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弟が作った世界でハーレム人生   作者: 永遠の28さい
◆第三章◆ 孤独の耳長少女
46/126

14 俺の体の事情

しばらくぶりの投稿です。すいません、さぼってました

 俺は今【双魚宮】の部屋にあるソファで≪メニュー≫を開いている。


 今日はナヴィス殿の宿で慰労会が行われている。ベスタさんとサラ、フォンはそのお手伝いのために出かけている。エフィは正体がバレる可能性もあり、フォンと一緒にいるとえらいことになる可能性もあるため居残り、当然奴隷一人にさせるわけにはいかないので俺も居残りになっている。

 で、暇だったので≪メニュー≫を開いてステータスのチェックをしているのだ。


 実は、この間の晩餐でいろいろやったことで新しい『アビリティ』を取得した。


 『アビリティ』

  ≪全知全能≫

  ≪神算鬼謀≫

  ≪ヘゼラサートの加護≫

  ≪アマトナスの僕≫

  ≪暗殺術の極意≫

  ≪五穀豊穣≫

  ≪アルザラートの祝福≫

  ≪森羅万象≫

  ≪伝説の執事≫ ★これ★


 属するスキルで使用可能なのは、


 ≪紅茶の極意≫

 ≪忍び足≫

 ≪買い物上手≫

 ≪推理≫

 ≪整理整頓≫

 ≪鉄仮面≫


 でも、この中で有効なものは≪買い物上手≫くらいだ。これは、買い物をするときに同じ商品でも質の良いモノを選択できるというスキルだ。これは≪鑑定≫では判断できない部分になるので、便利だと思う。


 それから、いつからできる様になっていたのかわからんが≪メニュー≫には素晴らしい機能があることが分かった。

 それは、相手の体に触れて≪メニュー≫を起動すると触れた相手の状態が見える、という機能だ。

 例えばサラの場合は、


 【サラ】

 『アビリティ』

  ≪忌み子≫

  ≪受け流しの体術≫

  ≪アルザラートの祝福≫

  ≪小剣術≫

 『属スキル』

  ≪鑑定≫

  ≪風見の構え≫

  ≪弱所の心眼≫

  ≪小剣の構え≫

  ≪二刀流≫

 『固有スキル』

  ≪察言観色≫

 『呪い』

  ≪忌み子≫

  ≪契約奴隷≫(エルバード)


 ちゃんと『アビリティ』も見えるし、スキルの移動もできた。但し新たに取得可能なスキルはなく、全部灰色表示だったけど。


 フォンは、


 【フォヌヘリアスタ】

 『アビリティ』

  ≪森人の弓術≫

  ≪狼族の打撃極意≫

 『属スキル』

  ≪短弓速射≫

  ≪長弓確射≫

  ≪渾身の一撃≫

  ≪狼連撃≫

  ≪狼連脚≫

  ≪気配察知≫

  ≪気配同化≫

 『固有スキル』

  ≪撥水毛≫

  ≪感情表現の尾≫

  ≪獣化≫

 『呪い』

  ≪エルフへの多情多恨≫

  ≪契約奴隷≫(エルバード)


 エフィは…


 【エフィルディス】

 『アビリティ』

  ≪森の妖精≫

  ≪アルザラートの祝福≫

  ≪給仕嬢の極意≫

 『属スキル』

  ≪鑑定≫

  ≪水魔法.1≫

  ≪土魔法.0≫

  ≪樹魔法.0≫

  ≪ドレス脱がし≫

  ≪裁縫≫

 『固有スキル』

  ≪長命≫

  ≪3拍子のそろった姫≫

 『呪い』

  ≪はぐれエルフ≫

  ≪契約奴隷≫(エルバード)


 こいつも、先日の晩餐で新しいスキルを取得していた。メイドのプロらしい…。

 そして、水魔法が使える様になっていた。こいつ、いつの間に…。


 「…デ、俺ニ用トハ、貴様ノスキルヲ見セルコトナノカ?」


 俺の横で黒い剣から体半分だけ顕現して不服そうに腕を組み俺を睨んでいる。


 名は黒竜(ヘイロン)


