15 ヨーコの家の怪
王宮内でカイト殿下の『降家の儀』と『“ラスアルダス公爵”授爵式』が行われた。
俺は参加者ではなかったので、宿でぼんやりしていたが、ナヴィス殿は正装して出席し、帰って来たのを確認して、≪念話≫でカイト君に話しかけた。
やはり、突然真っ白い世界に呼び出され、「早く魂を浄化せよ」的なことを言われたらしい。
対して俺はまだ呼び出されていない。どうやらある一定人数にその名が知れ渡らないと名前を得たと認定されないようだ。ドワーフ数人が言ってる程度では自称しているのと同じなんだろうか。
カイト君とは≪念話≫を使って定期的に情報交換をすることを約束した。
≪念話≫を切ってナヴィス殿の話に耳を傾けると、久しぶりに公式行事に参加できたことが嬉しかったのか王宮での状況を身振り手振りを交えて説明していた。俺はナヴィス殿の土産話を右から左に聞き流しながら、目立たないようにお金儲けをする方法を考える。
自分の名が売れてしまっては危険。
儲けすぎて注目されるのもよくない。
庶民向けのほうがロングセラーになる。
リピーターが付くようにする。
…これくらいか。
俺は奴隷達を養っていける程度のお金が手に入ればいいと思っているので、今すぐに行動を起さなくても蓄えはまだある状態だ。
加えて、カイト君の勧めで、ジャーキー製造販売事業はナヴィス殿の名前でやるように言われており、これが成功すれば、ナヴィス殿自身も大きな資金調達事業になる。更にジャーキーの原材料の一つである香辛料を取り扱っているバジル商との繋がりもより強固にできる。更に更に、商品の販売権を特定しておくことで、似た商品が出て来たとしても、本家として差別化もできる。
当面はザックウォート商、ラルクルス商、バジル商、十二宮の宿、一ノ島周回船(就航未定)だけにすることで、話はまとまっている。後は安定して牛肉を供給できる業者を探すだけなんだが、前世と違い、この世界には食用としての家畜を育てている農家が少ない。ナヴィス殿は専業農家を育ててはどうかと具申されているが、ライラ・バジル殿と相談しないことには何とも言えなかった。
今は、ヤグナーン伯爵が到着されるのを待っている状態で、ナヴィス殿は商人としてやることがあるので忙しそうにしているのだが、俺はやることが無くて、ここ数日手持無沙汰だった。
サラとフォン、エフィとベラの二人一組で王都内の情報収集をさせ、俺とヨーコとカミラは王都西部の港周辺を散策していた。
カミラは肌の色が目立つので、≪偽りの仮面≫を使って肌の色を変えている。普段と違う肌の色にカミラは無意味にテンションが上がってしまい、ちょっとウザったい子になっていた。
「ねぇねぇ主~!ウチの肌どう?ちょっと触ってみる!?主だったらココを触ってもいいよ~!なんならウチが主のココ触っ…ぴぎゃっ!」
俺は話の途中でカミラの脳天に手刀を叩き込んだ。叫び声が俺に叩かれたときのエフィにそっくりだ。…コイツはエフィのエロい版だ。めんどくさい子には変わらないが、イラッと率ではこっちだろう。
俺はカミラの事を考えていてふと笑ってしまった。
この子も『呪い』を持つ奴隷なのに、こんなに明るい表情をしている。
この世界で奴隷はなんなんだろうか?
