14 エメルダの決断
俺の話を一通り聞いたカイトは顎に手を当てて考え込んだ。
「…そうか。その名を知らしめることで創造神様に神界に呼ばれ、人外の能力を植え付けられるということか。…確かにこの間呼ばれた後から、謀略系のスキルがパワーアップして怖いくらいだったよ。…で、君は何回呼び出されたの?」
「…3回。」
俺の答えが意外だったのか、カイトは面喰っていた。
「俺の場合、スキルの種類が多岐に渡るんで1回のペナルティがとてつもないんだ。それに…。」
言いかけて俺は口をつぐんだ。他の神からも加護を受けていると言えばカイトはどう思うだろうか。
「…何せこれ以上のペナルティは俺はごめんだからな。今後もできる限り活躍するようなコトは避けたいんだ。」
「それは僕も同感。だから、降家して国政から遠ざかるようにしたんだ。」
「でも…それによって“ラスアルダス”という新たな名を貰ったんじゃ…?」
ヨーコの一言はカイトを凍らせた。
正しい。まだ正式な降家の発表はないが、発表されれば、名を知らしめることになる。残念ながら、神罰決定だな。
「だ、だけど、君もヤバいぞ!なんせ捕えたドワーフどもが口々に君のことを“碧眼の災厄”と言っていたぞ!」
何!
俺は目を見張った。
ヨーコが手で口を覆った。
そして、俺とカイトは見つめ合った。
…いつ呼ばれるのだろう。
そんな不安を抱え、公園でのやり取りは尻すぼみのように終了し、散会した。
もはやエメルダ嬢のことでうじうじしてられない…そうだ!さらっと≪念話≫で連絡だけ…何しゃべったらいいんだろ?…ええい、考えるだけ無駄だ。とりあえず連絡だ。
(エメルダ嬢…。)
(うはっ!!!びっくりするじゃない!)
(だからそういうスキルなんだから。)
(だからって私の都合もなしに話しかけられても困るわ!)
(そこは悪かった。何せ君は国政に関わる身だからな。毎日忙しいのはわかってる。…でも一度、宿に戻って来てくれないか。)
暫く沈黙が続く。
(…ナヴィス殿から…聞いてるのね。)
(…いろいろとな。俺は無関係な人間かも知れんが、それでも会って話がしたい。)
またもや沈黙。この間は俺には堪える。
(…わかったわ。アルも預けたままだし。明日の朝に行くわ。)
(朝食を用意しておくよ。)
(じゃ、明日。)
≪念話≫は切れた。
俺は隣で不安そうに見つめるヨーコの手を握った。今度は振り払わなかった。
「連絡…取れたの?」
「明日の朝、来るって。」
「…そう。」
ヨーコは俺に寄り添って俯いた。彼女なりに思うことがあるのだろう。
翌日の早朝。
俺は早起きした。それでもサラは俺が起きるまで待っていたようで、目が覚めるなり、
「おはようございます、ご主人様。」
と可愛い笑顔を俺にくれた。
「早いな。いつもこんな早くから俺が起きるのを待っているのか?」
「いえ、今日は早く起きられると思いましたので。」
サラは俺の行動を読んだいたのか。ド天然かと思えば、こういうところもある。…不思議な子だ。
俺はサラの頭をひと撫でして、起き上がった。服を着換え、サラを連れてヤグナーンへと転移する。
事前に調達しておいた豚肉をアルコールで殺菌し、卵の代りに片栗粉を溶いた水に付け、自家製のパンから作ったパン粉をまぶして、油で揚げた。
それを濃いめの味で整えたソースにくぐらせ、葉野菜と一緒にパンにはさみ込み、手ごろな大きさにカットする。
カツサンドの出来上がり。卵が貴重過ぎて手に入らないから、オリジナルからは程遠いが。味は保証できる。
これを俺とサラでつくれるだけ作った。
宿に戻ると、ナヴィス殿以外は全員起きており、アルは食前の鍛錬も終えていたようだった。
