そうして待つこと数分で人気は避けられる。 そしてそれに入れ替わるように真面目達は順位を見るために用紙の前に立った。
「全体だと大体どのくらいだっけ?」
「一クラス40人位なら250人弱位かな。」
「となると半分は・・・あった。 125位が・・・315点か。」
半分としては当然の点数とも言えるだろう。 そしてそれを確認した上で真面目達は上位の方に目を向ける。
「3桁はないから・・・70・・・50・・・あ、あった。」
そこに書かれていた順位は「41」だった。
「高いところにはいるんだけどなぁ・・・ 浅倉さんは?」
「私はここ。」
そういって岬が指を指した順位は「38」。 点数は374だった。
「あれ? もっと上の方だと思ってたんだけど。」
「山勘が少し外れて解けない問題があった。 それがなければもう少し上がってた。」
まだ成績が上がる可能性があると言われて、少し焦りを覚えた真面目であった。
「よっしゃ! 赤点無かったからこれは良いぞ!」
その声の方を見ると隆起が喜びを表現をしていた。
「おう真面目! 浅倉さんも!」
「随分と嬉しそうだね隆起君。」
「そりゃそうだぜ! あれを見てくれよ!」
そういって隆起が指を指した先の順位は119位だった。
「半分よりは上だったんだぜ! これほど嬉しいことは無いぜ! 今まではずっと半分を越えられなかったからな。」
「それは良かった。」
「お前らのお掛けだよこれも!」
確かにあの時勉強を教えていなければここまでの成果は得られなかっただろう。
「そう言えば近野さんは?」
「得流は・・・あそこだね。」
岬が指を指す方向を見ると、得流の名前は126位のところにあった。
「ちょっと低い?」
「でも今までよりは高いところにはいるよ。」
得流の事は分からないが、岬がそう言うのならそれなりに良いのだろう。
そして放課後になって今日は日本舞踏クラブに足を運んだ。 真面目は入って皇と二ノ宮と会話をする。
「お久しぶりです。 先輩方。」
「やあどうやら無事に試験が終わったようだね。」
「君なら余裕だっただろう。 何せ生徒会役員になった人間だからね。」
そうして部屋に入ると、真面目は少しだけ気になったことがあった。
「あの、砂城さんは?」
「彼女は補習だよ。 まあとはいえ一つだったからまだやりようがあるがね。」
真面目はそれだけ聞いて練習を行うのだった。 共に部活をやる仲ではあるものの、それとこれとは話が違うので、真面目は深く考えないようにすることにした。
練習を終えてすぐに帰宅すると、そこで携帯が鳴る。 グループMILEの通知だ。
『次の日曜日に、前に言ってた遊園地に行かないか? 試験も終わったことだしさ。』
『そうだね。 このためにあたい頑張ったって言えるし。』
『それでは集合場所などを決めないといけませんね。』
そう言ったやり取りを見て真面目もなにかを言おうかと考えていたけれど、流石に今のタイミングで口に出すのは憚れたので、後の事はみんなに任せて、真面目はシャワーを浴びることにしたのだった。
次回は遊園地回
話としてはちょっと長くするかもです。