ある種の職業の様に思えるが、一般人とは明確な違いがある。
お金は持っちゃだめだし、主以外からモノを貰ってもダメ。着るものに制限事項はないが、使っていい施設は区別されている。また身体的精神的苦痛や廃棄・遺棄などができないとか、定期的に販売元の商人のところでメンテを受けてチェックされるとか、法に守られた部分もある。
奴隷毎に使役期間が決められており、それを過ぎれば、解放することになっているが、実際に解放される人はほとんどいない。
…それは、『元奴隷』という肩書のチカラ…とでも言おうか。
人々はどうしても『元奴隷』を遠ざけている。このため、元奴隷には仕事も住居も得ることができず、結局また奴隷となってしまう。そして奴隷たちは解放されることを拒み、主のもとで一生を過ごす。
中には、ヘリヤ様やエイミーの様に自身の強い意志、周りの助力もあって解放後もやっていける人もいるのだが…それはごく一部の話。大多数は法ではなく、人々の感情によって奴隷が蔑まされていると思う。
「…イテテテテェ!!!」
考え事をしていたら、ヨーコに思いっきり抓られてしまった。
「…美少女2人を連れてるのに、ほったらかしってどういうこと?」
頬を膨らまして怒る姿は確かに可愛い。でも自分で「美少女」と言うのはちょっと…。
「悪い悪い…ちょっと考え事してたもんで。そう言えばカミラ、お前は他の島に行ったことがあるんだったな。他は何処に行った?」
「元々、三ノ島で隠れ住んでいたんだけど…。ある日兄上に連れられて三ノ島を出てからはいろんなトコに行ったなぁ。二ノ島の火山地帯も行ったし、五ノ島の大渓谷にも行ったし、四ノ島の雪山も行ったし…六ノ島以外は行ってるね。」
六ノ島、つまりは自分の生まれ故郷なのだが、自身の呪いで追い出された島以外は回っているのか。
「…カミラ。六ノ島に行ってみたいか?」
「う~ん……わからない。故郷だって言われても実感がないし…でも、正直他の魔人族に会うのは怖い気もするし…。」
俺の質問はいろんな含みがあると思ったのか、カミラは俺の表情を見ながら答えた。俺はそんなカミラがなんとなく可愛く見えて頭を撫でた。
「俺の旅の最終目標はな…六ノ島なんだ。」
カミラは少し驚いた顔をした。恐らくカミラの知っている俺は六ノ島に何の縁もないだろう。だがヨーコは複雑な顔をして俺を見ている。彼女は俺の正体を知ってるので、六ノ島に行けば、問題になるのではないかと思っているのだろう。だが俺は知りたいのだ。前の俺は誰だったのかを。
「俺はな、六ノ島から来たらしいのだ。」
「ヒト族…なのに?」
「そう…。気になるだろ?」
カミラは俺の言葉を噛みしめるように俯いて何事かを考えた。そして大きく1つ肯く。
「ウチもついて行く。」
「…カミラにとっては危険かも知れんぞ。」
「じゃ、守って欲しい。」
「なんで守られるの前提で言うんだよ。普通強くなるとか、頑張るとかじゃないの?」
「じゃ、頑張る。」
「何を?」
「…守って貰えるよう。」
我慢しきれず、ヨーコが笑い出した。いや、腹を抱えて笑わんでも。
「この子、面白いわね。ある意味エフィちゃんよりぶっ飛んでるわ。アンタがしっかり見てあげないと大変なコトになりそうね。」
俺はヨーコを陰険な横目で見返した。
そんなフラグを立てるような言い方をしないで欲しいな。
少し歩くと、路地の狭い、住宅が密集した通りに出た。そこでヨーコは落ち着きなく周りをキョロキョロとする。
「どうした?」
やや挙動不審のヨーコを見て俺は声を掛ける。ヨーコは「何でもない」と答えるが、明らかに何かを確認していた。
