20話 異常は私にとっての普通
「さて……と。通用したしアイテム集めようかな」
劇毒ポーションを作成しながらそう呟く。
今回のアイテムはボスドロップ1つ、パズルのピース1000枚集めること。
ピースはフィールドに落ちているかドロップアイテムとして出現する、もしくは他のプレイヤーを倒して奪う。
ピースは無限に湧くそうで、誰でもクリアできる。
「鑑定…………捕縛」
サナは鑑定で周囲を見回す。そして鑑定に引っ掛かったアイテムを捕縛で倉庫に収納する。
因みに鑑定のレベルが上がり見えなかった情報の閲覧が可能になっている。
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【捕縛】:本来は対象を拘束するスキル。
技術:捕獲 モンスターを捕獲する。
収集 視認しているアイテムを回収する。
ロック中
ロック中
ロック中
※ロックは条件を満たすと解放される
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「ピース20個か……ここらにはあんまり無いかな」
暫く歩くと30人ほどの大軍勢のパーティに遭遇した。驚くことに全員が魔術師で、高火力の魔術で他プレイヤーを狩っていたのだろう。
サナに向かって大量の魔術が降り注ぐ。だが、意味はないことだ。
「魔術の記録発動。【魔術吸収】」
サナの言葉に反応して魔術の記録が起動する。
そして深淵の魔導書の結晶が、輝き魔術全てを吸収した。
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魔術の記録
かつて全ての魔術が収められていた魔導書。現在は損傷しており魔術全ては使用できない。
【魔術吸収】魔術を吸収し無害化し、MPへ還元する。余剰文はブックカバー中心の結晶に蓄えられる。
【魔導書作成】予め代償を払い魔術を一度だけ使用できる魔導書を作る。
【魔術伝授】自身の魔術を他プレイヤーに伝授できる。
【復元】習得した魔術を元にかつての魔術を復元する。
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そしてサナは吸収したMPから消費の大きい深淵魔術を使用した。
「滅びの業火」
それは地獄もしくは奈落と呼ばれし地の炎。魂すら焼き尽くすことのあるその炎はサナの意思に従い広範囲の対象に対して破滅をもたらす。
軍隊は咄嗟に防御魔術を施すが、呆気なく破られ闇の炎に抱かれ光となってリスポーンした。
「…………これ料理で使うスキルには向いてなかったのかも」
この惨状を見て認識を変えたサナだった。
この集団を倒してサナはピースが半分ほどに溜まったが、残りはプレイヤーからもらおうと考え、エリアボスに向かう。現在地は初心者の平原。
情報が正しければ狼型のボスが現れる筈だ。
※
〜観戦席〜
ここでは参加しなかったプレイヤーとリタイヤしたプレイヤーが他プレイヤーの戦闘を見る空間である。
ここでの人気は【帝王】の異名を持つファントムというトッププレイヤーだ。
「いやー、アレどうやったらあんなレベルになるんだ?」
「さぁ……でも馬鹿にならんくらい強いのは分かるけど」
画面では一方的な魔術弾幕で敵を葬り去るファントムの姿が写っていた。
やはり派手なのも人気の1つだろうか、大きな歓声があがる。
だが……
「あぁっ!変えるなよ運営!」
「ファントムが見れねえじゃん」
彼一人を映すわけにはいかない運営はランダムで画面を切り替えた。
そこで運営とプレイヤー達は見た。
滅びの業火で魔術師軍団を一人で葬り去るサナを。
「いやいやいや!なんだよアレ!」
「新スキルか?見たことないぜ」
驚きと考察に入る観戦者達。
運営は―――
「システムAIの判断で装備を渡させたけど……まさか最レア当てたとは……」
「最近おとなしいと思ったのに……」
「しかも社長の趣味で作られた壊れ装備……」
半ば騒然としていた。
結果あまり制限すると不味いので放置する事になった。これでサナの成長のリミッターが外れたのであった。
結城 蓮です。
20話です。沢山の登録と評価ありがとうございますっ!
いいキャラ思いついたからいいときに出そうと思ってます。
投稿頻度あまり無いけど「転生したら『吸収』スキルでした」もよろしくおねがいします。
最後に
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また次回合いましょう。




