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第一回箱舟会議


「第一回、箱舟会議ー!!」


私たちのギルド【敵の箱舟】のギルドホームの一室にてそんな声が響く。声の主はどうやって声を出しているのかわからない骨の魔法使い。

慣れない感じにテンションをあげてみんなが聞こえる大きな声を出す彼の膝の上には彼をこの場で一番慕っているであろう天使の羽が生えた少女が座っている。


今、この場にはギルド、【敵の箱舟】のメンバーが全員そろっていた。私たちは今、四角い机を5人で囲んで座っている。机の中央には私のペットのヒメカが王冠とマントを身に着けた状態で座っていた。


ちなみに、箱舟会議という名前を付けたのは私ではなく骨の魔法使いことダームスタチスさんだ。ダームさんも例のシリーズを触ったことのある人で、そういう意味ではほかの人たちよりこのギルドが似合う人であるだろう。


今日、ギルド創設二日目にしてこの会議が開かれた理由はひとえにこのギルドの行動方針を立てるためであった。

私のわがままで作られたこのギルドだが、かといって何もしないというのは味気ないということで今日、全員がログインしていることだし一緒にお話ししようとダームさんから提案があったのだ。

私としても助かることだったので出席、ギルドマスターのリンさんも当然出席、そしてわざわざ魔族の街までご足労してくれたアスタリスクさんも出席、ということで全員がそろっている。


「わーぱちぱち」

私はギルドのためにこの会を開いてくれたダームさんが陽気に宣言したので盛り上げるために手を叩く。

それをリンさんとアスタリスクさんがぎこちない感じで拍手をする。

ダームさんの膝の上、ラストちゃんはきゃっきゃとかわいらしい歓声をあげていた。


「今回の司会進行を務めますは僕、ダームスタチスです。皆さんよろしくお願いします。さて、さっそく本題に入りましょう。今回の議題はずばり! 今後ギルドとしてどう動いていくのかという話し合いです。いまだ何も決まっていないこの状況です。皆さん遠慮せずにどんどん意見をお願いします」

そう前置きして始まった会議、初めに手を挙げたのは私だった。

私が手をあげるとダームさんが「メーフラさん、お願いします」と私を指名する。この感じ、学校の授業と似ているなと思いながらも私は第一案を告げる。


「思うに、私たちのギルドってこの4人+ラストちゃんの1人で全員じゃないですか。もう少し仲間を集めるというのはどうでしょうか? イベントでギルド同士で戦ったりすることもあるかもしれないから戦力の増強もかねていていいと思うのですが」

「戦力の増強って………」


そう言いながらダームさんは私たちの顔を順番に見て小さくため息をついた。

彼が何を思ったのかは知らないが、私の意見のどこかに彼が失望するようなところがあったのだろう。私が小さく首を動かして両隣に座るリンさんとアスタリスクさんを確認するとどちらも微妙そうな顔をしていた。

これは却下される流れだ。


そう思っていた時、リンさんが手をあげる。


「リンさん、お願いします」

「男どもは戦いに出る、女は家を維持する、人間という生き物はこうして今までやってきたのだ。ということで私たちは二人仲良く家を守っているからお前らはどことでも戦いに出ればいい」


要約すると男性陣が外で素材集めとかをして私たちがギルドホームをグレードアップしていくってことかな?

私としては悪くない意見だと思うけどなんだろうか?

ちょっとだけ背筋に冷たいものが走っている感覚があるのは。大体こういう感じになるのって私の気づいていないところで私に危険が迫っているときなんだよね。

しかし今のリンさんの発言のどこに危険が?


その答えを求めて私は隣のアスタリスクさんと正面のダームさんとラストちゃんを見てみる。


ダームさんは指を口元にあてて「ふむ」って感じでよくわからない。というか表情がない。

ラストちゃんは何か暖かい目でリンさんを見ていた。はて?

そしてアスタリスクさんはどこか不満げだった。もしかして先ほどのリンさんの示した行動方針には言葉以上の意味があって私だけそれを読み取れなかったとかかな?

