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TSカリスマライフ! 「女の子大好きな転生少女が送る、百合ハーレムな日常コメディ」  作者: 恒石涼平
(旧)第五章 ライバルとアイドル(小学四年生編)
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迫る包囲網、逃げ道は……

【前回のあらすじ】

学園の理事長である愛佳まなかちゃん発案の、『千佳ちゃんアイドル計画』が始動しました。

でも私は、絶対にアイドルなんかならないよ!

朝、学校へと登校する道で。


「おはよう愛ちゃん、湖月ちゃん」

「おはよう千佳ちゃん。昨日はどうだった?」

「昨日……? 何かあったっけ」

「おはよーさん、千佳ちゃん。そんなん決まってるやろ? アイドルになるって話や!」


昨日の今日なのに周知の事実っ。

どうやら私をアイドルにしたい人は他にも多くいるようですが……いつもなら屈してしまいますが、今回は別。

気軽な気持ちでアイドルなんてできませんし、本業の方に失礼ですからね!


「残念だけど、断ったからね。アイドルになったらこうやって皆で過ごす時間も少なくなっちゃうもん」

「千佳ちゃん、企画書の1326ページ読んでないの?」

「読んでないというか動画じゃなかったの!? あとページ数多いね!?」

「あかんわ千佳ちゃん。事務所との契約書はちゃんと隅々まで見な」

「それはそうだけど、まずやらないからね! 契約してないからねっ」


私の方が正論のはずなのに、やれやれという態度を見せる二人。解せぬ。

そのまま通学路を歩いていくと、道端で掃除をしているお婆ちゃんとすれ違った。


「おはようございます~」

「おはよう千佳ちゃん。アイドルになるんだって? 応援してるからねぇ」

「なりませんよお婆さん!」

「あらまぁ、千佳ちゃんならピッタリだと思ったんだけどねぇ」

「ありがとうございます! でもなりません」

「テレビで千佳ちゃん、見れると楽しみにしてたんだけどねぇ」

「出演しませんっ。っていうかあなたも回し者なんですか!?」


街の人にまで知れ渡ってる!

それからお婆ちゃんに皆で手を振って学園へと歩いて行くと、次は近所にある高校のセーラー服を着た女の子が。


「千佳ちゃん、おはよう。今日も可愛いね」

「おはようございます。お姉さんの制服姿も似合ってますよ」

「あぅ……」

「お姉さあぁぁぁん!?」


この人も回し者かと思えば、褒めたらぶっ倒れた。

すぐに近付こうとしたら、湖月ちゃんから待ったが掛かる。


「もしも彼女が目覚めたとき、千佳ちゃんが目の前におったらどないなると思う?」

「……ど、どうなるのさ?」

「最悪、その場でご臨終や」

「私は化学兵器か何かなの!?」


どうやら殺傷能力があるらしい。

救急車でも呼ぼうかと思ったが、どこからともなく黒服の女性たちが現れた。


「ご安心ください、千佳様。わたくし共が彼女を学校へお運びいたします」

「え、誰」

「千佳様のファンクラブNo.18403、(ひいらぎ)と申します」

「あ、これはご丁寧にどうも。諸弓千佳です」

「まさか千佳様じきじきにお名前をご紹介いただけるとは……家宝にします」

「何を家宝にするの……? 記憶って家宝にできるの?」

「記憶が一番の宝物ですから」

「なんかすごく良い事言ってる」


結局倒れた女子高生さんを抱えた、ファンクラブの……何番かは忘れたけど、柊さんは颯爽と走っていく。

おっと、私たちもそろそろ行かないと遅刻しちゃう。


「よし、それじゃあ皆行こうかっ」

「……千佳ちゃんって、切り替え早いよね」

「それが千佳ちゃんのええとこやからなぁ」


そしてまた数人の負傷者を出しながら、私は学園へと登校するのだった。




「……千佳、潔い決断を」

「唐突だねぇ莉里ちゃん。休み時間に来たと思ったら早速かい」

「アイドルになるか、それともアイドルになるか」

「二つの選択肢に見せかけた一つの選択肢っ」


どこに行っても私、アイドルに勧誘されるのね。


「すいません千佳先輩。姉さんに悪気はないんです」

「桃ちゃんは悪くないよ、元凶は誰か分かってるから」


昨日見せてもらった動画の通り、ファンクラブの出資者であるこの学園の理事長が発案者なのでしょう。

いくら言われようと私はアイドルになる気がありませんから、早い内にそのことを伝えないとね!


「千佳、少し相談があるの」


私が放課後の予定を脳内で決めていると、隣に立っていた祐里香ちゃんが小声で話しかけてきました。

耳元に囁くということは、内緒にしたいことなのでしょうか?


「ど、どうしたの? 祐里香ちゃん」

「実は仕事の方で少しトラブルがあって……」


とても深刻な表情で、目が少し潤んでいます。

もしかしてかなりヤバい状況に陥っているのかも、友達として手助けしたい!

というか女の子が困っているのは見捨てられませんっ。


「任せて祐里香ちゃん。これでも私には頼れる人がいっぱいいるんだから、絶対に助けてあげる」

「あり、がとう……千佳」


私に抱き着いて、ぐすぐすと鼻を鳴らす彼女の背を優しく叩く。

絶対に救ってみせるぞ!


……そう、私は気付かなかったのです。


密着していることで見えない祐里香ちゃんの顔が……にやりと笑みを浮かべていることを。

本気を出したファンクラブは千佳ちゃんにも止められません……。

というわけで遅くなりました、1ヵ月と少し振りです。

アイドルへの道が知らぬ間に近付いている千佳ちゃん、果たして逃れられるのか!

感想、評価などお待ちしております。

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