1度だけです。
だいーぶすみません、土下座。
放置でしたね。 一応メリークリスマスで連続投稿ですが、次回で終了。
すみません、しばらくまた放置となります。
食事が終わりました。
さて問題です、私たちが居る所はどこでしょうか?
答え:ホテルの中のレストランです。
もう一度・・・ホテルの中です。
「・・さてと食事も終わったし・・・」
正直に言います、続く言葉に恐怖してます。
いや、一応彼氏と彼女・・・この後の展開も。
でもまだキスもおでこの私たちには、ハードルが高いですと叫びたい。
「帰るか・・」
予想を反してそう言われた私は、いかにも間抜けな声が出ていた。
「ほえ」
「なんだよ・・」
「なんでも、ごはんおいしかったから・・・有難う」
私はそっと立ち上がった。
その後に続いて彼も立ち上がり、カウンターへ向かっていく。
その後に続いて歩く、会計を終えて地下の駐車場で車に乗り込む。
「ドライブぐらいいいか?」
「えっ・・・うん」
「サンキュ」
なぜそこで有難うなのだろうかと疑問に思いながら私は、ただただ好敵手を見つめた。
助手席から見る横顔は、ほんの少し大人びて見えた。
今日が20歳の誕生日だからというわけじゃないだろうが、何故かそう感じている。
しばらく後に高速道路に乗った私たちは、取り留めもない話をしながら、ドライブを楽しんで、いつの間にか海の見える海浜公園に来ていた。
車が止められた駐車場には、私たち以外にもたくさんの車が止まっていた。
「たくさん・・・車あるけど」
中々車から降りようとしないこいつに私がそう声を掛けるとずっと黙ったままだった好敵手が急にこちらを向いた。
「お前は、俺がここで襲ってきたらどうする?」
「はい?」
「叩くか、逃げるか、それとも・・・」
そう一人ごちて気まづくなったのか視線を急に外して、そしてハンドルに突っ伏した。
そして数分の間沈黙が車内を支配した。
「・・・・もしもし」
最初に耐えきれなくなったのは、私だった。
「・・・黙ってろ・・今結構キツイから」
いや、何が?
「えっ・・・・」
「・・・・・・」
波の音が聞こえるほど心音がゆっくりになっていく。
「よし・・・」
そう言って顔をあげた好敵手様、・・なにがよしなんだよ。
「もう4か月たったし・・・これくらいはいいよな?」
いや何が?
一人で完結して何をしようとしているのかい?
そう言葉にする前に視界が真っ暗になった。
「うんっ・・・・」
さて・・・人は呼吸をする時に口と鼻でします。
その片方を覆うこれはなんでしょうか?
やわらかい、あったかい。
何・・・これ。
驚きで一瞬固まった私の唇を包むこれはなに?
現在処理不能の事態に頭が真っ白ですぜっ!!
やっと動き出した思考の中にやっとこれはKISSというもので、口付けで・・・接吻で。
「なんだよ、その反応」
そういうと離れていくこいつを私は、ただ茫然と見ていた。
「・・・あ・・・う・・・」
「口紅・・・甘いな」
あぁ、グロスがチェリー風味だったけ。そう冷静に考える自分も居た。
「え・・・は・・・」
「誕生日おめでとう・・・」
いや、それはこちらのセリフです、好敵手。
奇襲とはやるなお主っ!!
だんだんと思考が定まって、迷走していく中ただただヤラれた感がある。
ここは照れたり、怒ったりする所なのだろうが。人は驚きすぎると固まるのだ。
「・・・おめ・・でとう」
「なぁ・・・初めてか?」
そう私を覗き込む瞳にぼんやりと映る私に既視感があった。
違う、初めてじゃない。
ほんと嫌になるほど覚えてるよ、先輩。
だから、あなたのせいです。
「ばーかっ!」
そう言い返してやり目の前の唇をもう一度私は自分から奪ったのだ。
これはあの時とは違うとそう実感したいから。