「ヨーコ、教えてくれ。ここには一体何がある?」
少し口調を強め、もう一度聞く。ヨーコは言うのを躊躇っているようだったが、やがて言葉を俺に返した。
「アタシ…ココに住んでたのよ。」
そうか、確かヨーコは2年前まで王都に住んでいたと聞いたが…。
「王都を拠点にして、たまし…活動してたから…。この辺りは近海で漁をする人たちが集まっている地域なの。みんな気さくな人たちばかりだったのに、何も言わずに出て行っちゃったから…。」
だから、周りをキョロキョロしてるのか。知っている人に会うかも知れないという期待と不安。…不安の方が大きいのかも。
「多分、誰もお前をヨーコだとは認識できないよ。髪の色も違うし。で、ヨーコの家は何処なんだ?」
ヨーコは頭に手をやり不安そうに髪の色を確認した。おぼつかない返事の後に路地の奥を指さす。
「あの白いアパート…だけど、今はどうなっているか…。それに……。」
ヨーコは言いにくそうにして、口をつぐんでしまった。何やら訳ありのようだ。
「何か嫌な思い出でもあるのか?」
「思い出…ていうか……ねぇ、エルも見てみる?」
百聞は一見にしかず、か。いいでしょう。ヨーコが昔住んでいた家だ。見てみたい。
俺は肯き、ヨーコの案内で路地の奥へと進む。白いアパートの前に到着し、階段の前まで来てヨーコは足を止めた。
「やっぱり、止めようか?」
俺は不安そうな顔をして上を見上げるヨーコに声を掛けたが、ブンブンと首を振った。
「大丈夫。エルにも見て欲しいし。」
そう言って、ヨーコは階段を昇り、俺とカミラはそれに続いた。
ヨーコは3階で足を止め、腰に付いたポーチから鍵を取り出し扉の鍵を開けた。そして、一歩後ろに下がり、俺を促す。…開けろってか。
俺は扉の前に立ち、ノブを握ってゆっくりと扉を開けた。
扉は静かに空き、中から埃っぽい空気が流れ出てきた。
「うわっ!すごい埃!」
カミラが溜まらず口を押える。
俺は慎重に中に入って行った。一歩進むごとに足元で埃が舞い上がる。2年間誰も掃除していないからのだろう。床はうっすらと埃が積もっているのだ。
部屋の奥には大きめの窓があり、日の光も入ってきているので、中は暗くはない。だが静まり返った人気のない部屋は少し不気味に感じる。
俺は埃が舞い上がらないようゆっくりと歩き、リビングまで進んだ。俺の後ろをカミラと腰の引けたヨーコが続く。俺は周りをぐるりと見回したが、変なモノは見当たらなかった。
「へぇ~壁が桃色…。なんか綺麗ね。」
カミラが率直な感想を言う。確かに前世の女子風の部屋の雰囲気だ。白と淡いピンクの模様で統一され、家具は全て白で統一されている。…今は埃を被って薄汚くなってるけど。そして、丸いテーブルに椅子2つ。食器棚には青色とピンク色2種類の食器並んでいる。どれも2つずつある。そして寝室にはベッドが2つ。
「なあ…。ここにお前ひとりで住んでたのか?」
「…そうよ。」
ヨーコの返事は、しっかりしており何かを隠しているようには感じられない。だが、この部屋の状況はどう見ても誰かと二人で暮らしていたようにしか見えない。
「アタシはココで一人で暮らしてた。食器も椅子もベッドも見覚えある。でもなんで2つあるのかが思い出せない…。」
「だから、怖くなった……?」
ヨーコは俺の腕にしがみ付いた。それを見たカミラが意味もなく反対の腕にしがみ付いた。
「…カミラはどう思う?」
俺は腕に絡みついて嬉しそうにするカミラに質問した。俺の真剣な表情を見て慌てて表情を変え周りを見渡す。
「う~ん…≪闇魔法≫で感知してみようか?」
何?そんなことができるのか?