 黒い剣を(やしろ)とする魔獣で黒い竜の姿をしている。実力だけなら俺よりも全然強いはずなのだが、俺が黒い剣を握り潰すという暴挙で降伏してしまい、今では悪態はつくが、俺の僕として従順になっている。


 「…聞きたいことがあってね。1つは昔のお話と、もう1つは魔獣について。」


 ヘイロンは腕を組み直して鼻息を1つたてた。


 「貴様ガ聞キタイ昔話トハ?」


 …あーこれ、多分自分の武勇伝をしゃべりたくてしょうがない的な感じだ。めんどくさいからパスしよう。


 「俺が聞きたいのは、“この世ならざる者”との戦闘についてなんだが、経験はあるか?」


 「…戦ッタコトハナイ。」


 何故か少し遠くを見る様にしてヘイロンは答えた。これは会ったことはあるということを示している。そしてその人とはなんらかの因縁があったような感じだ。


 「…何かあったようだから詳しくは聞かないけど、その人と俺との違いを教えて欲しいんだ。」


 ヘイロンはじろりと俺を見た。敵意はないが威圧的に見ているのは確かだ。


 「…一番ノ違イハ、神力(・・)ノ有無ダロウナ。通常、“この世ならざる者”ハ魔力ヲ持タヌ。コノタメ創造神カラ神力ヲ貰イソノ神力ヲ変換シテ魔力ヲ得テイル。ダカラ神力ヲ持ッテイル事ハワカッテモ、神力が漏レ出シテイル状態ニハナラナイ。」


 「俺は神力が漏れているのか?」


 「…ダダ漏レダ。神力ヲ感知デキル魔獣ヤ神獣カラスレバ、自分ノ位置ヲ常ニ知ラセテイルヨウナモノダ。」


 そうか。そういや神様にも神力についてなんかいろいろ言われてたな。


 「ソレニ、変ワッタ能力ハ確カニ持ッテイタガ、貴様ホドの能力ハ持ッテイナイ。大体貴様ハ…」


 「待った。スキルの量の話についてはおいといて。俺自身も困惑してるんだから。他にない?」


 俺はヘイロンの言葉を遮り、他の特徴を聞き出す。


 「…俺ガ出会ッタ奴ハ、皆“黒目黒髪”ダッタ。」


 どういうことだ?全員日本人ってこと?

まあ創造神も元日本人なんであり得るかもしれんが。そうなると、この俺は異端なんだろうな。

 俺は自分の容姿を確認する。

 茶色い目に茶色い髪、長身で筋肉隆々。どう見ても日本人ではない。名前もサラに付けてもらった奴だし。

 ヘイロンは何人くらいの“この世ならざる者”を見たのだろうか。


 「ヘイロン、今まで何人くらい見たんだ?」


 「俺ガ産ミ出サレテ2000年…4人ダケダ。」


 以外に少なかったな。2000年の間にたった4人だと出現率はわからないが遭遇率はかなり低…待て、2000年?