だとしたらハブられているみたいでちょっと悲しぃ………


そういうわけでなぜかリンさんの案は後ろ向きに検討されて会議は先に進むことになった。

順番があったわけではないのだが、次に手を挙げたのはまさかのアスタリスクさんだった。

私の勝手なイメージだけど彼は授業中に手をあげないタイプの人かと思っていたからちょっと意外だった。


「………ギルドメンバー同士で戦うの…とか」

「僕はその意見を否定はしないけど参加もしないからね!?」

「うむ、お前にしては悪くない意見ではあるな」


これは割と肯定的にとらえられていると考えてもいいかな?それにしてもアスタリスクさん、私たちが集まって殴り合いって………それ、前のゲームとやっていること変わらなくない?

いや、みんながいいなら私はそれでいいんだけどね。

リンさんはうんうんとうなずき、ダームさんは「僕は頭脳労働専門なんで、いまだに直接戦闘力が騎士団長級の雑魚なんで……」といって遠い目をしていた。

騎士団長級の雑魚とかいうけど、それでも一般人相手だと絶対に負けないくらいには強いはずなんだけどなぁ。

そこらへんは価値観の違いだろう。

私からしたら騎士級以上は普通の人よりは強いんだから少しくらい自信を持っていいと思うの。


まぁ、私の場合そこで自信をつけて一階級上の相手に突っ込んで惨敗するまでがワンセットだったから自信を喪失しなくなるまでに10年以上かかったんだけどね。

それはともかく、そこそこ肯定的にとらえられたこの意見であるがそれだけやっていたらダームさんがかわいそうだという結論になって他にも何か活動を考える必要があるというところに落ち着いた。


しかし、私たちからそれ以上の意見が出てくるわけではない。


会議は難航していた。

だがここであまりいい意見を出せない私たちを見かねたのかダームさんが軽く手を叩いて私たちの気を引いてから話し始める。


「まぁ、こういう展開になることも予想できていたからね。一応、僕の方でこんなものを用意してみた。これを見てくれるかな?」


そう言いながら取り出したのは紙束だった。彼はそれを私たちに配った。

彼自身はラストちゃんに乗っかられて動きにくそうなので実際に配ったのは机のど真ん中に鎮座しているヒメカだけど。


私たちがその紙に目を通すとそこに書かれていたのはどこかから引っ張ってきた情報をまとめて印刷したようなものだった。


「ダームさん、これは?」

「これは僕が集めたこのゲームの不満点とかプレイヤーの声とか、そういうのだよ」

「………これを見せられて何をしろと?」

「僕たちどうせ暇だろう? だからさ、この中で僕たちの手で解決できるものは解決していかないかい?」


そう言われた私はふと、手元の資料に目を落とした。

そこには確かにこのゲームのここが悪い的なことがまとめられていた。魔族陣営の種族によるパワー差が酷いとかそういうバランス面とかの話は私たちが見てもどうしようもなかったりするのだが、確かに私たちの手でも解決できそうな問題がいくつか見られた。


「私としてはダームさんの案は悪くないと思いますよ。正直最近このゲームで何をやったらいいのかわからなくなり始めてきたところでしたしね」

「ありがとうメーフラさん、あとの2人は?」

「………俺もやる」

「メーフラ様がやるからな。私もやるぞ」

「感謝するよ。それで、まずは手始めに最近割と問題になっている初心者狩りとか解決しに行かないかな?やっぱり、オンラインゲームは新規にやさしくしてこそだと思うんだよ」



ダームさんが初めに提示した問題は初心者狩り問題。

詳細はリリース当時からやっていた中級者以上のプレイヤーが最近新規で始めたプレイヤーを食い物にしてるからそれを倒そうというものだ。

昨日ギルドシステムが搭載されたことによってPKを生業とするギルドもできてそれが加速する恐れもあるだろうし、少なくともこのゲームの未来を担ってくれる可能性がある新規プレイヤーは守っていこうという方針だそうだ。