「アル……一勝負するか?」
汗を掻き、適度にパンプアップされたアルを見て急に勝負したくなった。アルも何かを察したのか「望むところです」と答える。
二人だけで宿の裏庭に出かけ、向かい合って構え、両手を合わせた。
「…あの時の様に握り潰すのはご容赦を。」
「フフフ…わかっているよ。」
二人は互いの目を見合い、暫く睨み合った後、同時に力を込めた。
この競技は“パッコ”という貴族の間で流行っている力比べの競技。相手の膝を付かせれば勝ちとなる単純な競技だが、それだけに戦い方は千差万別である。
俺は以前にヤグナーン伯爵に請われて試合に参加したが、その時は相手の拳を握り潰すという人外の荒業で周りをドン引きさせた。
俺は握り合った両手を押したり引いたりしながら相手の体制を崩す。だが隙をつかれ、アルの長い脚からの蹴りで腹部に痛みを受けた。
痛みは動きを緩慢にさせ、動きが鈍れば体制も崩される。アルの蹴りを堪えて無理やり反撃するが、すらりとしたアルの体が体制を崩すことなくその蹴りを躱し、俺の体を引き下ろす。
俺は堪えきれずに地面に膝をついた。
勝負はこれで終わり。
いくら人外の俺でも、パッコに関して百戦錬磨の経験を持つアルには勝てないのだ。
「やっぱり、お前は強い。奴隷にしておくのはもったいないくらいだ。」
「ありがたいお言葉です。」
アルは俺の肩を抱え体を起しながら答えた。
「…アルよ。お前はエメルダ様の奴隷としてこの先も仕えるつもりか。」
アルは一瞬体を硬直させたが、引き続き俺の体を抱え上げ、体についた砂を払った。
「…わかりませぬ。」
…アルは正直に答えてくれた。この男はエメルダ嬢にどこか遠慮しているところが見受けられた。まだ彼女の奴隷となってから日も浅い。だから、一生お仕えする主人としてふさわしいかどうかまではわからないのだろう。答え方はいろいろあっただろうが、俺には正直に答えてくれる方がありがたい。
「そうだな。だがあの姫は確実に国の中心に立たれるお方に成長される。…仕えて損はないお方だ。」
アルは何も答えなかった。ただじっと俺に真剣な眼差しを向けていた。
「遅いですよ、エルバード殿!」
部屋に戻ると、ナヴィス殿が声を荒げて怒っていた。どうやら、俺が朝食を作ったことを奴隷達から聞いたようだ。
「ダメです。エメルダ姫が到着されてからです。」
「待てません!」
子供か!
駄々を捏ねるナヴィス殿は無視して、俺は朝食の準備に取り掛かった。全員が座れるようにテーブルと椅子を用意し、サラ達に食器を準備させる。
食堂で新鮮な牛乳と果物を購入し、果物を小さく切って牛乳に混ぜ込んで簡易ジュースを作った。
「ご主人、エメルダ様…来られた。」
フォンの声に俺は反応して≪気配察知≫を確認する。宿の1階に到着し俺たちの部屋がある辺りを見上げているようだ。
俺はすぐさま窓に向かい、顔を出す。突然俺が顔を出したからか、エメルダ嬢はびっくりしていた。
「おはよう。」
「な、な、何で下にいるってわかった!?」
「…スキル。」
「あ…。」
エメルダ嬢は忘れていたようだ。俺にはいろんなスキルが有ることを。
「朝食の準備ができております。早く上がって来て下さい。」
それだけ言って顔を引っ込める。久しぶりに全員が揃うんだ。楽しい朝食にしなくては…。
俺はヤグナーンで作ってきたカツサンドを皿の上に並べていった。
やがてエメルダ嬢が部屋に入って来た。居心地の悪そうな顔をしていたが、サラを始め全員の「お帰りなさい」という挨拶に安堵するように胸に手を当てた。
「…早く座ってください。今日の主役はエメルダ姫なんですから。」