「闇魔法の神髄は“魔導の検知”と言われているの。魔法の力を使えば、魔装具とか、呪いとかを探し当てることもできるのよ。ウチができるかどうかわからないけど。」
「やってみてくれ。」
カミラの≪闇魔法≫は2。熟練度なのかレベルなのかわからんが、高い方ではない。だがものは試しだ。
カミラは目を閉じ両手を前に突出し、ゆっくりと体を1周させた。少し小首を傾げ、もう1周する。
「…う~ん。この部屋からは何も感じないよ。普通の部屋ね。」
「失敗したのではなくて?」
「違うわ。失敗した時は魔力が一気に吸い取られる感覚があるのだけど、それがないわ。今も感知し続けてるんだけど…何も感じない。」
魔装具によるトラップでもなく、呪いが掛かっているわけでもない。ヨーコはココに一人で住んでいたと言っているが、部屋の調度品は二人分。埃まみれになっているので、ヨーコが出て行ってから使われたのかどうかすら俺には判別できない。だが、俺にはここに二人の人間が住んでいたようにしか見えない。…そしてその二人は恐らく恋人同士。二人のうちの一人がヨーコだとしたら、もう一人はヨーコの元恋人になる。
俺は考え込んだ。ヨーコが俺に嘘をついた上でこの部屋を見せる意味がない。ならばこの部屋が示す意味とは?
「ね、ねぇ…もうわかったでしょ。出よう?」
ヨーコはこれ以上は限界だったのか俺を出口のほうへと引っ張った。
「待ってヨーコ。もう少し調べる。」
そう言ってヨーコをカミラに預け、部屋の奥から1つ1つ確認していった。だが、おかしいところは何も見つけられなかった。
俺たちは部屋を出た。
結局、ヨーコの部屋は違和感を感じるけれど、その原因が何なのかわからなかった。
…いや、俺たちはこの時は理解できなかったのだった。
ヨーコのアパートを出た俺たちは港に向かって歩き出し、歩きながらカミラに声を掛けた。
「…さっきの闇魔法なんだが、教えて欲しいんだが。」
カミラは嬉々とした表情で答える。
「んも~主~闇魔法だけじゃなくって、もっといろいろ教えてあ・げ・る~!ぶへっ!」
俺はカミラの顎を下から突き上げた。軽く舌を噛んだようで両手で口のまわりを抑えてもだえる。その後ろでヨーコはため息をついていた。
「エル、≪闇魔法≫は魔人族の中でも上級位の種族はほとんど使用できるって聞いているわ。アンタは何を知りたいの?」
ヨーコも浅いながらも多少の知識を持っているようだ。
「実は俺も≪闇魔法.2≫を持っているんだが…使い方がわからなくてね。」
俺の言葉にヨーコは呆れていた。
「アンタ…ほんとに何でも使えるのね…。」
「うん、ホントにたくさんあるんだ。でも使えるのか使えないのかよくわからんものだらけなんだよ。」
俺の悩みは他人から見れば贅沢な悩みだと思う。だけど、使い方の知らないスキルがわんさかある状態で、何もしないでいるのはもったいない。ヒントや使い方を知る人間が身近にいるんなら聞いて使えるようになりたい。ただそれだけなんだが。
「そういえば、カミラのスキルは≪鑑定≫しただけで、メニューで見てなかったな。…カミラ、ちょっと手を出して。」
突然、話題を変えるようにしてカミラに話を振る。何のことかわからないカミラは言われるがまま両手を前に差し出した。俺は自分の手をその上に乗せてメニューを開く。周りがスローモーションになり、半透明のウィンドウが開いた。
俺はカミラのステータスを見た。
【カミラ】
『アビリティ』
≪真祖の加護≫
≪夢魔の加護≫
『属スキル』
≪八百万の性技≫
≪籠絡の香り≫
≪爪斬≫
≪闇魔法.2≫
『固有スキル』
≪吸性≫
≪吸血≫
『呪い』
≪禁忌の魔族≫
≪契約奴隷≫(エルバード)
フォンやエフィ、ベラのステータスも見ており、彼女らにもアビリティがある。いずれも種族固有と思われるアビリティがあったが、カミラの様に『加護』とつくものはなかった。
