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TSカリスマライフ! 「女の子大好きな転生少女が送る、百合ハーレムな日常コメディ」  作者: 恒石涼平
(旧)第二章 後輩、同級生、先輩。(小学二年生)
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花ちゃんと姉妹の絆

 嫉妬されたり照れで怒られたりと忙しい道中を終え、私たちは運動公園の芝生の上で班ごとに並んでいた。

 特に列に並ぶ必要も無かったので、相変わらず私の両腕にはメグちゃんと花ちゃんが抱きついたまま先生の話を聞いている。

 先生が話す念押しの注意事項や、六年生たちに向けた一年生をよろしくというメッセージを聞きながら、チラチラとこちらを注意する目線を向けてくる桃ちゃんに苦笑いを返しては溜め息を吐かれている。

 前と後ろなら空いてますよ?


「しませんよ!」


 私の言いたいことが伝わったのか桃ちゃんが叫ぶが、すぐさま先生からのお叱りを受けていた。

 ごめんよ桃ちゃん、でも伝わるとは私も思ってなかったから。




「お姉ちゃん! 遊ぼ!」

「ねぇねいこー!」

「はいはい、何して遊ぶの?」

「うーん、あっちの遊具!」

「花、砂あそびしたーい!」

「メグちゃんもそれでいい?」

「いいよ!」

「桃ちゃんと先輩方もそれでいいですか?」

「はい、千佳先輩にお任せします」


 何故だか私たちをウットリと眺めている先輩二人、元々は桃ちゃんと花ちゃんの同伴だったはずの先輩たちも同意してくれた。


「よーし、じゃあ誰かに取られる前に砂場行っちゃおうか!」

「はーい!」

「あーい!」

「ちょっと、いきなり走り出したら危ないでしょ! こら、聞いてるの!?」

「わー! 桃ちゃんが怒ったー!」

「もも怒ったー! あはは」

「待ちなさーい!」


 公園に来てテンションも上がっているのか、一年生三人組は砂場へと駆けていった。

 それを先輩たちと笑いながら歩いて追いかけようとしたけど、先輩方が背中を押して走ろうと言ってくるので私たちも砂場へと走りました。


「花、お城つくるー」

「私も手伝うね、花ちゃん!」

「仕方ないですね。私も手伝います」

「二人ともありがとー」


 砂場で遊ぶ三人を見ていると、これまで二人だった天使が一人増えて私の心を癒していく。

 入学してから友達は沢山出来たと聞いてはいたけど、何処かに心配する気持ちがあった。

 でも桃ちゃんもいい子で、三人で遊ぶ様子は人目で分かるくらいに楽しそう。

 ちょっぴり寂しいけど、それ以上に嬉しい。

 そんな私の心に生まれた寂しさを隠すように、私も三人の遊びに混ざる。


「私も手伝うよ。何処を手伝えばいいかな?」

「一緒に土台作ろっ!」

「ねぇねもこっち!」

「はいはい、っと水汲んできた方がいいね」

「あ、それじゃあ私行きますよ」

「いやいや、桃ちゃんにはさせられないよ。私が汲んでくるから、誰か一緒についてきて」

「行く!」

「花も!」

「せ、先輩と一緒でしたら、私も……」


「いや、全員で行っちゃったら場所取られちゃうかもよ? ここは遊びの言い出しっぺ花ちゃんに任命します!」

「やたっ!」

「えー、花ちゃんいいなー」

「分かりました。では私たちはここを死守しておきます」

「いや、そんなに命掛けるようなもんでもないよ? 何かあったら六年生の先輩たちを頼ること、いいね?」

「うん」

「はい」

「うん、いい子だ。それじゃあ行ってくるね」


 私と一緒に行きたかったようでしょんぼりとしている二人の頭を撫でてから立ち上がり、花ちゃんと手を繋いで先生にバケツを借りにいく。

 六年生の先輩たちに二人を見てもらうよう声を掛けてから、学校から持ってきた道具を一箇所に集めてある広場へ。

 貸し出しの管理を担当していた先生に一声かけてからバケツを借り、水道へと向かうと何人かの生徒たちで賑わっていた。


 どうやら道具の中に水鉄砲があったらしく、それに水を入れているようで。

 前世的に水鉄砲の打ち合いには興味があるんだけど、濡れて風邪でも引けば大変なので私は大人しくバケツを水道にセットした。

 指を咥えて物欲しそうに水鉄砲を見ていた花ちゃんを見て、今度お父さんに買ってもらって家の庭で遊ぶことを心に決めておく。


「よし、それじゃあ戻ろうか」

「ねぇねー花も持つよ?」

「重いよ? 一回持ってみよっか」


 私が持っていたバケツを一度地面に置き、花ちゃんが持ち上げるが少しだけ浮いて直ぐに下ろしてしまう。

 私は神様のご加護? のお陰で体力も筋力もそれなりにある。

 運動神経も抜群で、スポーツでも多分ある程度のところまでいけるくらいの実力はあるっぽい。

 試したことはないけど、全速力で走ってみたらかなりスピードを出したことがあるからね。

 壁に激突したけど。


「むぅー重い」

「でしょ? だからお姉ちゃんが持ってあげるからね」

「うん。ありがとうねぇねー」


 もう一度バケツを持ち上げて、片方の手で花ちゃんの頭を撫でる。

 これくらいのことでお礼を言ってくれるなんて。


「お礼の言えるなんて、花ちゃんは偉いねー」

「えへ、そうかな?」

「うんうん。素直なのはいいことだよ」

「ねぇねみたい?」

「ほえ?」

「花もねぇねみたいになれる?」

「花ちゃんは私みたいになりたいの?」


「ん! だってねぇねはセンセーたちにもすごいすごいって言われてるし、それにとっても優しくて、とってもかっこいいもん!」

「あはは、そこまで言われると照れちゃうな。でも花ちゃんはそのままでいいんだよ? お姉ちゃん的にはこのままでいてほしいかな?」

「ほんとに?」

「うん、お姉ちゃんが嘘吐いたことある?」

「んーん。じゃあ、花頑張るね!」


「んお? 何を?」

「このままでいるの!」

「おお! 私の気持ちを分かってくれたんだね! さすが私の妹だよ!」

「うん! 花はねぇねの妹だもん!」


 血の繋がりは無くとも、確かに私と花ちゃんの間には姉妹という繋がりがある。

 それを確認した一時でした。

 そうして私は撫でていた手を下ろし、再び手を繋いで皆の待つ場所へと歩き始めた。

 花ちゃんの言ってくれた妹発言に感激し、顔をクシャクシャにして涙を流しながら。

 戻った私たちにメグちゃんと桃ちゃんが驚くのですが、それはまた別の話。

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