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TSカリスマライフ! 「女の子大好きな転生少女が送る、百合ハーレムな日常コメディ」  作者: 恒石涼平
(旧)第三章 千佳ちゃんファンクラブ、襲来。(小学三年生)
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桃ちゃんとデート!

 とある休日の朝、商店街の入り口。

私は長く伸びている真っ白な髪を撫で付けながら、そわそわと商店街に置かれている時計台を見ては周りを見渡して気もそぞろとしています。

 何故なら、今日は桃ちゃんと二人きりのお買い物なのです。

 つまりはデート!


「おや千佳ちゃん、どうしたんだいこんな所で?」

「あ、八百屋さん。おはようございます」

「おはよう千佳ちゃん」

「えっと、友達と待ち合わせてて」

「おやおや、デートかい?」

「えへへ。女の子とですけどね」


 寧ろ男の子に興味はないですけどね。


「せ、先輩!」

「おや来たみたいだね、それじゃあまた店来るの待ってるからねー」

「はい。お母さんと一緒に行きますね」


 いつもお野菜でお世話になっております。


「千佳先輩、おはようございます」

「おはよう桃ちゃん。可愛い服だね」


 私が先についていたからか、桃ちゃんは少し駆け足でやってきました。

 青いセミロングにいつも通りサイドを三つ編みにした髪型で、白いワンピースが桃ちゃんの清廉さを引き立たせています。

 肩に掛けている白い小さなショルダーバッグも、年齢にピッタリな可愛い雰囲気を出す一因なのでしょう。


「あ、ありがとうございます。せ、先輩もお綺麗です。黒いドレスで、まるでお姫様みたいです」

「えへ、ありがとう!」


 くぅ、これぞデートでしょう!

 相手の服装を褒めるのが第一ポイント!


「それじゃあ行こうか?」

「はい。早くアクセサリーを見に行きましょう!」

「ふふ、桃ちゃんも楽しみにしてたんだね」

「そ、そんなわけではないです! でも、その、先輩と二人きりなので、少し楽しみでした」

「桃ちゃん可愛い!」

「やめてくださいっ! いきなり抱きついたら危ないですよ!」

「メグちゃんと花ちゃんにいつも言ってる言葉だー」

「あの子たちの行動の原点が分かった気がします……」


 抱きついた桃ちゃんの髪は爽やかなレモンの香りがします。

 服越しに肌の柔らかさを堪能していると、顔を真っ赤にした桃ちゃんが暴れだしました。


「先輩! 触り方が、え、えっちぃです!」

「ごめんねー」

「全然心が篭ってません! ほら、行きますよ!」

「あ、待ってー」


 先に行ってしまった桃ちゃんを追いかけて、横に並んだと同時に手を繋ぎます。


「えっ、ち、千佳先輩」

「私っていつもメグちゃんたちと手を繋いでたから、どうも誰かの手を握ってないと違和感があるんだ」

「でも、恥ずかしいですから!」

「駄目?」

「駄目じゃ、ないですけど」

「うふふ、じゃあ繋いでていい?」

「……は、はい」


 すべすべした手の平を楽しみながら、照れてそっぽを向いている桃ちゃんと商店街へと繰り出します。

 最終目的地はめぐるさんのお店だけど、そこまでに様々なお店を冷やかしましょう。

 小学生なのでそんなにお金無いから許してね?


「これ可愛いね」

「本当ですね、こっちのコップも可愛い形してます」

「……可愛い、かな?」

「可愛いじゃないですか」

「そ、そっか。そうだね」


 桃ちゃん。

 それはコップというか湯のみだね。

 焼き物を見て可愛いとは、随分と渋い趣味をお持ちなようで。


「あ、このリボン可愛いですね!」

「おお、桃ちゃんに似合いそうだね。ちょっと着けてみてよ」

「えっと、いいんですか?」


 くっくっく、このお店の店主であるおばさんは、既に私の支配下なのだ!

 試着くらいなんのそのさ!

 ……いえ、唯のファンクラブメンバーです。

 店主さんの許可も下り、大きめなリボンを手に取って桃ちゃんに向き直ります。


「着けてあげるね、じっとしてて」

「は、はい。んっ……」


 私が髪に触れただけでそんないじらしい声を出さないで、襲ってしまいそうです。


「んん、あ、あの。千佳先輩?」

「んー? もうちょっと待ってねー」

「は、はい。それはいいんですけど、鼻息が」


 どうやら興奮が隠し切れなかったみたい、自重しないと。


「ごめんごめん。ほらできたよ」


 私は桃ちゃんの後頭部に、軽いポニーテールのように髪を纏めてリボンを括りました。

 ふんわりと締めたリボンは、前から見ると猫の耳のようで可愛いです。

 店主さんが気を利かせてくれて、小さな置き鏡を桃ちゃんの前に置いてくれました。


「わぁ……。すごく、かわいいです」

「でしょでしょ? 店主さん、これいくらですか?」

「千佳ちゃんなら安くしちゃうわよ~! 通常七百円の所、今日は四百円でいいわ~!」

「はい、じゃあ四百円」

「まいどあり~!」

「ちょ、ちょっと待ってください先輩! 私買うとは」

「私からのプレゼントだよ。今日のデート記念ということで!」

「で、デート!?」


 一緒にお買い物ではなく、あくまでもこれはデートなのです。

 私のデート発言にあたふたする桃ちゃんを見て、私は思わずクスッと笑ってしまいます。


「な、何笑ってるんですか!」

「だって桃ちゃんが可愛すぎるんだもん」

「ななななな、ふ、ふざけないでください!」

「ふざけてないよ?」

「んんん! も、もう知りません!」


 そう言って桃ちゃんは先に店を出てしまいました。

 私の横を抜けていくときに、我慢できなかったのか口元が嬉しそうに弧を描いていたのが見えたので、私も満足です。


 その後、私と桃ちゃんは再び手を繋いでデートを満喫するのでした。

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