彼女のほっとする仕草を確認してから俺は声を掛けた。俺の声に反応して少し慌てた表情を見せた。
「ひ…姫?」
「さよう。王宮でのことをお聞きせねばなりません。既に伯爵領には使いが走っていると聞いてます故。」
ナヴィス殿がすぐさま相槌を打った。エメルダ嬢とナヴィス殿の調度間の位置にいたカミラが興味津々に肯いていた。少し滑稽だ。
「まあ、食べながらお聞かせください。今日は“カツサンド”という食べ物です。腹持ちのいい食べ物ですよ。」
俺はそう言ってエメルダ嬢を真ん中付近のテーブルに勧める。エメルダ嬢は遠慮がちに俺の勧めた席に座った。俺がその横に座り、ナヴィス殿が反対側に座る。そして俺の指示で奴隷達も席についた。もちろん、アルもみんなと同じように座らせた。
「さて…では頂きましょう。」
そう言ってナヴィス殿が布巾で手を拭いながら音頭を取った。というより、食べたくてしょうがないのだろう。真っ先に皿の上のサンドに手をつけた。続いてエフィ、カミラと順当に。そこからはほとんど同時だった。
そして、一様に「おいしい」の連呼。その後は皆無言でカツサンドを頬張った。
俺は一通り食べてひとまず満足したタイミングを見計らって話を切り出した。
「では、聞かせて頂きましょうか、エメルダ様。」
その言葉に一同の視線がエメルダ嬢に集中した。エメルダ嬢は、最初に見せた居心地悪そうな表情になるが、途切れ途切れに話し始めた。
「最初は…カイト殿下に呼ばれて…参内したんだが…何故か王太子殿下の世話を仰せつかったのがきっかけ…だと思う。」
やはり、あの野郎の仕業か。そうじゃないかという気がしていた。
「そこからは、身の回りの世話だけではなく、書類の整理やら事案に関するご助言を行っていくうちに…。」
サラヴィス殿下に接近することになったのか…。しかし、これはカイト殿下が仕組んだこと。エメルダ嬢ならどこかで看破していたはず。
「恐らく、カイト殿下が、南部諸侯の支持を得るために、殿下のお側仕えをさせたのだろうと気付いたのじゃが…ある時、王太子殿下ご自身に聞かれたのじゃ。」
何を?何を?
“私の側で……私の仕事を助けてくれまいか?”
おうおう、なかなかキザな言い方をするじゃないの。
「どういう意味か測りかねて思わず聞き返してしもうた…。そうしたら…。」
“本気で惚れたとは今は言えぬ…。だが、ここでそなたを手放してしまうのはもったいないと思うた。私は近い将来、王となるだろう。その時そなたに王妃として迎えたい。”
何となくおかしな言い回しだ。恐らく『今は好きじゃないけど、将来きっと好きになって見せるから』的な言い方だ。
“…殿下。それは私を求めておりますでしょうか。それとも私の背後勢力を求めておりましょうか。”
“両方だ。…いや、今は後者の方が強いか。そなたをここに参内させているのは、そもそもヤグナーン伯爵以下南部の諸侯の支持が欲しかったからな。…だが、そなた自身はそれ以上のモノを持っておった。そしてそのモノに私は惹かれ始めている。”
“…正直なお答えですね。ですが私には殿下が惹かれるようなモノは持ち合わせておりませぬ。粗暴で、教養なく、剣を愛し、諸国を旅してまわりたいという夢を持っております。それに…王家にとって最も大事な子孫を残すことができませぬ…。”
“知っている。それがどうした。血を残すのは他の女にやらせればよい。私はそなたと歴史に名を残したい……。そう本気で思い始めているのだ。”
あ-…。俺、負けたわ…。俺には絶対言えねえ言葉だわ。そして姫の心をぐっと掴む言葉だわ。うん。
「…その言葉に惹かれたのでしょう?エメルダ様。」
俺の言葉にエメルダ嬢は喉を詰まらせた。慌てて水を飲み、胸をどんどんと叩く。