なお、上級プレイヤーが狙われているときは無視してもいいとのこと。

ダームさんは初めから私たちにこの問題の解決を手伝わせるつもりだったみたいでどこら辺にどのくらい出現するのかを調べ上げてきていた。


私たちは今からばらばらに散ってそれを一つずつつぶしていこうということだ。

だが、その作戦を聞いたときにいくつか気になることがあった。



「何か質問はあるかな?」

「ならいくつかいいですか? まず一つ、私たちがPKを倒すということですが、自分たちもレッドネームになるということですよね? 私は別にかまいませんがほかの方はいいのかということ、二つ目はバラバラに動いて返り討ちに遭うかもしれない可能性については考えているのかということです」

「もっともな質問だね。まず一つ目だけどレッドネームをキルしてもレッドにならないから安心していいことと他陣営のプレイヤーも同じ判定だから大丈夫らしい。二つ目に関しては君たちよりは僕が心配されているんだろうね。………まぁ、これでも一応ボス種には進化しているし最悪ラストを引っ込めればアンデッドの軍隊を呼び出せるからね。何とかなるよ」


ダームさんの死霊召喚スキルにはキャパシティがありその内でならいくらでもアンデッドを呼び出せるらしく、今はラストちゃんがそのキャパシティを大幅に食っているからできないがそれは逆にラストちゃんさえいなければ大量のアンデッドを盾にできる能力があるということらしかった。

そして、これはあとから知らされた情報であるがそもそもボス種―――――プレイヤーボス――――に進化したプレイヤーは一人で同レベル帯の人族パーティ相手に勝利したという証明らしいので上級者パーティはともかく中級者パーティなら勝てるだろうと予見されていた。


そして私とリンさん、アスタリスクさんは正面から戦ってもまず負けないだろうとダームさんは言っていた。

おそらくだが、今日戦うだろう相手の情報はもうすでに手に入れてたりするのではないだろうか?