それに俺が持っている『加護』系のアビリティは『呪い』がセットになっていた。だが彼女の加護には呪いはない。
≪真祖の加護≫は吸血族の加護、≪夢魔の加護≫は夢魔族の加護と思われる。俺は≪夢魔の加護≫のスキルリストを見てみた。
ずらりと並ぶリスト。そのほとんどが灰色で表示されているが、使えそうなスキルが結構あった。≪真祖の加護≫も同様だった。
もしかして彼女は潜在能力がものすごく高いのではないのだろうか。
ヨーコが“エロ・エフィ”と名付けるほどのボケっぷりを見せる彼女だがウルチ並みに強くなる可能性がある。
俺はカミラは改めて見た。カミラは俺の視線に気づき、スキスキビームみたいな視線を送り返してくる。
…育ててみるか。
俺ごときがどれくらいできるかわからんが、やれるだけやってみよう。
俺は彼女に対しての方針を定め、それをヨーコにも説明しようとしたとき、≪異空間倉庫≫から、サラの小剣が転移した。
サラ用の小剣は2本あり、2本転移した場合は戦闘発生など、トラブルに巻き込まれたことを表す。1本の場合は俺と緊急で連絡を取りたいことを表す。
今転移した小剣は1本なので、王都内の調査関係で何か重大な情報を手に入れたのかもしれない。
俺は≪念話≫でサラに話しかけた。
(サラ、どうした?)
(あ!ご主人様!ご報告です。カミラちゃんのお兄様、ベレット様を知る人物を見つけました!)
その言葉に驚愕したが、急いで≪情報整理≫をする。ベレットという男には秘密があると考えている。山小屋で会った時の状況、東の森での状況、そしてカミラのこの潜在能力。そしてその裏には妖精族の王が関わっているように思えてならない。
≪情報整理≫が出した答えは、
“カミラにはまだ何も言わない方がいい”
となった。
(サラ、すぐ行く。だがカミラが一緒にいる。…彼女には何も説明しないで欲しい。嫌な予感がするんだ。)
(わかりました、カミラちゃんには余計な心配を掛けないようにいたします。フォンにもそう言っておきますね。)
さすが、サラはこういう時には頼りにできる。
(すまない。では今からヨーコと3人でそっちに転移する。)
俺はヨーコとカミラの腰に手を回し、サラに向かって転移した。
「お疲れ様です!ご主人様!」
転移してきた俺に驚くわけでもなくサラは挨拶をする。そしてすぐさま、自分の後ろにある建物を指さした。
「あの建物の中です。中でフォンが待っています。私たちはココで待機しておりますので。」
さり気なくカミラはついて行かせないようにする気配り。サラは聡い。
俺はサラの後ろの建物を睨んだ。
ここは…スラム街か。王都南東部の端に位置するこの地域は、王都で仕事にありつけず、かといって地方に帰るあてもないない日雇い労働者が集まってできた地域。治安も悪くこんなところにサラとフォンが調査のためとはいえ行かせていた自分に少し罪悪感を持ってしまう。
早く例の人物に会って、ココを離れなければ。
俺は足早に建物に向かい、フォンの待つ1階奥の部屋に到着した。
フォンが無言でお辞儀をしてすぐ横の扉を開けた。
立てつけの悪い音を鳴らして扉が開き、俺はゆっくりと部屋の中に入った。
部屋にはベッドが1つ。ベッドの前に医者らしき耳長族の男性が椅子に座っている。
ベッドには老人が横たわっていた。
黒い肌に赤い爪。額には折れてしまっているが3本の角。
その老人の姿は、異形であった。
王都のヨーコの部屋は不可思議な状態です。
でもこれには訳はあるのですが、今の主人公ではわかりません。
そしてベレットを知る人物が現れましたが、その異形の姿はいったい?
次話ではカミラのもう秘密が明かされます。…明かされるはずです。
あと二話で五章完結です。
ご意見、ご感想を頂ければ幸いです。




