8話
すみません。ソシャゲのイベントとかイベントとかイベントとかを走ってたので書く時間がありませんでした。←おい!
以下4/28日編集
1話で陽凪の姉を紗耶香、嫁を沙那としていましたが、3話以降逆になっていたため1、2話の名前を3話以降のものに合わせます。混同させるようなことをしてしまい申し訳ありませんでした。(結局姉が沙那で嫁が紗耶香です)
このデータはここに保存して、これは家に帰ってもできる報告書だから下書きをUSBに落としてっと、うん。今日はこれで終わり。少し残業しちゃったな............ってもう8時!?時間見てなかった!!
それに陽凪ちゃんにも連絡してなかった。何してるの私!?遅くなるならちゃんと連絡するべきでしょ!?
「おーおーやっと終わりましたか」
「舞?あなたも残ってたの?」
「珍しくあんたが残ってたから私もつい残っちゃったんだよ。もちろん仕事はしてたけどね」
「はぁ.........。1時間以内で済ます予定だったのにこんなに時間かかっちゃった」
「たしかにね~。それにあんたの家こっから電車使うから1時間くらいかかるんじゃなかったっけ?」
「そうよー............ん?1時間?............っ!?ごめん舞!私すぐに帰るから!!」
そうだった!!こんな時間までここにいたら帰るの9時過ぎちゃうじゃん!?
「はいはい。ちゃんと今から帰るって連絡を妹様にしなよー」
「分かってる!!」
――――――
速く、速く。そうせかしても電車は速くなるわけじゃなくて、いつも通りの時間で最寄り駅までついた。
そこからはもう走った。ヒールだとか、スカートだとか、夜中だとか関係なく思いっきり走った。
会社を出る前に陽凪ちゃんあてに出した連絡は返ってこなかった。
陽凪ちゃんになにかあったんじゃないのか。熱で苦しんでるかもしれない、お風呂でおぼれてるかもしれない、そんなことしか帰宅途中に思い浮かばなかった。
走ったおかげでいつもより速く家に着いたけど、会社を出る時間が遅かったんだから意味がない。
「ごめん陽凪ちゃん!!おそく........なっちゃっ.......た」
ドアを開くとそこには玄関前に三角座りをして頭を俯かせたまま座ってる陽凪ちゃんがいた。
「起きて?................ただいま陽凪ちゃん」
「んぅ?.............紗耶香さんだぁ」
肩を軽く揺らして起こす。するとすぐに起きてくれてへにゃりと笑ってくれた。けどその笑顔は長くは続かなくてすぐに泣き顔に変わった。
「うぅぅ........もう.......かえってこないかも...............っておもちゃった。おかあさんも...........おねえちゃんも..........みんな..........わたしをおいていっちゃった。...........だから.........さやかさんもいなく..........なるんじゃないかって..........ねぇ?わたしをひとりにしないで?...........もうひとりはいやなの」
思わず抱きしめてしまった。痛いくらいに心にどんどん突き刺さっていく。。
この2年間陽凪ちゃんは泣くことはあったけどそれは試合に負けたとか、卒業でお別れする子がいたりしたとかそんな理由だった。けっして家族関係のことで泣いたことはなかった。
でも今の陽凪ちゃんはどう?私が帰ってこないかもしれないという恐怖に耐えきれなくてわざわざ玄関前にまで来てずっと待ってた。
私はあの時陽凪ちゃんと一緒に暮らすって決めた。誰に何と言われようとも、この子を守る役割をさーちゃんから受け継いだ私が面倒を見るって決めた。
そう決めたのに私は何をしてたんだろう。こんなに泣くくらい寂しい思いをさせたのは誰?........他ならぬ私だよ。
「ごめんね。私はどこに行かないよ?ずっと陽凪ちゃんと一緒にいるから。だから安心して?」
「...........ほんと?........うそじゃ.......ない?」
「私は嘘はつかないよ。だって私は沙那の嫁で、陽凪ちゃんのお義姉ちゃんで、家族なんだもん」
「................うん」
それから大声をあげて泣き始めた陽凪ちゃん。
私のスーツの胸元を強く握って泣く。
そうだよこの子は強い子じゃない。ただ我慢強いだけで本当は甘えん坊で、かまってちゃんで、気が弱くて、自分を出せない子だったんだ。
我慢して我慢して我慢してそしてあふれた時にこうやって爆発する。
私って本当に何してたんだろうね。さーちゃんから色々聞いてたはずなのに陽凪ちゃんの不安を解消することができなかった。気づくことすらしてあげることができなかった。
何が義姉よ、何が家族よ。これくらいできなくちゃ私はなんでここにいるの?
愛する人の代わりに愛する人の最愛の妹の世話をするって決めたんでしょ?だったらちゃんとしなさいよ。
じゃないときっとどこからか見てるさーちゃんに怒られちゃうから。
それに私がしたいって思ったことなんだから最後までしなさいよ。
未だに泣き続ける陽凪ちゃんの頭を撫でる。少しでも私がずっと一緒にいるよってことが伝わるように側にいる。
これが苦痛かと聞かれても私はそうじゃないって答えられる。
だって大切な人なんだよ?私の全てを差し出してもいいって考えられるくらいなんだよ?
だからこの程度で私の愛は変わらない。
それはさーちゃんに捧げたものとも変わらない、そしてさーちゃんが陽凪ちゃんにあげた物とも変わらない愛。
それを私はこの子に注ぎ続けることを改めて決めた。
この子がもう寂しい思いをして泣くことがないようにね。