それならば安心だと私たちはそれぞれがどこに行くのかという相談を始めた。


で、結果私がケイオールから東に、リンさんが西、アスタリスクさんが北、そしてダームさんが南に行くことになった。

方針が決まった私たちはギルドホームを出発する。

最後、別れる際にリンさんが「どっちがメーフラ様にふさわしいのか、ここで見せつけてやる!!」とアスタリスクさんに宣言して駆けていったのが少し印象的だった。

誰よりも早く走っていったリンさんに対してアスタリスクさんは私に一言「行ってくる」と言い残して街の北側に向けて歩き出した。

私はその背中に向けて「行ってらっしゃい」と言ってから東側へ、ダームさんは私たちを見送ってから南側へ歩き出した。








メーフラたちと別れたリンはダームスタチスからもらったPKの出現場所を大まかに記した地図を見ながらフィールドを疾駆する。

地図にはご丁寧に出現する大まかな時間帯まで記されていて、ダームスタチスがこの問題をそれなりに重要視していたことがうかがえた。

しかしリンはそんなことには気づかずにその地図をただ倒すべき相手が記された便利なもの程度にしか考えていなかった。

それもそうだろう。そもそも彼女はTHE刺客のトッププレイヤーだった。

MOHにログインするようになってからはレートポイントの追加はないが、それでも未だにあの世界のランキング一位は彼女の手にある。

そして刺客の世界は様々な地図系のアイテムがあり、それを駆使することで狙った相手を探し当てることができていた。

だから今回のその入念な調査によって作り出された地図も、リンからすればありふれたもの程度にしか映らなかったのだ。


疾駆するリンは自分の体が影に入った瞬間に影の中に溶け込み、そして影の端まで一瞬でたどり着いて再び日の下を走る。

影系の魔族が入ることのできる影の世界はその中での移動速度が2割上昇する。

リンは少しでも早く目的地に着くためにできるだけ影の中を走ることにしていた。



そうして見つけた彼女の敵は


「3人、待ち伏せしようとしているのか。動かないのは楽でいい」


リンの姿を視認することも許されずにその体に矢を突き立てられて神殿送りにされた。

彼女が装備している弓には特殊能力があり、それは発射される矢の初速が3倍になるというもの。これによって彼女の矢はより遠くまで届く。

ついでに言えば速度が速いということはそれなりに貫通力も高くなるのだ。


弓のレア度は伝説級。


レア度から見たらなんて事のない効果のように思える。しかし一度弓の神が握ってしまえばこの弓は絶対的な強さを誇る。

なにせ、絶対に狙ったところに刺さる矢が誰の手も届かない距離から飛んでくるのだ。


加えて風魔法によってある程度風向きさえ操作できるようになった彼女を止められるものは少ない。

これによってリンの射程内に入ったレッドネームのプレイヤーは問答無用で彼女の矢に打ち抜かれることになった。

ある程度近くの敵を倒し終えたリンは不満げにつぶやく。


「ふむ、やはりこの弓では400くらいまでしか届かないか? ちっ、刺客の弓をこっちに持ってこれた

らあの男に圧倒的大差をつけて勝利を収めてそのままメーフラ様とともにらんでぶーだっていうのに………」

 


リンが刺客時代に使っていた弓矢は抵抗を受けずに進み続けるという能力があったため伝説級の弓の射程でも物足りないのであった。





男たちは困惑していた。


半ば日常と化していたPK行為、今日も途中まではうまくいっていた。

正直彼らのレベル帯になるとそこに出没するプレイヤーを狩っていても大した経験値にもならない。しかし彼らは一方的に相手をなぶるという愉悦行為の一つとしてその場所を通る初心者を狩り続けていた。


今日も何も知らずに通る彼らの獲物。

物陰から隠れていきなり魔法を叩きこみ、動揺したところに飛び出ていって嬲り殺す。

そのつもりだった。


魔法を叩きこんだまではよかった。飛び出していったのもまあよかった。とっさの判断で逃げ惑う相手を見るのを楽しいと思いながら向けられた背中に魔法を撃ちこんで遊んでいるのもいつものことだった。