「ごほっ!…。やはりエルでもそう思ったか?…では、そうなのであろうな。私は確かに揺らいでいる。」
エメルダ嬢が咳き込んだ理由は、権力を握る自分とそれを拒む自分、どちらが本当の自分なのかと聞かれたら、前者であると思っているからだろうな。確かに殿下の求婚を受ければ、目的が目的なだけに絶大なる権力を握ることになる。しかし拒めばこの産めぬ令嬢。世間からはどんどん見放されていく。もう完全に剣士として生きるしか道がなくなるのだ。
俺は黙っていた。貴族の娘なら誰もが羨む地位のはず。俺には決して与えることのできない世界なのだ。だから俺には何も言えない。
「エルよ。このような話は、どうせ私には決められない事。一先ず父上に手紙を書いたのだが…。」
「それでよろしいでしょう。今は伯爵様の回答を待つのが懸命です。それに先ほどのナヴィス殿のお話ならば、直接王都に来られるかも知れません。」
俺の回答にナヴィス殿も肯く。だが、エメルダ嬢自身は納得は言ってない様子だった。俺は少しあらたまった口調で説明する。
「…姫、貴方様はヤグナーン伯爵のご令嬢にあらせられます。ご自身の行動の結果はご自身だけでなく、伯爵家にも影響を及ぼします。…故に古来より貴族の婚姻は本人同士ではなく、貴族同士で取り決められ互いの益となるように進められ、これを繰り返すことで、地位の向上、結束を強められてきました。そこに本人の意思はございません。ヤグナーン伯爵がこの話を聞けば有無を言わさず了承されるでしょう。…ヤグナーン家の力を強化できる機会です。…迷うことはございません。」
「わかっている。わかっているが、それではそう簡単に貴様らに会える身分でなくなってしまうのがどうしても納得できない。」
そう言ってくれるのは嬉しい。でも、この話が出た以上、俺たちは彼女にとって害にしかならない。
「…姫。私としても辛いのですが、この先エメルダ様と気軽に会話をすることは難しいでしょう。諸侯から見れば変な噂を立てるちょうど良い相手に見えます。ですから、せめて今日だけでも楽しく過ごして貰えたらと思いまして…。」
エメルダ嬢は微笑んだ。俺はドキッとさせられた。
「感謝する。確かにエルの言う通り、ナヴィス殿と会うのも遠慮せねばならぬ身。ましてや一介の傭兵などと会うなど…。」
「エルバード殿は本気でお止めしないんですか?」
突然、ナヴィス殿がとんでもない爆弾投下を行った。
俺は顔を赤くし、慌てふためき、身振り手振りが大げさになった。その様子をエメルダ嬢は呆けるように見ていたが、やがてプッと吹き出した。
「フフ…。私は今のお前の様子だけで十分だ。そしてようやく心置きなく決断できる。私は…サラヴィス殿下と共に歩もう。」
エメルダ嬢の力強い宣言に俺はようやく自制心を取り戻す。…そうだ、ナヴィス殿の言葉でドタバタしてるようではエメルダ嬢に笑われてしまう。俺は気を引き締め直した。
この時エメルダ嬢と目が合う。
何か言いたそうな目。そして決して言うことはないという決意の目。
「…エルバードよ。今日は楽しかった。礼を言う。私はそろそろ戻らねばならぬ。」
「ありがとうございます。下までお送りいたします。」
深く礼をし、左ひじを突き出す。エメルダ嬢は立ち上がり軽くその肘にてを添える。
「…あの時の晩餐を思い出すな。」
ヴァルムントの夜に華やかな晩餐会。あの時エメルダ嬢は、とびっきりに輝いていた。『ヤグナーン伯爵のご令嬢』を諸侯に知らしめたあの晩餐。俺がエスコート役で会場までご案内したっけ…。
俺は歩を進め、それに引かれるようにエメルダは部屋を出た。慌ててアルが立ち上がり俺達を追いかける。
