リコーダーを練習します!
音楽室にて音楽の授業中。
今日からソプラノリコーダーで新しい曲を練習しています。
皆がバラバラに練習しているので、自分自身の奏でる音だけに集中しなければなりません。
「千佳ちゃん、ここってレやんな?」
「うん、そうだよ。でもさっきから思ってたけどここの音間違ってるよ」
「気付いてるんやったらはよ言ってや!?」
「あ、愛も思ってたよ」
「はよ言ってや!?」
愛ちゃんと暖かく見守らせていただきました。
「でもやっぱ千佳ちゃんも愛ちゃんも上手いなぁ。ピアノやってるからやろか?」
「うーん、私や愛ちゃんはピアノのお陰で音感は良いと思うよ。でも管楽器だし、勝手は全然違うけどね」
「千佳ちゃんの言う通りだよ。愛も直ぐピッチずれちゃうから」
「そのピッチがよー分からんのや……」
ガックリと項垂れる湖月ちゃん。
「大丈夫だよ湖月ちゃん! 管楽器が出来なければ打楽器をすればいいんだよ!」
「いや、これ授業やからな? リコーダー必修やからな?」
「愛が思うに、多分肺活量が少ないんじゃないかな?」
「肺活量かぁ。どうやって増やすんやろ?」
「有酸素運動だよ!」
「何それ?」
「いやごめん、私もよく分かってない」
「なんでやねん!」
この前テレビでやってたんだけど、あんまりしっかり見てなかったからなぁ。
それに湖月ちゃんはチマチマしたのを嫌う、大雑把な性格だから苦手なのかもね。
「はぁ、練習あるのみかなぁ」
「よし。それじゃあ私達で合わせてみよう!」
「そうだね、愛達と一緒に練習しよ?」
「ありがとうな! 頑張るで!」
「じゃあいくよ? ワン、ツー、スリー」
私のカウントから合わせ練習を始めます。
因みに今やっている曲は四拍子ですが、私の息継ぎの為にフォーはカウントしていないのです!
「あ、間違えてもうた」
「大丈夫、もう一回やろ!」
「よし、次は間違えへんで!」
「あ、あの、わ、わたしも一緒に練習して、いいですか?」
「おっ、小豆ちゃん。いいよいいよ、練習しよ!」
リコーダーを持って近付いてきた小豆ちゃんを入れて、四人で合わせます。
「あの、千佳ちゃん、私も……」
「私もいいですか!?」
「わっ、私もぉ!」
「おおっと、皆もいいよ!」
そうして集まったクラスの女子全員で合わせます。
先生も止めないので大丈夫でしょう。
「いくよー。ワン、ツー、スリー!」
そしてクラス全員でタイミングを合わせて練習します。
あれ? 男子も一緒に吹いてる?
まぁ何はともあれ、湖月ちゃんも間違えずに吹き切りました!
「やったで~! 出来た!」
「うん、頑張ったね湖月ちゃん」
「千佳ちゃんと愛ちゃんのお陰やで!」
「いやいや、湖月ちゃんの力だよ」
「愛もそう思うよ」
「いやいや、これは二人の」
「いやいや」
「いやいや」
「……あ、あの、もう一度練習しても、いいですか?」
小豆ちゃんのお声が掛かるまで、私達は譲り合い続けたのだった。




