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TSカリスマライフ! 「女の子大好きな転生少女が送る、百合ハーレムな日常コメディ」  作者: 恒石涼平
(旧)第三章 千佳ちゃんファンクラブ、襲来。(小学三年生)
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莉里ちゃんと読書感想文

「……これ、どう?」

「図鑑で感想文書くの? すごい発想だね、莉里ちゃん」

「……冗談だよ?」


 というわけで今日は莉里ちゃんと図書館にやってきました。

 いつもの司書さんに挨拶をしてから、二人で何を読もうか物色していきます。

 莉里ちゃんが抱えるくらいの大きな辞書を持ってきたり、動物図鑑を持ってきたり、果てにはパソコン入門なんて本まで持ってきました。


「……千佳、これ良さそう?」

「『犬と私の約束』か。私は読んだことあるけど、すごく感動するからオススメだよ」

「……じゃあキープ」

「そんな制度あったんだね」


 どうやら莉里ちゃんは本気で選んでいくようです。

 先ほどまでの冗談はなんだったのか、とても真剣な表情で本棚を回っていきます。


「あ、これ読みたかったんだよね。これにしよっと」

「……千佳、熱意が足りない」

「いや、宿題の読書感想文に熱意を求められても……」

「……これだから千佳は」


 肩をすくめて手を上に。

 アメリカンなやれやれポーズを見せる莉里ちゃんは、語りだします。


「……千佳ちゃんの読書感想文は、去年全国のコンクールで優勝した」

「あぁ、そんなこともあったね」


 実はこれまで色々な賞を貰ったりしています。

 書道だったり工作だったりと様々な部門で名を上げているのです。

 まぁ同年代と比べて、精神年齢が違いますからね。

 若いもんには負けやせんぞ!


「……今年もきっと沢山のライバルたちが千佳の前に立ちはだかる」

「ちょっと待とうか? なんで青春バトル漫画みたいな展開になってるの?」


「……その内、すごくツンデレなライバルとか現れる」

「それは会いたいけど」


「……そして千佳は挫折を味わう」

「怖いよ!? 起きそうで怖いよ!」


「……それでも千佳は立ち上がる、愛する人たちの為に」

「おおっ! 頑張れ私!」


「……最後にはライバルが二段階進化する」

「愛しのツンデレっ子ちゃんは人間じゃない!?」


「……そして」

「そして?」


王道なサクセスストーリーのラストに、莉里ちゃんは大きく溜めを入れます。

私は思わずゴクリと喉を鳴らし、緊張のラストを……!


「――千佳さん、莉里さん? 少しこちらでお話しましょうか?」

「……千佳は敗北する」

「ごめんなさい司書さん」


 その後、カウンター裏にある部屋で司書さんにお説教されました。

 周りにはあまりいない、怒ると怖い人なので私も莉里ちゃんも涙目です。

 そんな私たちを見て頬を緩ませていた司書さんがチラリと見えたのですが、もしかしてドSとかじゃないですよね? ね?


 こうして夏休みの苦い思い出が、宿題として出されている日記帳の一ページへと、記されていくのでした。

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