 「ヘイロン、俺は人類の歴史は1000年と聞いていたが、魔獣神獣はその前からこの地に居たのか?」


 「違ウ。人間ガコノ地ニ来タノハ2000年前ダ。ソノ時ニ俺モ産ミ出サレタ。」


 「六大群島の歴史は1000年前から始まっていたが?」


 「知ラン!俺ハ2000年前カラコノ地デ人間ドモカラ魔力ヲ吸ッテ生キテイル。」


 ヘイロンが言ってることはおそらく正しいだろう。とすると言い人間達の伝え自体が何らかの理由で改竄されて伝えられていると考えるべきか。これは検証が必要だ。


 「どう思う?エフィ。」


 俺は部屋の隅っこいたエフィに話を振ってみた。


 「ど、どうって妾にわかるわけないでしょ!それよりもなんなの?その黒いの?」


 エフィは半分顕現したヘイロンを指さしてガタガタ震えてる。

 俺はエフィに近づき、無理やり抱き上げてソファに戻る。エフィはギャーギャー言って暴れまくるが、俺に押さえつけられて黒い剣の隣に座らされる。


 「よし、自己紹介だ。」


 「ウム。ヘイロンダ。忘レルナヨ、エルフ。」


 エフィに顔を近づけて名を名乗るヘイロン。もちろんエフィは聞いていなかった。泡吹いて白目向いていた。



 「そうそう、もう一つの質問忘れてた。お前の他に魔獣はいるのか?」


 ヘイロンはまた腕を組んで考えた。元々黒竜の腕は短いのだが、それで腕を組む姿は少々可愛らしい。


 「…イロイロイルガ俺が噂ヲ聞イタ事ガアルノハ、【ベヒモス】クライカナ。」


 おお、有名な名前だ。


 「どこにいる?」


 ヘイロンは黙った。


 「知らないの?」


 「…言ッタラソコニイクンダロ?俺ハ嫌ダ。」


 ベヒモスってそんなに会いたくない奴なのか?そのうち居場所を聞き出そう。


 「そうそう、もう1つだけ質問。この黒い剣は何でできてるの?」


 ヘイロンはまたも即答しなかった。


 「ひょっとしてその鱗…かな?」


 ヘイロンが視線をずらした。当たりのようだ。


 「2~3枚くれないか!悪いようにはしないから。」


 俺はヘイロンに向かって頭を下げた。ヘイロンは俺の行動が意外だったのか、何も言えずにいる。しばらく考えてから腹の辺りをまさぐって鱗を数枚剥がし、俺に投げつけた。

 「…今回ダケダ。変ナコトニ使ウナヨ。」

 俺は鱗を拾って礼を言い、黒剣を引き寄せる。黒剣は以前に俺が強く握りしめたことで多少刃が欠けていた。


 「オ、オイ!何ヲスル!?」


 慌てるヘイロンを「大丈夫。」と言って制し鱗を1枚手のひらに乗せてスキルを発動する。鱗は黒紫の霧になり、俺の手のひらにまとわりついた。その霧を黒剣に塗り付けるように手で纏わせる。霧が黒剣の刃の部分に絡まり吸い込まれていった。そして刃こぼれはなくなり切れ味のありそうな黒く輝いた剣が出来上がる。


 「ナ、何ヲシタノダ!?」


 ヘイロンがギャーギャー喚く。うるさい。これ結構集中力がいるんだから。

 俺は残りの鱗を手のひらに乗せ、もう一度スキルを発動する。黒紫の霧になり、これを剣全体に纏わりつかせる。

 県全体に霧が吸い込まれ、黒剣は2回りほど大きくなった。


 「できた。材料さえわかれば使えるんだ、これは。」


 そう言って俺は大きくなった黒い剣をまじまじと見つめる。

 横で見ていたヘイロンはだらしなく口を開けたまま、茫然と俺を見ていた。




 ≪魔力修復≫




 自分の魔力を消費して物質の修復または改修を行うスキル。最初から使用可能だったのだが使用方法がわからなかったスキルだったのだ。黒剣の色とヘイロンの体の色が似ていたことから思いつきでやってみたが、材料が必要なスキルとは…。

 だが、使い方がわかったことで、このスキルはかなり有効活用できる。材料さえ手に入ればどんなものでも修復改造ができるはず、必要な魔力は俺にとってはたぶん問題ないだろうし。


 俺は黒剣を構える。重さ、先端までの距離感、手の感触、ちょうどいい。


 「ヘイロン、この剣使わせてもらうぞ。」


 ヘイロンはその言葉で我に返ったようだ。何度か瞬きをしてから言葉を返した。


 「…ハ、ハイ……。」


 なんか気のない返事だなぁ。







 気を失ったままのエフィをペチペチ叩いて起こし、俺は宿を出た。エフィには晩餐で来ていた深緑の給仕服と帽子の恰好をさせている。この格好はエフィが気に入っている。深緑は森を生活基盤としているエルフを象徴する色らしく、この服を選択したのはエメルダ様なのだが、素晴らしいセンスだと思う。うん、俺にはできないことだ。