「アル。…すまないが馬車の用意をして来ておくれ。」
エメルダ嬢の指示にサッと一礼してアルは外へと走って行った。それを見送ってからエメルダ嬢は俺にもたれ掛った。左手も俺の腕に添える。
俺とエメルダ嬢は暫くそこで寄り添い、お互いのぬくもりを感じた。
やがて、馬車の準備を整えたアルが戻ってきた。エメルダ嬢は何も言わずに俺の腕に絡めていた手をほどき、アルの差し出す手を添える。
俺は片膝をつきエメルダ嬢に礼を尽くすアルに声を掛けた。
「…彼女を…頼んだぞ。」
俺の言葉はアルの心にしっかりと届いたようで、
「この命に代えて。」
アルの言葉は短いがそれで十分だった。
エメルダ嬢とアルが馬車に乗り込み、馬車は宿の前から走り出す。俺はそれを見送ってから部屋に戻った。
部屋では微妙な雰囲気が漂っていた。
サラは俺の労をねぎらうように深くお辞儀をする。
フォンはサラの隣で同じようにお辞儀をしている。
エフィは、ずっと口がもぐもぐ動いてる。
ベラは我関せず。
カミラは作り笑いを俺に向けて。
ヨーコは拗ねていた。
その様子をみてナヴィス殿はにこやかな表情を見せているし、ベスタさんはそんなナヴィス殿を見て苦笑いしてる。
「あのあたふたが無ければ、いい男だったんですがねぇ。」
ナヴィス殿のニヤニヤして言う言葉に俺は苦笑した。
「ナヴィス殿もお人が悪い。あんな不意打ちは反則です。」
「それくらい跳ね返して貰わないと…私の片腕には相応しくありませんよ。」
…片腕?
俺が理解できていないという顔をしたのがわかったのか、ナヴィス殿は話を続けた。
「カイト殿下から、例の国家事業の先遣隊として四ノ島に行くよう仰せつかっていてね。どうしようかと思っていたんですよ。やっぱりあなたを連れて行きましょう。安心できますし、ヤグナーンにもすぐ戻れますし。」
俺は浮足立った。思わぬところから四ノ島が出てきたのだ。これに乗る手はない。ベラが“四ノ島”という言葉に反応し、俺と視線を合わせる。
「ナヴィス殿。ぜひお願いします。宿の手配もいたします。まあ、そのためには一度私も南部に戻りたいのですが…。」
そう言って、ナヴィス殿に簡単に事情を説明する。
「…なるほど。以前言っていたフェルエル殿との事業の話か。いいでしょう、その分護衛報酬を減らせば良いのですから。」
俺はちょっと残念な表情を見せながらも一礼して答える。
「四ノ島!ウチもう一度行きたかったんだ!ねぇ主~、ウチも連れてって~!」
意外なところで“四ノ島”に反応した子がいた。そうか、カミラはベレットと逃げ回っていたからな。その時に四ノ島に立ち寄ったのだろう。後で詳しく聞こう。
「もちろん、全員連れて行くよ。」
「エルバード殿の費用でね。」
ナヴィス殿はこういうところは厳しい。俺の奴隷に対して一切のお金は出さない。奴隷持ちの甲斐性として主が出すべき、という姿勢を貫いている。
「わ、わかってますよ。」
…1つの別れがあった。
それは俺の中には深く俺の中に残るものである。
だけど、それに躓いて立ち止まっていることはできない。
俺の周りでは俺を頼る人間がたくさんいる。その人たちがいる限り俺は共にこの世界で生きる。
かっこよく言ってはいるけど、本当は悲しくて悔しくてしょうがない。
エメルダ嬢は主人公の下から去りました。
けんか別れしたわけでもないのですが、おそらく直接会うことはできないでしょう。
主人公は想いを絶とうとしていますが、やっぱり哀しいようです。
次話では、五章完に向けてカミラ中心で行きますが、ちょこっとヨーコのお話もあります。
ご意見、ご感想をよろしくお願いいたします。




