17話 勘違いと即行動は計画的に
一方その頃サナは
徘徊する死体を捕獲して薬草採取を終わらせたサナはラスタドーラに歩いて帰っている。
「まさか難易度☆がこんなに大変だったなんて……」
私はなんとか規定数の薬草を採取したから戻ってるんだけど、【脱兎】の称号のお陰で速くなってるからあっという間にラスタドーラに着いた。
ギルドに戻ると、精算をする。
「クエストクリアですね。報酬金額500Gです」
…………え?契約金と差し引いて450G?これ、ポーション1個買えるかどうかだよ……割に合わないよ。
くぅ……なにか売れるものは―――あった。
今度は買い取り窓口に行く。
「すいませーん」
「何でしょうか?」
あ、女の人が出てきた。これはプレイヤーかな?
「えっと、徘徊する死体を買い取って欲しいんですけど」
あまり高くは無いと思うけど売ってみよう。なんて考えていると
「はい徘徊する死体ですね、って徘徊する死体っ!?」
「うぅっ……は、はい……」
耳が痛い……何この既視感。
とりあえず私は捕獲した徘徊する死体を取り出した。
あ、そういえば取り出したときどうなってるんだろう?
解放されて暴れないといいけど…………。
アイテム欄から取り出すと大きくなって縄で縛られた徘徊する死体が出てきた。
杞憂だった。
「そんな……えっと……ちょっ……ええ?……………………すいません失礼しますね?……ギルドマスター!」
何故か取り乱してる窓口の女の人が私に断ってからギルドマスターを呼んでしまった。
私間違えたかな?
※
そこからは怒涛の時間だった。一斉に質問攻めをされたけど、とりあえず「捕縛」のことは言わずに何故か捕まえてたと言い訳する事ができた。
結果私の分かったことは
・捕獲されたモンスターはβ時代にすら無かった
・希少すぎて価値が付けられないから好きな値段で売っても良い
・私の知名度が上がった。
そして取りあえず10万Gで売ってみた。
そんなに安くていいのかと言われたけど、欲しいものの買い物資金にする予定だったからそんなのは気にしない。
※
そして私はスキルショップなる場所にいる。ここではその名の通りスキルが売ってあるお店だ今回お金をほとんど使い切って買ったスキルは
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裁縫Lv1
生産スキル。衣類を作成でき、修理も可能。
鍛冶Lv1
生産スキル。武器、防具を作成でき、修理も可能
料理Lv1
生産スキル。素材を加工し調理する。
道具作成Lv1
生産スキル。冒険に役立つアイテムの作成を行うスキル。
倉庫Lv1
その名の通りのスキル。レベルが上がると収納量が増える。
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「倉庫」は6万、それ以外は1万Gした。手に入れたことだから早速試すんだけど、素材がないから取りに行かないとねっ!
※
―――初心者の森最深部―――
さて、前来たとこに来てみた。
まずここでアイテムを集めるんだけど、実は思いついたことがあって、「捕縛」を素材集めに利用してみたらどうかな?
思い立ったらすぐ行動の精神で捕縛を使う。
すると例の謎物質が伸び縮みしてあっという間に視認した素材すべて集めてくれた。
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上質な天然薬草×30
薬草×50
天然薬草×40
バイキノコ×15
ジメジメシメジ×25
アブラタケ×2
蜂の巣×2
蜂の子×100
ハニービー×200
蜂蜜×15
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はいっ始まりましたサナの簡単クッキング〜!
今日は料理スキルを育てようと思います。
まずは「錬成」を発動させて鍋の代わりの壺を出しま〜す。
その中にアブラタケ(あっ、きのこだよ!)を押しつぶして出た油を入れます。火がないので「深淵魔術」の【滅びの業火】で代用します。
※普通なら火を起こす道具を使う。魔術なんて使わない。
温めてるうちに蜂の子×50匹を薬草×50で1つずつ包みます。
ハニービーは呪怨魔術でデバフを掛けまくって動けなくしてあります。
※アイテム「虫取り網」があればこんなことせずに料理できる。
ガサガサッ!
「グギャギャギャ」
あー、オークが乱入してきましたね。どう倒そうかな…………
…………なんか美味しそうに見えてきた。
あ、説明忘れてたんだけど、料理スキルはレベルが上がるごとに調理器具が出せるようになるんだって。今は包丁だけ。つまり今からするのは……
2分後「料理」スキルできれいにおろされたオークだった豚肉があった。オーク肉×15獲得。
いやー「料理」すごいね、まさか戦闘にも使えるなんて。
※そんなことはない、お前が異常なだけだ。
さて、お肉ができたから、上質な天然薬草に包んで揚げても良いかも。
よしっ……全部揚げちゃえーー!!
数分後……
「できたっ!美味しそう……」
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蜂の子の薬草包み揚げ×1
アブラタケの油で揚げたハニービーの子達。いい餌を貰っていたのか栄養価、味ともに良き。
一皿50匹。
ハニービーの素揚げ×2
アブラタケの油で揚げたハニービー達。食感はスナック菓子の様。
一皿100匹。
オークの天然薬草包み揚げ×15
天然薬草で包み、揚げた際に固くならぬよう蜂蜜でほぐされ柔らかくなったオーク肉。もはや豚肉。
一皿1枚。
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《「料理」スキルのレベルが4になりました。【鍋】【フライパン】【タッパー】が使用できるようになりました》
「これは……誰かに食べてもらうか売ってみようかな?」
そう言ってサナは森から出た。
余談ではあるが、サナが料理をしている際にその風景を見ていた者がいたが、その異常な光景に5秒で思考放棄に至った。
結城 蓮です。
真夜中投稿ー!
少しずつ異常化していくサナ。ボク自身どうなるのか分からないので書いてて楽しくなっちゃいますね。
え?考えてないのかって?いやいや、ボクはサナ達の様子を書いてるだけで、変化は彼女たちがしていくからね。だからわからないのさ。
真夜中で変なテンションで失礼しました。
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また次回合いましょう。