だが、そこまでだった。

そろそろある程度楽しんだし終わらせようとしたとき、そいつは現れた。


銀色の鎧をその身に纏った一人の剣士


そいつはPK現場におもむろに近づいてくる。

自分たちも馬鹿じゃない。正義感に駆られた奴が自分たちのPKをよく思わなかったから手助けしに来たのだと一瞬で看破した。

そして自信のあるその足取りはその剣士がそれなりにやりこんでいることも感じさせた。

だから、近づいてくるその剣士に向けて迷わず魔法を撃つことができたのだ。相手も同じ人族プレイヤーに見えたが、そもそも自分たちはレッドネーム。

気にすることなんて何もなかった。


だが、その魔法は軽く避けられてしまった。だからまた撃った、当たらなかった。

歩みを止めないその剣士に不気味さを覚えた男たちはPKはひとまず置いておいてその剣士を排除することにした。

男たちは6人だった。


いくら相手が強いとはいえ、囲んで叩けば簡単に勝てるだろうと踏んでいた。


だが、その予想は裏切られた。


一番最初に突貫した男がいた。


そいつは剣士とすれ違った。剣士は自分の後ろに流れていったそいつを見ることはなく、まっすぐ進み続けた。

これなら挟み撃ちの態勢が整った。

そう思った時には、もうすでにそいつはHPを全損させていて、その場に姿がなかった。


次の男も同じだった。

近づくと、すり抜けるように後ろに流されて絶命している。

奇妙なんてものではなかった。


「なっ、何が起こってる!? てめえは何もんだよ!!」

「………俺は………まぁ、『最率』とか、そういうのだ」


その剣士――――最率のアスタリスクは残りの男たちに近づいて斬るを繰り返した。あるものは勇敢に切りかかり、あるものは憶病に防御を固めた。

だが、それらは何の意味もなさず、すり抜けるようにしてその身に剣を走らせられる。

前衛4人がやられて勝ち目がないと悟った後衛2人は即座に撤退の判断に走った。


相手は幸いにも近接職であり、遠距離攻撃手段はないだろうと考えた。

脱兎のごとく逃げようとした後衛たちはアスタリスクに背中を向けた――――――――瞬間にその背中に剣が突き刺さった。

後ろ向きになって見えなくなった瞬間に投擲された剣が見事背中に刺さったのだ。

その衝撃で前につんのめる後衛たち、何とか転倒しないように踏ん張ったがその隙にアスタリスクの接近を許してしまった。


そしてアスタリスクは予備の剣をもうすでに取り出しており、一瞬で2人を切り捨てた。


「すごい……あの、ありがとうございました!!」


PKパーティが全滅した時、それまで襲われていたプレイヤーたちがアスタリスクに感謝の言葉を述べる。

だが、それを聞いていては非効率だと判断した彼は何も言わずにその場を立ち去り次の仕事場に向かった。







ダームスタチスはみんなには悪いと思いながらも南を担当することにした。

理由は南に出没する相手が一番与しやすい相手だと思ったから、逆に言えばほかの場所は万が一があり得るかもしれないと思ったからだ。

彼はほかの3人のギルドメンバーと比べて弱すぎるということは自覚していた。


だから一番楽そうなところをいただいて確実に仕事をすることを選んだのだ。


「さてラスト、僕が敵を引き付けるから片付けをよろしくね」

「任せてちょうだい。ダームのために、私頑張るよ!!」


彼の立てた作戦はシンプルだ。

自分が初心者になり切りPKの出現エリアに赴き、それに釣られた敵を伏兵として忍ばせておいたラストに殲滅させる。

それだけだが、ダームスタチスはそれだけで十分だと判断していた。


なにせ、ダームスタチスは下級アンデッドなら軍隊で呼び出すことができる。その力を使えなくなるほどのキャパシティを要求するラストはそんじょそこらのアンデッドとは比較にならないくらい強いのだ。

ラストの強さは相手が巨大な魔物などのほうが真価を発揮するのだが、プレイヤー相手にもそれなりに立ち回れるのは確かだ。


ダームスタチスはその身を包む高級感あふれる魔術師のローブをストレージにしまい込み代わりにみすぼらしさマックスの布を纏った。

これは彼がゲームを開始した時に装備していたものと同じ種類のものだ。

装備品だけ見れば初心者だろう。だが、これだけでは【鑑定】されればバレてしまう。しかしそこにも対策済みだ。

彼の指には緑色の宝石のはまった指輪が付けられていた。


その指輪は鑑定系のスキルを使われた際に自分で設定した虚偽の情報を与えるという効果を持ったもの。

元の数値より高く見せるということはできないが、低く見せる分には何の制限も持たないもののため割と便利でダームスタチスはこれを重用していた。

なにせこの指輪、ボス種であることすら誤魔化せるのだ。



そうして歩いているとさっそく目標が釣れた。


いきなり飛び出してきたプレイヤーが彼に向けて殴りかかってくる。しかし、その拳は届かなかった。

飛び出してきたプレイヤーの足が地面に埋まっていたからだ。


「今だよ、ラスト」

「まずは一人目!!」


初心者相手だからと油断したPKerは驚きの声をあげる間もなく空から真っ赤な鎌を携えて降ってきた天使にずたずたに切り裂かれてその場から姿を消した。


「お疲れラスト、次はこっちだ」

「えっへへ~、頑張ったご褒美に撫でて~」


みすぼらしい布を纏った骨のボスは飛びついてくる天使の頭を撫でてから次の敵を釣りにかかった。



こうして、箱舟より派遣された敵により北、南、西のPKerは順調に狩られていった。


最近気づいたんですけど、スマホ投稿からPC投稿にしてから更新ペースが大幅に落ちていたんですよね………もしかしてスマホで書いていた方がいい可能性が微レ存?


Q,魔族と人族って同じギルドに入れるの?


A,入れます。しかしギルドの方針で人族だけ、魔族だけという選択を取るのも自由です。ギルドはあくまで交友の場、つながりを持つことをメインに作られているのでそこに種族は関係ないというやつですね。

ちなみに、ギルドに入ればそのギルドの大きさに応じてバフがかかったりするらしいですよ。

ただ、魔族と人族の違いがあるとイベントによっては対立しなければならないというのもあるので、多くのギルドが片方のみの形をとっているのが現状――――――――ということになっています。


Q,アークエネミー社のアークってArkの方なんだな。てっきりArchの方かと………


A,もちろんそっちの意味も多少なりと含んではいます、が、字体にしたときにArkのほうが好みだったのと、もともとこの会社の名前は外からの敵っていう意味を含んでいたかったのでそっちにしています。

後、一応なんですけどArkの綴りは本編一話目あたりで明記していたはずです



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