 外出先は教会跡地。


 この街には、かつて“力神ドヴァン”を奉る教会があったのだが、信仰自体が絶え宣教する人もいなくなり、教会も取り壊されて跡地だけが残っているそうだ。

 俺はそこにある祭壇で祈ってみようと思ったのだ。理由はこんな祭壇でも白い部屋に行けるかどうかを試したい。

 バーバリィに乗り、エフィも上に乗せて跡地へ向かう。


 「エル、馬の上からの眺めは良いな。妾も馬に乗れるようになりたい。どうすればいい?」


 「…エフィ、今はムリだ。お前は奴隷なので単騎で乗馬をするには、戦闘奴隷としての訓練を受けなければならんそうだ。やるか?」


 奴隷の種類にはいろいろあるそうだ。エイミーのように戦闘に関する事柄に対してのみ従事する者や、ベスタさんのように家事全般のみ、後は性行為のみとか、鑑賞のみとかもある。俺はめんどくさいので、使役範囲は全部にしている。だが、実際に使役させる場合は特殊な訓練などがいるらしい。戦闘用に使役させる場合は戦闘訓練と適正検査を受け、従事することに耐えられると判断されて始めてあのヒョウ獣人のように護衛役などができ、単独行動も許され乗馬もできるようになる。


 「…戦闘奴隷は嫌じゃ。他に方法はないのか?」


 眉間に皺を寄せて拒否を表現するエフィ。俺は軽くその皺を撫でてやる。


 「俺と一緒に乗るのは嫌か?」


 「嫌じゃ。」


 即答か。ついこの間は“責任とれ!”っていってたくせに。

 俺はエフィの腕を取って強引に持ち上げる。瞬間的に何をされるかわかったのかエフィは俺にしがみ付いた。


 「エルと一緒に乗りたい!乗りたいから手を放せ!」


 慌てるエフィは本当に可愛い。可愛いからどうしても意地悪をしたくなる。小学生のころ好きな女の子に悪戯をするのと同じ感覚なのだろうか。俺はエフィの手を放ししがみ付いた彼女の体をやさしく撫でて落ち着かせた。




 教会跡地に着いた。


 建物があったと思われる縄張りの跡や柱の穴、壁などが残っている。俺はエフィを連れて跡地へ入って行く。祭壇と思われる段差を見つけその前にエフィと一緒に座る。


 さあ、白い部屋に行けるか。


 俺は目を閉じ、何もない祭壇に向かって祈りを捧げた。







 白い空間が広がる。



 はるか先に人らしき点が見える。


 俺は意識を集中してその点に向かって自らの体を進める。点はだんだんと人の形を現していく。斜め後ろを向き刀を杖代わりのようにして男は経っている。長い黒髪が風になびく様にゆらゆら揺れている。全身は中世の日本を思わせるような赤い胴鎧、肩口には袖があり、腰には大き目の草摺(くさずり)がある。というか、まんま日本の鎧だ。


 「よう来たな。」


 鎧を着た男が振り返り俺を見た。顔も日本人だ。…神なのか?


 俺の困惑した表情をみた男は笑みを浮かべた。


 「“この世ならざる者”は私を見ると皆そのような顔をするな。前世ではそれほど私の恰好が不思議なのか?」


 男は自分の赤い甲冑を軽くたたき困惑した俺を楽しむように笑顔を見せている。


 「…な、名をお聞きしてもよろしいですか?」


 俺は恐る恐る言葉を投げかける。


 「私は力神の属神、戦を司る神、クロウという。…いや、おヌシには“九郎”と言えば分るのかの。」





 赤い胴鎧で名が“九郎”。…歴史上の人物でそのような人は一人しかいない。


 「…源左衛門少尉義経であらせられますか?」


 俺はその名を口にすると、男はニヤリと笑う。伝承の通り、男とは思えないほどの美しい顔をしている。


 「私の名はやはり後の世でも有名であったか。うれしい限りだな。まあ今はただの属神をやっているのだが。」



 …いろいろ聞きたい。歴史の本当の所とか、ここにいる経緯とか、弁慶のこととか…。だが、顔に出ていたのであろうか、質問する前に前世の事に関する問いには答えられぬと釘を刺されてしまった。



