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TSカリスマライフ! 「女の子大好きな転生少女が送る、百合ハーレムな日常コメディ」  作者: 恒石涼平
(旧)第五章 ライバルとアイドル(小学四年生編)
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芸能人な転校生、来たわ。

 私、皆原(かいばら)祐里香(ゆりか)は自分で言うのもなんだけど、世間で話題になっている子役アイドルよ。

 これまでお仕事が忙しくてあんまり学校に通えていなかったのだけど、社長さんの知り合いがこの学校への転入を勧めてくれたらしいの。

 社長さんが言うには、お仕事で休みが増えても大丈夫だって言ってたわ。


 だから今日、転校して来たんだけど……。


「――なによあの子! どうして私が人気者じゃないの!?」


 渡り廊下から少し離れた中庭の影で私は叫んでいた。

 私は有名人で人気者の筈なのに、こんなのおかしい!

 前の学校では登校する度に色んな子が私に話し掛けてきた。

 サインもしてあげたし、仲が良くなった子とは一緒に写真も撮ったりした。

 なのに、なのに!


「あ、こんな所に居たんだ。何かあったの? 祐里香ちゃん」

「……諸弓、千佳」

「千佳でいいよ。体調でも悪いの? 保健室行く?」


 心配そうに私を見るのは、転校先のクラスで出会ったとても綺麗な女の子、諸弓千佳さん。

 どうして芸能人で無いのか疑問な程に、私が自信を無くしそうな美貌と優しさを持っている。

 さっきも明らかな校則違反をしていた関西弁の子に写真を撮られていたし、この子が私の人気を奪い取っているのかも!


「べ、別に大丈夫。千佳、貴女は本当に芸能人じゃないの?」

「そうだよ? まぁファンクラブはあるけど」

「ファンクラブ!?」


 芸能人でも無いのにファンクラブってどういうことなの!?

 私でもまだ作ってもらってないのに!

 やっぱりこの子は私の敵ね!


「祐里香ちゃん。あとは終わりの会だけだから、その後に校舎を案内してもいいかな?」

「……え、えぇ。お願いします」

「うん。あ、他の子たちも一緒でいい? 妹とか来ると思うから」

「それは、別にいいけど。千佳は妹が居るの?」

「うん! これがとっても可愛いんだよぉ。笑顔は天使だし、お姉ちゃんって言ってくれる声も天使だし!!」

「そ、そう……」


 妹の話を嬉しそうにしている千佳の方が、天使に見えるのは私だけかしら?

 ……いけない。違うわ、私はノーマルだもの。千佳に見惚れてなんかいない!

 それに千佳は私の敵! 仲良くなっちゃ駄目よ!


「千佳ちゃん、祐里香ちゃん。そろそろ終わりの会始まるよ?」

「ありがとう愛ちゃん。それじゃあ戻ろっか?」

「えぇ」


 私は千佳ともう一人の小動物系な女の子、愛と呼ばれる子に連れられて教室へと戻った。

 ……あれ? この子もだけど、この学園って可愛い子揃い過ぎじゃない?

 なるほど。可愛い子が多いから私の魅力に気付きにくいのかもしれないわね!




 ――なんて思っていた時が私にもありました。


「お姉様! こちらお父様が知り合いから貰ったクッキーですの!」

「ありがとう。あ、今日は初めて見るリボンを着けてるんだね。可愛いよ」

「あ、ありがとうございますの! お姉様に褒められて嬉しいですの!」

「……千佳、本持ってきた」

「お、ありがとう莉里ちゃん。この前オススメしてたやつだね」

「ねぇねー! 遊ぼー!」

「お姉ちゃん、今日はかるたを持ってきたよ!」

「わー、私も参加していいかなー?」


 なんか一杯群がってる!?

 休み時間になるごとに千佳の周りには同級生、先輩、後輩が集まって来ている。

 何よこれ。千佳、貴女は一体何者なの!?


「あれ? 千佳先輩。この方は?」

「あ、皆に紹介するね。この子は皆原祐里香ちゃん! 今日から私のクラスにやってきた転校生ちゃんだよ! 皆も仲良くしてあげてね!」


 眼鏡の後輩さんが私に気付いたようで、千佳は群がる女の子たちへと私を紹介した。

 すると先程まで千佳一直線だった皆が私の所にやってきて、よろしくや初めましてと挨拶をしてくれる。

 千佳の号令のせいなのか、小学生とは思えない程に礼儀正しい人たちだ……。


 ……。


 …………。


 というか男の子はッ!?

 これだけ可愛かったら男の子の一人や二人……。


「――あかんで祐里香ちゃん」

「ひッ!? い、いきなり脅かさないでよ!」

「……千佳に男は不要」

「それにこの物語上男はあかんねんで」

「何の話よ!?」


 それから三十分程梅田……いえ、湖月と一つ上らしい先輩の三枝先輩に懇切丁寧に、千佳とファンクラブのことを教えられた。

 ……何この子たち怖いんだけど!?


 そうして私の転校初日は奇想天外な日となって。

 千佳がこの学校を牛耳るアイドルのような存在だと認識した私は一人、彼女を好敵手(ライバル)と認め対抗意識を燃やすのだった。

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