 「さて、私もおヌシに力を与えようと思うてな。受け取ってくれぬか。」


 そう言って、クロウは刀を抜いた。『第1回誰の力が一番強いかコンテスト』に加わる気だ。勘弁してほしいんだが。


 「私の力は≪一騎当千≫。欲しくないか?」



 なに…?


 なんだその強そうなアビリティ名は?



 クロウは俺を見てにやりと笑った。しまった、顔に出ていたか。

 慌てた俺にクロウは抜いた刀をサクッと差した。俺は更に慌てる。だが痛みはない。刀が光輝く。


 「ククク…これでおヌシはますます人外になるのう。これからが楽しみじゃ。」


人を食ったような笑いをしてクロウは刀を抜き、鞘に戻す。


 後でメニュー開いてじっくり見ないと…。


 クロウは何かに気づいてまじまじと俺の顔を見た。顔と言うより俺の中の何かを見ている感じだ。


 「…神気にいろいろ混ざっておるの。何故カルドウォート様の神気が…?」


 星神様の名を出されるといろいろ思い出す。変な『呪い』を受けてるんだよな。


 「…ヌシを観察させてもらっていたからな。」


 俺の背後から煙を吹き出して何者かが現れた。誰なのかはわかっていた。俺は軽くため息をついて振り向く。

 圧倒的な迫力。一瞬で俺の全身が鳥肌に覆われる。クロウも片膝をついて礼をする。


 「戦神よ、楽にするがよい。」


 頭を下げるクロウを制して俺を睨み付ける星神。俺は震えるのを堪えて問いかけた。


 「ずっと観察され、私はどうでしたでしょうか。」


 星神はつまらなそうな顔をした。


 「…属神共がヌシを見てワイワイ騒いでいる理由がわからぬ。戦神も力を受け渡しておるが、何が面白いかわからぬ。人外を作り上げるだけでそのうちヌシは狂い死にするであろうぞ。」


 正論だ。俺もそう思う。


 「…いえ、此の者は決して壊れることはありません。それ故、己が力を与えその力を試しておるのです。この先何柱かの神が彼に接触をするでしょう。」


 クロウの答えに星神はため息をつく。


 「だからわからぬと言っておる。神が力を試して何とする?」


 ここで俺は敢えて口をはさんだ。このままでは俺の意思を差し置いて話が進みそうだった。


 「恐れ入ります、神々は私を介して地上の世界に干渉することで、何らかの影響を与えようとしているのではないでしょうか。」


 その答えに対し星神は俺を睨めつけた。


 「事情も知らぬ小僧の癖に喋るでないぞ。迂闊なことを言えば首が飛ぶと思え。」


 感情の篭った声ではないことが余計に恐怖心を煽る。だが負けてはいけない。


 「私の体の事です。事情も知らぬ、では済まされません。」


 星神がしばらく沈黙する。表情がないため考えていることに予想がつけられない。


 「…いいだろう。ヌシに力を与えてやる。」


 そう言って何やら呪文を唱え始める。






 いや、どうしてそうなるの?俺は事情を教えてほしいって言っただけなんだけど!?




今回は閑話的な内容ですが、この世界に関する重要な秘密を散りばめた内容としています。のちの話で分かるようにするつもりですが、自分で読み返してみるとかなりモヤっとさせたなと思います。


次話では、エメルダ嬢がある決断をします。


ご意見ご感想を頂けると幸いです。

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